Kate Bush は非常に長い間ステージに立っていないと思っていたら、今年母国英国でのツアーが展開される。Official Site ではすべて売り切れとのことであるが、それも当然であろうと思う。
Kate Bush のデビューからの各作品につき、時代時代における独創性が際立っていることは言うまでもなく、芸術としての高みをいったん Dreaming ~ Hounds of Love において迎えていたと思う。
そして、この 50 Words fo Snow において、さらにその独創性と芸術としての高みが極まり、さらにそこに深みと奥行きをもつとんでもない作品に仕上がったという印象である。
もはや、現代音楽の最高傑作のひとつに数えられるのではないだろうか。
僕は track 1~3 の流れが非常に好きだ。
「静謐」な世界と捉えられるかもしれないが、実際のところ音には緊張感もはりつめ、力強いロックでもある。
寄せては返す静かな時に大きな波のように音が流れ、沈黙の瞬間を挟む展開は何度聞いても味わい深く、究極の美を感じる思いだ。
現代における美、芸術、音楽、その一つの到達点を見せてくれている。
昨今、命の尊さを顧みない個人と集団による醜く哀れな出来事が多すぎる。彼らはこの作品を聴いて心を浄化すべきだろう。
心の奥より Kate Bush さんに感謝します。