神前暁作曲の全BGM、OP、ED、キャラソン、未発表音源を含む全85曲なので、これで
“かんなぎ”の音楽世界を押さえられます。
80年代風というオーダーに応えての作曲だそうですが、聞きやすいことこの上ない。
それにしてもいろいろなスタイルの曲がありますね。
Disc1は劇伴39曲とOP・ED曲とそのInstrumental。アニメのシーンを思い出し
「そうそう」だったり、「あれっ、これどこだっけ」だったり。
“涼宮ハルヒの憂鬱”、“化物語”の音楽と似てるところもあるように思いました。
どちらも神前暁さんの作曲だからそれも自然かな。
Disc2はアニメ第十幕“カラオケ戦士 マイク貴子”でのあのカラオケ全曲のTVバージョン、
無印バージョン(各声優さんが役柄対応とはいえ実力フルで歌ったもの。沢城さんの
“イチバンボシ”、花澤さんの“Delicateにラブ・ミー・プリーズ”は特に魅力的で
リピートしてしまう)、カラオケバージョンの3バージョンに加え、柿原さんの
“君とランナウェイ−自宅で一人絶唱バージョン−”に始まり、劇伴18曲。
後半のBGMは沁み入ってくる感じの曲が多いですが、最後の1曲の雰囲気が他と違うのは
テレビ未放映の第十四幕“もしもこんな『かんなぎ』があったら…”の曲だからですね。
音楽だけでも素晴らしいですが、やはりアニメを見たうえで聞くことで、何十倍にも
味わいが深まるものです。
いやー、でも待ってて良かった。
Discと歌詞集の市松模様のデザインも素敵です。
“かんなぎ”原作では武梨先生の復帰により、このCDの音楽が寄り添うラブコメから、
その先のシリアスモードに突入しています。哀しみを秘めた「ケガレナギ」を表す曲も
加え、更に音の幅を広げた神前“かんなぎ”ワールドがいつかアニメ第2期のために
作られることを祈ってます。
でもその時もエンディングはやっぱり“産巣日の時”じゃないかな。