フランスのマルセイユで結成されたメタルバンド、ethsが2012年に発売した3枚目のフルアルバム。
ニューメタルとデスメタル、グルーヴメタルを混ぜた上にややプログレッシヴな曲展開やリフ、初期KoRnに影響を受けたような女性Vo.の悲痛な叫び(ホントに悲鳴も入ってる)とエグいグロウル、そして可憐な声で歌うクリーンを駆使したボーカリゼーションに不気味で時にグロテスクとも言えるような味付けを施したかなり独特なメタルサウンドが特徴で取っ付きやすさはあまりないが個人的にお気に入りのメタルバンドだ。

このバンドは基本的にフランス語で歌うバンドだったが、本作では収録曲の何曲かを英語で歌ったバージョンも平行して発売するなど世界を意識した売り出し方にシフトしたターニングポイントになるであろう作品だ。
最近、ethsの2枚目と3枚目にあたる本作を久々に聴いて感じたのは、前作に比べて世界を意識したからかやや音楽性がわかりやすいものにシフトしたような印象を抱いた。
前作まではバンド演奏の合間に実験的な演出のようなものものが挿入されたりしたし、変拍子を多用したりひねくれた楽曲が多かったが、本作はこれまでのバンドのエッセンスを盛り込んではいるものの比較的わかりやすい曲構成でずいぶんモダンな音になりブレイクダウンらしい部分も見受けられるようになった。そう、本作からモダンなデスコア/メタルコア的要素を取り入れたように思う。初期のニューメタル/オルタナティヴメタルっぽさはもう4曲目のGravis Venterくらいでしか感じられなくなった。
有名なメロディックデスメタルバンドを多数プロデュースしてきたFredrik Nordstromのプロデュースによるものなのかバンドの意向かは定かではないが非常に整った世界を狙えるクオリティになった反面、バンドの個性とも言える独特のダークな世界観はいくらか失われてしまったように感じた。

とはいえ、これまで以上に聴きやすくなったというのはやはり強みだしまるで別バンドというほど変わったわけでは全くないので、これまでのファンはもちろん、ここから初めて聴くメタラーの方も満足させられる素晴らしい出来になっていると思う。1曲目から待った甲斐のあるかっこいい曲で飛ばすし3曲目には必殺のシングルAdonaiが控えている。前述した4もやや異色ながら大好きな曲だ。それ以降も良曲が並び独特でありつつもクオリティは高い。
ボーナストラック入りの仕様ならまさかのMADONNAのデスメタルカヴァーMusicとTony Jelencovichがゲスト参加した楽曲、7が聴ける。
本作発売を機にVo.のCandiceが脱退してしまうという事態になってしまったのが非常に惜しまれるが、これからの双方の活躍に期待をしたい。

ちなみに本作はEnglish Lyric仕様やデモ音源が収録された2枚組仕様など複数のヴァージョンが発売されているので購入の際はご注意を！

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ボルトン

I LOVE IT！！

2012年4月13日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

フランス産デスメタルバンド「eths」のメジャー3rd。
実は・・最近知りまして・・凄いです。私的に今年最大の発見かも（まだ4月だが）。

前2作に比べると若干デスパートが減ったような印象がありますが、そのぶんプログレッシヴ！。キャンディスママのファニーヴォイスが恐ろしいくらいcoolなバッキングと変拍子、突如やってくるdeathヴォイスと相まって超スリリングです。
アートワークも秀逸ですね。
CD盤よりも3曲多いのでMP3ダウンロードにしましたが、CDも欲しいかも。
Englishヴァージョンが4曲ありますが、フランス語バージョンも聞いてみたいです。
11.はマドンナのカヴァー。原曲をiTunesで聞きましたが、あれだけポップな曲がカッコいいメタルバージョンに変身するとは・・このアレンジ力は凄い！
こういう出会いがあるからメタルはやめられねぇ〜

7人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

halhibal

新しいeths

2013年4月14日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

前二作のSOMAやTeratologieのファンには、この三枚目は物足りないでしょうね。
下水道ｺﾞﾎﾞｺﾞﾎﾞボイスや複雑なリフがぐっと減り、全体的に音作りがキレイになっている。
聞きやすくなった分、ethsの個性は薄れています。

とはいえ、eths最大の持ち味である「狂気」は健在だし、楽曲の質も格段とアップしているので、
今後、更に大化けしそうな可能性を秘めたアルバムになっている。

そう期待していただけに、vo.キャンディスの脱退は残念というほかない。

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

artnumber_you

フレドリック・ノルドストロームのプロデュースで過去最高の完成度！しかし…

2012年12月1日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

女性版Slipknotとかフランス版Otepというような印象の、狂気掛かったニューメタル寄りのデスメタルサウンドが特徴だったフランスの5人組による3rd。
今作では北欧メロデスの伝説的プロデューサーにして最近は正統派やスラッシュから若手スクリーモまで手掛ける名手フレドリック・ノルドストロームがプロデュース！彼はバンドが持つ個性を活かしながらも、自身の意見もかなり加えて、トレンドに合った非常に完成度の高い作品を作り出すことに長けているが、正に本作がその良い例だと思う。
母国フランス語によるミステリアスな歌唱を活かしつつも、時折キャッチーとも感じるほどにメロディを充実させつつ、エクストリームなパートはより激しくヘヴィに、プログレッシヴな面も強調され、非常に緩急あるメリハリのついた作品に仕上った。
特にM3「Adonai」はそのコントラストが分かりやすいキラーチューンだ。カッコいい！
サウンドプロダクションも、アメリカのニューメタル／スラッジ寄りだったサウンドから、メロデスを思わせるフレッドらしいサウンドに変わり、前述したSlipknotやOtepっぽさはあまり感じられなくなった。そのためか、以前ほど狂気や妖しさを感じられなくなったので(全体の完成度が上がったことや、ボソボソ言うウィスパーが減ったのも原因かも)、その点は物足りなく感じられたので☆4つとしました。
2nd以降のThe Agonistが好きな人には特にオススメ！

7人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

緑川とうせい

フランスの女性Vo入りヘヴィロック

2012年12月12日に日本でレビュー済み

フランスの女性Vo入りヘヴィロック、エスの2012年作
けだるげな女性ヴォーカルとスクリームヴォイスが絡むヘヴィロックで、
モダンなヘヴィさの中にもヨーロピアンな翳りを含ませたサウンド。
エクストリームメタルとしての激しさもありながら、フランス語の歌声の感触とともに
随所にコケティッシュな香りも感じさせるのがなかなか個性的だ。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

他の国からのトップレビュー

すべてのレビューを日本語に翻訳

Michel Chouinard

Five Stars

2017年10月27日にカナダでレビュー済み

Amazonで購入

good

レビューを日本語に翻訳する

Ettore S

One of the best records I've listened to this year

2013年9月18日に英国でレビュー済み

Amazonで購入

It's not easy to make music sound original these days - particularly when it comes to metal. This record couldn't be further from being obvious in terms of composition, and the choice of keeping French lyrics boosts its originality (compare those tracks that are available in their "international version" with the original ones in order to appreciate how the feeling sharply changes...). I am not particularly into the genre as a whole, but Eths managed to make an impression on me when i listened to the track "Enamis Venter" on a web radio.

レビューを日本語に翻訳する

lukie80

Fanzösischer femininer Metalcore

2013年1月2日にドイツでレビュー済み

Amazonで購入

Habe mir die CD gekauft, weil ich den Kontrast aber auch die Harmonie aus Metalcore und französischem Frauengesang sehr gelungen fand als ich das Lied "Harmaguedon" auf "Chronix Aggression" gehört habe.

Der Stil ist breit gefächert: Melodisch, teils rockig, monumental episch und natürlich weitläufig energiegeladen. Der Gesang ist ein schöner Kontrast von lieblich bis brutal guttural.

Klarer Tipp für Metalcore-affine Menschen, die immer nach neuem suchen.

Der einzige Nachteil der CD: Man kann als Durschnittsdeutscher schwer mitsingen. Ein paar Lieder sind auf Englisch.

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

レビューを日本語に翻訳する

Osmakoff

Comme si on avait passé Tératologie au karsher.

2012年4月14日にフランスでレビュー済み

Amazonで購入

Mine de rien, les marseillais commencent à faire un sacré bout de chemin. Ca a commencé avec Soma qui s'est fait connaitre dans toute la France avec son hymne "Crucifere". Après, signature chez Season of Mist qui les envoie un peu à l'étranger, sortie de l'énorme mais néanmoins macabre Tératologie en 2007 et... Plus rien jusqu'à maintenant. Ca en vaut la peine d'avoir attendu aussi longtemps ? Y'a-t-il encore des hymnes Metal dans cet album ?... Oula... Oui.
Alors, commençons un peut par les points qui risquent de fâcher, voire diviser un peu les fans : La production est d'une propreté, d'une clarté et d'une efficacité jamais égalée par le groupe. On entend clairement la double pédale, étonnant non ? Du coup, on arrive même à comprendre ce que Candice dit, ce qui est d'autant plus étonnant que dans Tératologie, même avec le livret, on pouvait s'y perdre. En suite, la voix. La voix... Bah, Candice hurle moins, le guitariste, lui prend beaucoup plus de place dans les parties bourrines avec un growl bien gras et le chant, lui est beaucoup, beaucoup plus mélodique et clair. C'est dur de le reconnaître mais c'est même entraînant quand elle chante la tite Candice.
Gros changement aussi, c'est le style. Beaucoup moins expérimental qu'avant, le groupe semble plus posé et tente d'inclure des éléments Deathcore avec des breakdowns à la pelle et de gros blast beast. Quelques orchestrations viennent faire leur apparition sur certains morceaux, renforçant certains moments de bravoure au passage pour un effet carrément dévastateur rappelant presque un certain Winds of Plague. Un autre élément qui m'a fort surpris, c'est l'apparition de certains riffs... Carrément bienvenus. Autant les précédents albums ne mettaient en avant que Candice et son organe étonnant que là, enfin Eths ressemble à un véritable travail d'équipe, de groupe de Metal quoi.

Alors les fans hardcore du groupe risquent d'être un peu déçus à la première écoute de l'album parce qu'il est réellement loin de Tératologie mais c'est un nouveau trip, réellement jouissif à écouter sans modération. A préciser quand même que l'album décolle pour de bon qu'à partir du 4eme morceau.

Un petit mot aussi sur l'édition limitée. Vaut-elle la peine ? C'est du moyen bon. Disons qu'elle est jolie mais le packaging est très fin et les bonus tracks ne valent pas qu'on fasse le tour du monde pour les écouter.

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

レビューを日本語に翻訳する

Matt

Nice hidden gem

2021年9月10日にアメリカ合衆国でレビュー済み

Amazonで購入

I searched Amazon for a rune in Diablo 2 and found this flawless gem instead. Fantastic guitar work, great female vocals, great drumming, and good production. I only wish they included the French version of songs sung in English like Gravis Venter.

Sidus and Gravis Venter are FANTASTIC, Adonai and Hercolubus are great as well. But there isn't really a bad track on here.

レビューを日本語に翻訳する

レビューをすべて見る

Amazon Advertising 商品の露出でお客様の関心と反応を引き出す	Audible（オーディブル）「聴く」読書会員なら聴き放題	アマゾンウェブサービス（AWS）クラウドコンピューティングサービス	Amazonアウトレット訳あり商品をお手頃価格で販売

Amazonビジネス（法人購買）請求書払い法人価格・数量割引	AmazonGlobal 65か国/地域以上への海外配送がより簡単に	Shopbop 世界中の厳選されたファッションアイテム

画像はありません

III

この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています

登録情報