「Love Me Or Leave Me」では、ほとんど日本語で歌いながらジャジーな雰囲気が出せるのは聴きものでしょう。 「It's Just The Blues」はakikoのオリジナルのブルースでした。このような黒っぽいブルースを作り、歌えるという音楽能力の高さを証明していました。
「Bei Mir Bist Du Shoen」は、元々イディッシュ語のミュージカル・コメディだそうで、戦後良く歌われたジャズの曲です。一定以上の方なら懐かしい想いにかられることでしょう。ここでもChai-chii Sistersのコーラスとブライアン・クーガンが奏でるオールド・ファッションな鍵盤楽器が雰囲気を盛り上げていました。
「Cry Me a River」なんて、年齢を超越した歌いっぷりで、これほど達者なら、何の曲でも歌いこなせると思いました。 サラ・ヴォーンの歌唱が耳に残る「Willow Weep For Me」もたっぷりと歌っており、実に堂々としたものです。
懐かしい香りが漂うオルガン伴奏で始まる「What a Difference a Day Makes」が一番気に入りました。ダイナ・ワシントンの十八番として有名なスタンダード・ジャズですが、akikoの歌唱を聴くとこれも良いなあ、と思わせる充実ぶりです。