女性の立場から見た熟年離婚の5話オムニバスストーリー集です。
著者は東大法学部、長期信用銀行というエリートコースを歩みながら
何を思い立ったか、弁護士に転進したという華麗かつ数奇なキャリアの持ち主。
これまでにも男女の法律問題を平易に解説したテキストを数冊世に問うています。
著者が男女法律問題の専門家を標榜しているらしき理由は、察するに
ご自身が女性問題に豊富な経験を有するからか。
そういえば、本の裏表紙の著者近影にもありし日のイケ面の面影がうかがえます。
さて、本論のストーリーは、どれも身近にありがちな熟年危機から離婚に至る起承転結を
妻の側の機知により無事に乗り越えるというもので、この手の問題の解決に
必要な法律知識が実に手軽に簡単に身につきます。これが本書の最大の長所でしょう。
ただし、5話ともいわゆる妻にとってのハッピーエンドストーリーであり
この点が本家のテレビ版「世にも不思議な物語」と異なる点です。
実社会の法律問題はもっとドロドロしているはずなのに・・・
妻が報われない不幸な結末はいくらでもあるのに・・・
評者も実はこの点に若干の物足りなさを感じて☆4つにしようかとも思いました。
しかし、それに増して素晴らしいのは、さっと通読してさっと頭に入る痛快感です。
この痛快感こそこの著者の持ち味であり、あふれる才能のなせる技なのでしょう。
著者の向後に期待を込めて☆5つ。
Kindle 価格: | ¥495 (税込) |
獲得ポイント: | 5ポイント (1%) |
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妻が得する熟年離婚 (朝日新書) Kindle版
熟年離婚するには? するとどうなるの? 迷える女性たちに贈る「得する熟年離婚」マニュアル。離婚の際に生じる心理面での駆け引きなど得するためのアドバイス、満載。年金分割、退職金問題、調停・裁判の進め方、財産分与の貢献度、離婚後の身の振り方、などなど。離婚において女性が直面するであろう様々な問題の対処方法を、経験豊富な弁護士の著者が小説形式を用いながら分かりやすく解説。妻の心理を知りたい、財産を守りたい男性も必読。
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2006/9/30
- ファイルサイズ256 KB
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登録情報
- ASIN : B009AAHSBU
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2006/9/30)
- 発売日 : 2006/9/30
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 256 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 235ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 388,073位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,131位朝日新書
- - 73,763位文学・評論 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1958年、三重県生まれ。81年、東京大学法学部卒業、旧日本長期信用銀行入行。85年、野村證券投資信託入社、86年9月、同退社。88年、司法試験 合格。91年、弁護士登録。2008年、平均的弁護士の約10倍の案件を処理する傍ら、各種行政委員会委員等も歴任。2008年~09年までSBI大学院 大学教授(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『超合格法―最小の努力で結果を出す』(ISBN-10:4478014698)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2019年4月6日に日本でレビュー済み
12年前に出た本ですね、そのころは50代の奥様方は~だわ、~わよ、という女性言葉を話し、自分のことを「おばさんだから」などと言っていたのかな。物語的に事例が、同年代のはずなのにどうしても合わなくて、読み進めるのが辛くなってしまった。著者はお爺さんなのかな、と思ったら、わ、私より6歳上なだけ?!上流階級の方々とは世界が違うのかもしれぬ。最初の事例が専業主婦が離婚してワインアドバイザーになる感じです。私のようにがさつではなく、切羽詰まっていない、楽しく知識もえられる読み物を望んでいる方にお勧めです。この手の本が数冊目で余裕がない人には合わないかな。ただ、読み物の割には事実の裏打ちはちゃんとしていて、帰って私にはその部位分が難しかった。
2012年6月17日に日本でレビュー済み
女性は門戸を開くというが生活するために、生活していく過程で習得している能力は女性が上手だろう。生きていくために後天的に生活を通じて様々な手続きに慣れ、子孫を守るために財形貯蓄する能力は加齢するほどに冴えていくと感じた。専業主婦の潜在され能力は法律とマッチすると偉大な力になるのだろう。女性の生活力はますますキャリア化し、生き延びる才能は開いていくのだろう。会社のブランドにぶら下がりきっている男たちには発達しない力がある。
2007年4月24日に日本でレビュー済み
法律の勉強は、抽象的なことばかり書いてある本ばかりで、慣れるまでは本当に苦痛の連続だ。
本書のように、物語り風に書かれている本が最近は増えてきているが、なにぶん値段がとても高いのが難点だった。
本書のように新書の値段でこれだけ書かれていれば、私のような実務家にはたいへんありがたい!
新規登録者全員に配本できる値段だ。
本書のように、物語り風に書かれている本が最近は増えてきているが、なにぶん値段がとても高いのが難点だった。
本書のように新書の値段でこれだけ書かれていれば、私のような実務家にはたいへんありがたい!
新規登録者全員に配本できる値段だ。
2006年11月16日に日本でレビュー済み
『中学受験BIBLE』から小説の執筆まで、近年まさに八面六臂の才人弁護士ぶりを発揮していた著者だが、本書はその専門中の専門と言える「男女間の案件」に関する良質な解説書である。
専門と言っても難解な部分はまったくなく、小説仕立ての5つのストーリーの間に説明が挿入されて、起こりうるさまざまな問題からその対処法、あるいは交渉術や法廷での尋問そのものに至るまで、実にわかりやすく説明されていく。著者は頭脳明晰なのはもちろんだが、高度な中身をわかりやすく伝達するコミュニケーション能力も抜群だと言えよう。
2007年の年金分割問題にからんで、すでに熟年世代の大量離婚が予測されているが、本書はそれに役立つだけではなく、離婚や不倫など広く男女間の問題、ひいては交渉事全般にも応用できるノウハウやテクニックが満載だ。
以前、著者の『男と女の法律戦略』を読んだとき、さまざまな問題をここまで噛み砕いて、しかもエンターテインメント的な読み物としても面白く書けるマルチな能力を持った弁護士がいるのかと感服したが、本書でその腕をさらに上げたようだ。
専門と言っても難解な部分はまったくなく、小説仕立ての5つのストーリーの間に説明が挿入されて、起こりうるさまざまな問題からその対処法、あるいは交渉術や法廷での尋問そのものに至るまで、実にわかりやすく説明されていく。著者は頭脳明晰なのはもちろんだが、高度な中身をわかりやすく伝達するコミュニケーション能力も抜群だと言えよう。
2007年の年金分割問題にからんで、すでに熟年世代の大量離婚が予測されているが、本書はそれに役立つだけではなく、離婚や不倫など広く男女間の問題、ひいては交渉事全般にも応用できるノウハウやテクニックが満載だ。
以前、著者の『男と女の法律戦略』を読んだとき、さまざまな問題をここまで噛み砕いて、しかもエンターテインメント的な読み物としても面白く書けるマルチな能力を持った弁護士がいるのかと感服したが、本書でその腕をさらに上げたようだ。
2006年10月21日に日本でレビュー済み
私は離婚は考えていませんけど、離婚するとしたら・・・って、ふと考えることがあります。
面白半分で買ってみたら、普段考えている「手のうち」が思いっきり出されてる。
これじゃあ、本にされた分だけ妻の方が不利になりますよぉ。新しく作戦練らなきゃ。 あ、早く「夫が得する・・・」を出してくださいネ。 相手の手のうちがわからない方が、よっぽど怖い。
面白半分で買ってみたら、普段考えている「手のうち」が思いっきり出されてる。
これじゃあ、本にされた分だけ妻の方が不利になりますよぉ。新しく作戦練らなきゃ。 あ、早く「夫が得する・・・」を出してくださいネ。 相手の手のうちがわからない方が、よっぽど怖い。
2006年11月6日に日本でレビュー済み
ちょっと古めかしい表現のセリフですが、1958年生まれの男性弁護士さんが
執筆した(女性がうまくやるバージョンの)熟年離婚成功への秘訣集といったところです。
寂しく感じるのは出てくるカップルみんな長らくセックスレスです。
このように上手くいく場合ばかりじゃないと思うので、ちょっと手にとって
これならと気軽に離婚に走らないように、おねがいしたいです。
内容そのものは事例が豊富でとっつきやすく、実用的です。
執筆した(女性がうまくやるバージョンの)熟年離婚成功への秘訣集といったところです。
寂しく感じるのは出てくるカップルみんな長らくセックスレスです。
このように上手くいく場合ばかりじゃないと思うので、ちょっと手にとって
これならと気軽に離婚に走らないように、おねがいしたいです。
内容そのものは事例が豊富でとっつきやすく、実用的です。