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芥川龍之介

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蜜柑 Kindle版

芥川竜之介 (著) 形式: Kindle版

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大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の短編小説。初出は「新潮」［1919（大正8）年］に全2章構成の「私の出遇つた事」の「一」として掲載。短編集「影燈籠」［春陽堂、1920（大正9）年］に収録された際は、「二　沼地」とそれぞれ独立した作品として扱われた。小学校の国語教材としても使われている。横須賀から電車に乗り合わせた少女が窓から弟らに蜜柑を投げる話。

本の長さ

8ページ
言語

日本語
付箋メモ

Kindle Scribeで
発売日

2012/9/13
ファイルサイズ

270 KB
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登録情報

ASIN ‏ : ‎ B009B08A6G
発売日 ‏ : ‎ 2012/9/13
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 270 KB
同時に利用できる端末数 ‏ : ‎ 無制限
Text-to-Speech（テキスト読み上げ機能） ‏ : ‎ 有効
X-Ray ‏ : ‎ 有効
Word Wise ‏ : ‎ 有効にされていません
付箋メモ ‏ : ‎ Kindle Scribeで
本の長さ ‏ : ‎ 8ページ

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芥川龍之介

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（1892-1927）東京生れ。東京帝大英文科卒。在学中から創作を始め、短編「鼻」が夏目漱石の激賞を受ける。

その後今昔物語などから材を取った王朝もの「羅生門」「芋粥」「藪の中」、中国の説話によった童話「杜子春」などを次々と発表、大正文壇の寵児となる。西欧の短編小説の手法・様式を完全に身に付け、東西の文献資料に材を仰ぎながら、自身の主題を見事に小説化した傑作を多数発表。1925（大正14）年頃より体調がすぐれず、「唯ぼんやりした不安」のなか、薬物自殺。「歯車」「或阿呆の一生」などの遺稿が遺された。

カスタマーレビュー

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Starman

硬めの蜜柑だったら大丈夫かな

2024年1月24日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

走る電車の窓から落とされた蜜柑が潰れていなければいいなあ。。。

役に立った

鴨

不快な描写の連続とその理由が分かった後の爽快感。まさに蜜柑のような爽やかさ。人の本質は表面だけでは分かりません。

2022年11月15日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

『桃太郎』を読了後に読みました。芥川の思考の底流に流れるのは「表層にとらわれない」ということなのか、癇に障る少女の登場する物語です。
蒸気機関車に乗った経験のない人には理解が難しいかもしれませんが、蒸気機関車は隧道（トンネル）に入る前に窓を閉めないと客車内に黒煙が入り込み体中がススだらけになってしまいます。
このイメージと頬にヒビが入った”清潔感のない”少女が重なり、主人公の不快な感情が延々と描写されます。
隧道に入る前の少女の不可解な窓を開けようとする行動とその理由が分かった後の清々しさ。この間を結ぶ「蜜柑」が素敵に描かれた作品です。
とても短い短編ですぐに読め、現代であっても心に通じるものがあります。

役に立った

hitomi

不可解で、下等で、退屈と思っていた人生の中にも「美」が潜んでいることに気づき救われている。勇気も教えられたようです。

2023年11月9日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

汽車の中で出発を待っている時点で、主人公はすでに憂鬱です。
そこに、さらに主人公が世の中に感じている、不可解な、下等な、退屈な人生の象徴のような女の子が乗り込んできます。
そこから目をそらすようにしていると、その女の子はトンネルに近づいているのに窓を開けようとしています。その行動すらも不可解で不快です。主人公のイライラは、その様子に同情をわずかに感じながらも、頂点に達しようとします。
ついに窓が開けられ煙が吹き込んできてしまいます。分かっていたことだと思います。やっとトンネルを抜けてもそこはまだ薄暗い景色です。するとそこにはやはり貧相な子供たちが並んでいます。
　そうしたら急に子供たちは声を張り上げ手を振り始めるのです。すると車内の女の子も手を振り、それと同時にいくつかの蜜柑を放り投げます。男の子たちにあげようとして投げたらしいのです。主人公は彼らの切ない事情を悟ります。それはお互いの愛情が爆発するようにほとばしった表現でした。そして、その蜜柑はその内面の象徴の様で、主人公はそれを瞬時に「美しい」と見たのでしょう。「心を躍らすばかり暖な日の色に染まっている」と表現されるように。主人公のイメージでしょう。陰惨な日常が一瞬、美しいものに変わって、「美」を見せてくれたのです。
　トンネルの中のような陰惨に見える日常の中にも、美しいものを生み出そうとしてうごめいているものが隠れているのだ、と知った時に、「云いようのない疲労と倦怠、不可解な下等な、退屈な」と思っていた人生をわずかに忘れて朗らかな気持ちが沸き上がってきたようです。
　「美」に敏感で「醜いもの」を嫌悪する芥川も、それを「美」と感じたのだろうと思います。開放感を感じたのだと思います。それで、嬉しく思い朗らかになれたのだと思います。その後、そういう喜びを感じさせてくれた女の子を見る目も前とは違っていたようです。

　さらに考えてみると、トンネルの中でだろうと自分のやらなければならない事をあえてする、という意志力は目を見張るものがあります。外国の言葉で「人生では雨をやり過ごすことではなく、雨の中で踊ることを学びなさい」というのがあったのを思い出しました。それを女の子はワイルドに体現して教えてくれたのです。勇気を教えてくれたのでしょう。主人公はそこに感動したのだと思います。女の子を見くびっていた自らを省みて。

　私も、以前なにかの時に「車でずっと退屈な道路を走っていて憂鬱だったのが、急に視界が開けて、バッと海が見えて、潮風が吹いてきて気が晴れる」というような経験ができたらいいのに、と言っていたことがありました。それと同じような心境ではないでしょうか。いくらか、生き返ったような気持ちになったのではないでしょうか。いくらか元気になったのだと思います。
　でも、この女の子に比べると受け身ですね。反省します。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

崔殷訓

I think the feature of this work is the vividness of the scenes that remind readers.

2020年2月7日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

I read mainly the works of Japanese great writers to study contemporary writing. I haven't read much of Ryunosuke Akutagawa's work, but I think the feature of this work is the vividness of the scenes that remind readers.
The work was consistently written from the perspective of the protagonist "I", and at first the daughter, as seen from "I", was a poor and vulgar person. Some of the tangerines she threw to help her offspring brothers recall the vivid scenes of the sunset. The sight allowed "I" to forget the heavy fatigue and fatigue!
And the painful life that can be read from the appearance of a poor and vulgar daughter, the separation from the brothers who lived together, and the hardships that are waiting for the future, the more beautiful and clear scene of the falling tangerine I think to bring.

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

2023年6月23日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

歳かなあ、泣けて。小さい宝石のような、美しい芸術作品。

2020年4月10日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

The boring daily life and the little girl in the countryside, which had a bad impression, combined with the emotional depiction of the main character who was disappointed, but the depiction at the end of the story was really refreshing.
Take a hat off to the power of Akutagawa's words condensed into short stories.

みかんを投げる前までのプロットが素晴らしい

2022年11月27日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

小品だが、さすが芥川だと納得する小説。
鬱の世界から、一瞬、明るい世界を垣間見る。

役に立った

下新敦郎

Another Great Book From This Author

2019年7月18日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

This is a must read and I give it a ten out of ten!
This book is a masterpiece. Read it and judge it for yourself.
Great product. The book cams early than expected!
I loved this book. I notice that some of the negative reviews thought the narrative was improbable and they did not like the ending. Author hooked me and I couldn't stop reading until the end. You won't either.

30人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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芥川 龍之介

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