Kindle 価格: | ¥803 (税込) |
獲得ポイント: | 8ポイント (1%) |

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
流星ワゴン (講談社文庫) Kindle版
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2005/2/15
- ファイルサイズ950 KB
この著者の人気タイトル
商品の説明
商品説明
永田の家庭は崩壊寸前。妻の美代子はテレクラで男と不倫を重ね、息子の広樹は中学受験に失敗し家庭内暴力をふるう。永田自身も会社からリストラされ、小遣いほしさに、ガンで余命いくばくもない父親を訪ねていくようになっていた。「死にたい」と漠然と考えていたとき、永田は橋本親子に出会ったのだ。橋本は彼に、自分たちは死者だと告げると、「たいせつな場所」へ連れて行くといった。そして、まるでタイムマシーンのように、永田を過去へといざなう。
小説の設定は、冒頭から荒唐無稽である。幽霊がクルマを運転し、主人公たちと会話する。ワゴン車は過去と現在とを自由に往来できるし、死に際の父親が主人公と同年齢で登場し、ともに行動したりするのだ。
過去にさかのぼるたびに、永田は美代子や広樹がつまづいてしまったきっかけを知ることになる。何とかしなければと思いながらも、2人にうまく救いの手を差し伸べられない永田。小説の非現実的な設定と比べて、永田と家族のすれ違いと衝突の様子は、いたくシビアで生々しい。
永田は時空を越えて、苦しみながらも毅然と家族の問題解決に体当たりしていく。その結果はけっきょくのところ、家族が置かれた状況のささいな改善にとどまるだけでしかない。それでも死にたがっていた男は、その現実をしっかりと認識し生きていこうとする。「僕たちはここから始めるしかない」という言葉を胸に刻んで。(文月 達)
内容(「MARC」データベースより)
著者について
1963年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒。出版社勤務を経て著作活動に入る。’99年、『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞受賞。2001年、『ビタミンF』で、第124回直木賞受賞。他の著書に『定年ゴジラ』『隣人』『口笛吹いて』『セカンド・ライン』などがある。
登録情報
- ASIN : B009GXLUHE
- 出版社 : 講談社 (2005/2/15)
- 発売日 : 2005/2/15
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 950 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 393ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 34,176位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

1963(昭和38)年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。
出版社勤務を経て執筆活動に入る。1991(平成3)年、『ビフォア・ラン』(ベストセラーズ、現在は幻冬舎文庫)でデビュー。
著書は他に、『ナイフ』(新潮文庫、坪田譲治文学賞)、『定年ゴジラ』(講談社文庫)、『エイジ』(新潮文庫、山本周五郎賞)、『ビタミンF』(新潮文庫、直木賞)、『隣人』(講談社、講談社文庫で改題『世紀末の隣人』)、『流星ワゴン』(講談社文庫)、『きよしこ』(新潮文庫)、『トワイライト』(文春文庫)、『疾走』(角川文庫)、『その日のまえに』(文春文庫)、『カシオペアの丘で』(講談社文庫)、『とんび』(角川書店)、『十字架』(講談社、吉川英治文学賞)など多数。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
それが、1回や2回だけでなく会話のキャッチボールが増えれば増える程小さなリスクが大きなリスクとなり、後戻り出来ない問題へと発展するのだと思いました。
どうしても相手に伝えたい事、どうしても相手に理解して欲しい事があれば、それはその人にとって決して妥協してはいけない事だと思います。だから、言葉だけではなくて時には行動も携えながらでも、自分の本心を齟齬が無いように、下手くそでもいいからどうにかしてでも伝える努力が必要なのだと、本書から学んだ気がします。
ありがとうございました。
見えていない、気付いていないことが、人には沢山あるんだろうな…と思った。それを気付かせてくれるこんなワゴンに出会えたなら、それはなんて幸せなことだろうと思う。
親子の絆に涙した。
現世と過去世を自由に移動できる不思議なワゴンに乗って、それぞれの世代の過去と未来を駆け巡るという、頭の中が無茶苦茶になってしまうお話でした。
幻想というよりはサイケデリックといった方がピンとくるかもしれません。
しっとりと、けれどジメジメしたそれとは異なる心地よさを感じた。
やり直しで現状を変えるのではなく、変えられないけど、どう生きる?
これから分岐点に差し掛かった時は、やり直しがきかないぞ。と思い出そう。