内容紹介
英ファクトリーのアメリカ支部<ファクトリー・アメリカ>に残された唯一のアルバムとなるアイク・ヤードのデビュー・アルバムが、オリジナル・ジャケットを用いて初のストレート・リイシュー!ダブステップやテクノ・ミュージックの到来をいち早く予見していたかのような脈打つドラムマシーンの波動とダイナミズム、それを呑み込むインダストリアルでダビーなサウンドスケープは、フューチャリスティックでありながら微塵も希望を感じさせない、まさに“ディストピア音楽の極致”です!
「ポスト・パンクのみならずエレクトロニック・ミュージックのプロデューサーたちにも大きな影響を与えたクラシックス」
―― Rough Trade
「DAFとPILを合体させたような、夢のような出音を持ったバンド」
―― サイモン・レイノルズ(『ポスト・パンク・ジェネレーション 1978-1984』)
▼ラメルジーも所属したノー・ウェイヴ・ヒップホップ・ユニット=デス・コメット・クルーや、初期エレクトロ・クラシックス「Dominatrix Sleeps Tonight」のヒットで知られるドミナトリックスのリーダーとしても活動した奇才スチュアート・アーガブライトが、デスコメやドミナトリックス以前に率いていたもうひとつのユニット、アイク・ヤード。
▼その唯一のアルバムで、英FACTORYの米国支部「FACTORY AMERICA」でも何気に唯一のアルバムであったセルフ・タイトル作品が、オリジナル・アートワークを用いて初めてのストレート・リイシュー!
▼これまで、アニマル・コレクティヴやビーチ・ハウスを送り出したことで知られる米Carparkレーベル傘下のポスト・パンク発掘部門=Acuteから、本作やクレプスキュール時代のEPを収録したコンピ形式での再発はありましたが、オリジナル・アルバムの単体リイシューは1982年のリリース以来、これが初めて。
▼ESGと共に、FACTORYがサインした唯一のアメリカのグループで、その後のデス・コメット・クルーのプロトタイプとしても極めて重要な役割を担ったアイク・ヤード。その最初で最後のフル・レングスとなるこの作品は、ポスト・パンクやノー・ウェイヴ的な雰囲気をわずかに残しながらも、テクノ・ミュージックの萌芽を感じさせる、大胆にドラムマシーンを導入したミニマルかつプログレッシヴなスタイルで、ニューヨーク・ダウンタウンのシーンに衝撃をもたらしました。
▼初期キャバレー・ヴォルテールやスロッビング・グリッスル、或いはスーサイドあたりを引き合いに出して語られるサウンドは、テクノやダブステップ的な今様ダンス・ミュージック耳で聴いても全くフレッシュ!DAF、ノイバウテンやカン、PILなどのファンにも◎!
メディア掲載レビューほか
“ファクトリー・アメリカ”に残されたアイク・ヤードのデビュー・アルバムが、リマスター&オリジナル・ジャケットでリイシュー。ダブステップやテクノ・ミュージックの到来をいち早く予見していたかのような脈打つドラムマシーンの波動とダイナミズム、それを呑み込むインダストリアルでダビーなサウンドスケープは、まさに“ディストピア音楽の極致”。 (C)RS
アーティストについて
1979年にニューヨークで結成、初期のメンバーはスチュワート・アーガブライト、ケネス・コンプトン、マイケル・ディークマン、フレッド・シマンスキーの4人。スーサイドやリディア・ランチともステージを共にするなど、ダウンタウンのノーウェイヴ・シーンで頭角を現し、そのプロップスがヨーロッパにも飛び火、1981年にベルギーのクレプスキュールに5曲入りEP『Night After Night』を、翌1982年ファクトリー・アメリカにセルフ・タイトル、あるいは『A Second A Fact』として知られる唯一のフル・アルバムを残す。1983年に解散。スチュアートとマイケルはその後デス・コメット・クルーとして活動。2010年にスチュアート、ケネス、マイケルの3人でアイク・ヤードをリユニオン、アルバム『Nord』を発表。現在は2013年の再結成第二弾アルバムのリリースに向け鋭意レコーディング中。バンド名の由来はアンソニー・バージェス『時計じかけのオレンジ』から。
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