人のこころに残る歴史的出来事には、
美的な背景とストーリーが宿っている。
ただし、その度量衡には、善悪という判定が必ずしも伴わない。
しかし、人を呼ぶイベントは、善から始まらなければならない。
・・・というのが私の持論です。
堺屋太一さんは、官僚でありながら、イベント・プロデューサー、
そして作家という顔持つ多才の人。
70年代には、日本万国博覧会、80年代には沖縄海洋博覧会、
90年代には地方博、2000年代には上海万国博覧会に携わり、
すべてを成功裏に収めた、現場と実践の人。
その視点から、人を呼ぶイベントだけを論じるのではなく、
なぜいま日本は魅力的なイベントを開催できないのか、
その病理が日本経済を低迷させているのだという、
大きな論点に発展していきます。
世界は、規格大量生産型の近代工業社会という物財を崇める時代から、
満足度を追及する知価革命に移行し、
そこでは「聖なる一回性」を重んじるイベントが力を発揮します。
終身雇用、年功序列、官僚型の社会と、
20世紀の成功体験から抜け出せない日本の閉塞感を、
どう打破するかのヒントにもなるかもしれません。
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人を呼ぶ法則 (幻冬舎新書) Kindle版
「客」を呼ぶ時代はもう終わった。今こそ「人」を呼ばねばならない。需要が多様化し、画一的な手法が通用しなくなった今、「働く人」「住む人」「稼ぐ人」「費う人」など、あらゆる現場で「人を呼ぶ技術」が必要とされている。「非日常性」「その場所にしかない魅力」「聖なる一回性」など正しいポイントを押さえれば、人を集めることは必ず成功する。日本発展の象徴・日本万博から上海万博まで大小さまざまなイベントを成功させた仕掛け人が、自身の体験から導き出された「人を呼ぶ」全法則を大公開。
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2012/9/28
- ファイルサイズ382 KB
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商品の説明
著者について
1935年大阪府生まれ。東京大学経済学部卒業後、通産省(現経済産業省)入省。98年から2000年まで経済企画庁長官。現在、大阪府・市特別顧問。著書に『知価革命』『巨いなる企て』『図説・大阪維新とは何か』などがある。
登録情報
- ASIN : B00AE0ZPL0
- 出版社 : 幻冬舎 (2012/9/28)
- 発売日 : 2012/9/28
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 382 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 221ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 168,191位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 491位幻冬舎新書
- - 1,707位マーケティング・セールス (Kindleストア)
- - 6,523位産業研究 (Kindleストア)
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著者について
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作家、元経済企画庁長官。1935年大阪府生まれ。60年東京大学経済学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)入省。62年の通商白書で「水平分業論」 を展開して注目され、70年には日本万国博覧会を手がけた。78年同省を退官し、作家としての執筆活動を開始。98年7月から2000年12月まで、小渕 恵三内閣、森喜朗内閣で経済企画庁長官を務めた(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『東大講義録 文明を解く』(ISBN-10:4532195632)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
やったことは大変だったと思いますが
省庁の話がずらずらと自慢げ?に書かれているが
全然知らない人ばかりなので、なんとも思わないです。
まぁ表に出ずに動き続けろということでしょうか?
省庁の話がずらずらと自慢げ?に書かれているが
全然知らない人ばかりなので、なんとも思わないです。
まぁ表に出ずに動き続けろということでしょうか?
2017年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人口が減少する時代に入っていかに人を呼ぶかが重要になんだということが理解できました。これまでの博覧会の印象もこの本に書いてある通りで、一部の博覧会でつまらなかった理由も理解できました。
2016年12月26日に日本でレビュー済み
2012年の本。著者は、元・経済産業省の官僚であり、大阪万博を企画した人である。
曰く・・・
経済的営みは、物を造る(製造業)、価値を移す(物販、金融、通信など)、人を呼ぶ、の3種類。人を呼ぶ営みは、人を楽しませ歓ばせる積極的方向(イベント、観光など)と、人の苦しみや煩わしさを減らす消極的方向(医療、介護、安全、治安、保険など)がある。
人を呼ぶためには意(Will)がなければならない。意とは、意志であり、意図であり、意味である。意が明確でないところに人は集まらない。
人を呼ぶ上で重要な意味を持つのはイベントである。恒久的事業も臨時的なイベントの連続と考えてよい。
イベントとは「臨時的な装置と演出によって、非日常的な情報環境を創造し、多数の人に対して、通常では感じられない心理的肉体的な刺激を与え、特殊な情報伝達環境を生み出す」事業である。
臨時的(聖なる1回性)だからこそ大胆になれる。非日常性だから興奮を呼び、通常の採算性を超えられる。多人数を集めるから人と人のふれあう熱気が生まれ群衆ならではの心理効果が生まれる。真実よりも印象が大事。参加者が持ち帰り次に伝えるひと言による情報波及効果こそが大切。イベント企画は、はじめからこの「ひと言」を想定して、企て(コンセプト)を作り謀(ストーリー)を練らなければならない。
意志決定のコストはその商品が社会に普及するまではきわめて高い。当該商品が消費市場の5%まで普及すると急激に意思決定コストは下がる。「みんなが持っている」の「みんな」とはおおむね5%。市場普及率が5%を超えると大量生産効果が出て生産コストが下がり、意志決定コストが低下して販売コストも下がる。
専門業種で真に知価創造的なコアは100人である。コア100人は概して所得が高い、そのまわりのディープ・プロフェッショナル(1000人くらい)がそれに次ぐ。しかし、コアが活動できる期間は短い。もっとも息が長いのは行政や一般教職などの都市従業者。
腹の立つことよりも面白いことを好む人は多い。イベントを成そうとする者はそのように信じ、そのように向けねばならない。不況だからイベントができないわけはない。イベントをすることで景気がよくなり世間が浮き立ち政治はしっかりとまとまる。
沖縄の美しさを宣伝するために招聘した篠山紀信(写真家)は、沖縄の人(特に女性)をモデルにした。それから沖縄のタレント探しが盛んになった。沖縄アクターズスクールなどのタレント養成機関ができあがった。沖縄出身のタレントは非常に多い。それもまた「美しい沖縄」のイメージ作りに役立っている。
博覧会などのイベントの開催を提案した人は、断固としてその目的や好みを宣言し、押し通すべきである。資金を出す者は自分の意志を明確に発揮すべきである。
ブレイン・ストーミングは個性と独創を阻む。大勢で議論すると独創的な企画は消され、前例のあるものが残る。メンバーの中から技術的困難や未知の不安を言い出す者が出るから。芸術文化に多数決はない。
代理店や総合研究所のような組織ではなく、発案者が信頼できる個人を探すべき。
企画担当のプロデューサーと事務面の分担を明確にすること。事務局長には能吏を置き、企画や美意識に口出しをさせない。プロデューサーは独創と面白さの追求に徹する。結果よければすべて良し、に徹するのがプロデューサーの仕事。
がっちりと組み上げられた官僚組織は、一担当者が欠落するとその系列すべてが機能しなくなる。東ドイツの官僚組織は1989年秋にはそうなっていたらしい。だから同年11月に一部市民がベルリンの壁を毀し始めたとき、東ドイツ政府は即応体制がとれなかった。
プロデュース10段階。(1)意志の確立/理念の設定(2)コンセプト(概念)の明確化(3)ストーリー・メイキング(できあがったときの姿を描き、目標を示す)(4)シンボル(3000万人以上の入場者と入場料800円などの象徴的表現)の設定(5)基本構想(プラン、スケジュール、仕組み)(6)基本設計(空間計画、運営構想、予算設定)(7)問題点の究明と相互関係の確認(8)実施計画(9)総点検(10)実施設計、実行スケジュール、資金計画の確認。
真に良質な文化は、誇りと体裁でスポンサードする個人や企業の協賛寄付も含めてみれば、必ず儲かるはず。真剣に取り組み、適切な場を与えれば、良質な文化は人びとに愛好され、話題となり、必ず儲かる。文化とはそのようにして育ったものである。
終わりよければすべてよし。最後の完了に臨む者だけが真の歓びを味わえる。イベントは結果が大切であり、そのためには時として人間関係は後置される。終身雇用や年功序列などの永続的相互関係を重視する日本型組織は苦手な仕事。それを克服するには「終わりよければすべてよし」の精神を徹底させることである。
などなど。
曰く・・・
経済的営みは、物を造る(製造業)、価値を移す(物販、金融、通信など)、人を呼ぶ、の3種類。人を呼ぶ営みは、人を楽しませ歓ばせる積極的方向(イベント、観光など)と、人の苦しみや煩わしさを減らす消極的方向(医療、介護、安全、治安、保険など)がある。
人を呼ぶためには意(Will)がなければならない。意とは、意志であり、意図であり、意味である。意が明確でないところに人は集まらない。
人を呼ぶ上で重要な意味を持つのはイベントである。恒久的事業も臨時的なイベントの連続と考えてよい。
イベントとは「臨時的な装置と演出によって、非日常的な情報環境を創造し、多数の人に対して、通常では感じられない心理的肉体的な刺激を与え、特殊な情報伝達環境を生み出す」事業である。
臨時的(聖なる1回性)だからこそ大胆になれる。非日常性だから興奮を呼び、通常の採算性を超えられる。多人数を集めるから人と人のふれあう熱気が生まれ群衆ならではの心理効果が生まれる。真実よりも印象が大事。参加者が持ち帰り次に伝えるひと言による情報波及効果こそが大切。イベント企画は、はじめからこの「ひと言」を想定して、企て(コンセプト)を作り謀(ストーリー)を練らなければならない。
意志決定のコストはその商品が社会に普及するまではきわめて高い。当該商品が消費市場の5%まで普及すると急激に意思決定コストは下がる。「みんなが持っている」の「みんな」とはおおむね5%。市場普及率が5%を超えると大量生産効果が出て生産コストが下がり、意志決定コストが低下して販売コストも下がる。
専門業種で真に知価創造的なコアは100人である。コア100人は概して所得が高い、そのまわりのディープ・プロフェッショナル(1000人くらい)がそれに次ぐ。しかし、コアが活動できる期間は短い。もっとも息が長いのは行政や一般教職などの都市従業者。
腹の立つことよりも面白いことを好む人は多い。イベントを成そうとする者はそのように信じ、そのように向けねばならない。不況だからイベントができないわけはない。イベントをすることで景気がよくなり世間が浮き立ち政治はしっかりとまとまる。
沖縄の美しさを宣伝するために招聘した篠山紀信(写真家)は、沖縄の人(特に女性)をモデルにした。それから沖縄のタレント探しが盛んになった。沖縄アクターズスクールなどのタレント養成機関ができあがった。沖縄出身のタレントは非常に多い。それもまた「美しい沖縄」のイメージ作りに役立っている。
博覧会などのイベントの開催を提案した人は、断固としてその目的や好みを宣言し、押し通すべきである。資金を出す者は自分の意志を明確に発揮すべきである。
ブレイン・ストーミングは個性と独創を阻む。大勢で議論すると独創的な企画は消され、前例のあるものが残る。メンバーの中から技術的困難や未知の不安を言い出す者が出るから。芸術文化に多数決はない。
代理店や総合研究所のような組織ではなく、発案者が信頼できる個人を探すべき。
企画担当のプロデューサーと事務面の分担を明確にすること。事務局長には能吏を置き、企画や美意識に口出しをさせない。プロデューサーは独創と面白さの追求に徹する。結果よければすべて良し、に徹するのがプロデューサーの仕事。
がっちりと組み上げられた官僚組織は、一担当者が欠落するとその系列すべてが機能しなくなる。東ドイツの官僚組織は1989年秋にはそうなっていたらしい。だから同年11月に一部市民がベルリンの壁を毀し始めたとき、東ドイツ政府は即応体制がとれなかった。
プロデュース10段階。(1)意志の確立/理念の設定(2)コンセプト(概念)の明確化(3)ストーリー・メイキング(できあがったときの姿を描き、目標を示す)(4)シンボル(3000万人以上の入場者と入場料800円などの象徴的表現)の設定(5)基本構想(プラン、スケジュール、仕組み)(6)基本設計(空間計画、運営構想、予算設定)(7)問題点の究明と相互関係の確認(8)実施計画(9)総点検(10)実施設計、実行スケジュール、資金計画の確認。
真に良質な文化は、誇りと体裁でスポンサードする個人や企業の協賛寄付も含めてみれば、必ず儲かるはず。真剣に取り組み、適切な場を与えれば、良質な文化は人びとに愛好され、話題となり、必ず儲かる。文化とはそのようにして育ったものである。
終わりよければすべてよし。最後の完了に臨む者だけが真の歓びを味わえる。イベントは結果が大切であり、そのためには時として人間関係は後置される。終身雇用や年功序列などの永続的相互関係を重視する日本型組織は苦手な仕事。それを克服するには「終わりよければすべてよし」の精神を徹底させることである。
などなど。
2020年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大阪万博を成功させた筆者がその成功体験からイベント成功の秘訣を語る。描写が細やかで、
ノンフィクション的な面白さがある。しかし、そちらがメインになってしまって少しもったい
ない印象をもった。筆者は成功例に多くページ数を割き、イベント成功の法則も成功例から
しか導き出していないように見える。そう見えてしまうほど失敗例の描写が少ない。
筆者は数多くの万博、博覧会に関わっているので失敗した博覧会も目の当たりにしている。
地方博ブーム失速の理由をまとめた章があったが、数ページだった。このような失敗に対
する描写も平等に著して成功の法則を説得力のあるものにしてほしかった。
ノンフィクション的な面白さがある。しかし、そちらがメインになってしまって少しもったい
ない印象をもった。筆者は成功例に多くページ数を割き、イベント成功の法則も成功例から
しか導き出していないように見える。そう見えてしまうほど失敗例の描写が少ない。
筆者は数多くの万博、博覧会に関わっているので失敗した博覧会も目の当たりにしている。
地方博ブーム失速の理由をまとめた章があったが、数ページだった。このような失敗に対
する描写も平等に著して成功の法則を説得力のあるものにしてほしかった。
2018年1月27日に日本でレビュー済み
著者・堺屋太一氏の「人を呼ぶ法則」に惹きつけられた。1970年 アジアで
初めて開催された、大阪万国博覧会の開催・企画に通産省・官僚として、手腕
を発揮したのは、あまりにも有名である。本書には、歴代の総理大臣や政治家
と官僚組織との意志決定などの苦労話などが目に付くのである。
堺屋氏が巨大プロジェクトを企画・推進するにあたり、自らを石田光成に見立て
て、大きな事業を起こすために、中央政府(本社)よりも地方勢力(子会社)から
動かすという、巧みな発想を取り入れるのだ。
大阪万国博覧会のメイン会場に、高さ30mに長さ400mと幅120mの巨大な屋根
があり、屋根をくり抜いた穴から、頭が飛び出した巨大な塔が建てらた。
それは、人々が集い、人類の進歩と調和というテーマを挙げた、「お祭り広場」と
「太陽の塔」であり、天才・展示プロデューサー岡本太郎の加入によって、「人間の
博覧会」を見事に設計し、成功へと導いたと回顧している。
第5章 上海万国博覧会とイベント学 が特に印象に残った。 本章では、
プロジェクトメーキング(事業創造)を、著者が携わったプロジェクトの貴重な
経験談が記述されている。
70年代 冷戦時代の規格大量生産による物財の豊かさから、90年代 人の
満足こそが人間の幸せとする、知価革命として価値観が変わったことを実感
する。
私が小学1年生の時、母親の背中が見えなくなり、迷子になってしまった。夏休み
後半の蒸し暑い、夕暮れであった。そこは、世界各国の人々が集まった、お祭り
広場であったのだ。本書を懐かしい気分読み終えることができたのである。
初めて開催された、大阪万国博覧会の開催・企画に通産省・官僚として、手腕
を発揮したのは、あまりにも有名である。本書には、歴代の総理大臣や政治家
と官僚組織との意志決定などの苦労話などが目に付くのである。
堺屋氏が巨大プロジェクトを企画・推進するにあたり、自らを石田光成に見立て
て、大きな事業を起こすために、中央政府(本社)よりも地方勢力(子会社)から
動かすという、巧みな発想を取り入れるのだ。
大阪万国博覧会のメイン会場に、高さ30mに長さ400mと幅120mの巨大な屋根
があり、屋根をくり抜いた穴から、頭が飛び出した巨大な塔が建てらた。
それは、人々が集い、人類の進歩と調和というテーマを挙げた、「お祭り広場」と
「太陽の塔」であり、天才・展示プロデューサー岡本太郎の加入によって、「人間の
博覧会」を見事に設計し、成功へと導いたと回顧している。
第5章 上海万国博覧会とイベント学 が特に印象に残った。 本章では、
プロジェクトメーキング(事業創造)を、著者が携わったプロジェクトの貴重な
経験談が記述されている。
70年代 冷戦時代の規格大量生産による物財の豊かさから、90年代 人の
満足こそが人間の幸せとする、知価革命として価値観が変わったことを実感
する。
私が小学1年生の時、母親の背中が見えなくなり、迷子になってしまった。夏休み
後半の蒸し暑い、夕暮れであった。そこは、世界各国の人々が集まった、お祭り
広場であったのだ。本書を懐かしい気分読み終えることができたのである。
2013年10月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
堺屋太一さんは、昔からファンで、司馬遼太郎さんともども、大半の書籍は読んでいます。今回の本も、読みたかった本ですので、値打ちに購入でき満足しています。
2012年11月14日に日本でレビュー済み
堺屋太一さんが、日本初の万博を成功させた秘訣から、
最近では、上海万博の日本館をプロデュースした秘訣まで、
語ってくれています。
億単位の予算が動くことに、ドキドキしながら読みましたが・・・。
小規模なイベントを作っていく上でも大事なことが、
コンパクトにまとめられていた気がします!
●コンセプトがないと、成功しないこと。
●他の場所でのイベントとの違いを、明確にすること。
(そこでしか出来ないことは何か?)
●助成金頼りのものは、続かない。
芸術や文化も、本来は自力で収益をあげられるハズ。
などなど。
おりに触れて、読み返したい本です。
最近では、上海万博の日本館をプロデュースした秘訣まで、
語ってくれています。
億単位の予算が動くことに、ドキドキしながら読みましたが・・・。
小規模なイベントを作っていく上でも大事なことが、
コンパクトにまとめられていた気がします!
●コンセプトがないと、成功しないこと。
●他の場所でのイベントとの違いを、明確にすること。
(そこでしか出来ないことは何か?)
●助成金頼りのものは、続かない。
芸術や文化も、本来は自力で収益をあげられるハズ。
などなど。
おりに触れて、読み返したい本です。