メンバー構成からカナダ版ママス&パパスみたいですが、その中身はママス&パパスなフォークっぽさや
フラワームーヴメント的な匂いは、ほとんどせず、いわゆる日本人が好むソフトロックの王道と言っていいです。
つまりロジャー・ニコラスとかフリー・デザインなどに通じる気の利いたコーラスとメロディーで満載と言う事です。
単純にすごく良いソフトロック・グループに出会えたという印象を持つ人が多いでしょう。
再発はもちろんチェリーレッド傘下のナウ・サウンズで、オリジナルの11曲に加えて、7曲のボーナストラックをも
追加してくれています。ライナーノーツも英語とはいえ、とても詳しく、写真も満載で相変わらず良い仕事ぶりです。
それにしても、なぜこんな良いグループがたったの一枚だけアルバムをリリースして消えて行ったのか不思議です。
そこはやはりママス&パパスのフォロワーとして出てきたという出自に邪魔されたのかなと感じますね。
それほど今の時代に聴いても十二分にハイクオリティなアルバムであり、これ一枚で終わったということは、
実にもったいないことだなと思います。