ミス・ブロディの青春 [DVD]
フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン, 字幕付き |
コントリビュータ | マギー・スミス, ゴードン・ジャクソン, ジェーン・カー, セリア・ジョンソン, パメラ・フランクリン, ダイアン・グレイソン, ロバート・スティーブンス, ロナルド・ニーム, シャーリー・スティードマン 表示を増やす |
言語 | 英語 |
稼働時間 | 1 時間 56 分 |
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商品の説明
伝統か進歩か、協調か個性か
1930年代、厳格なイギリスの女学校で
教育に自らの青春をかけた女教師が
一人の女学生の罠に落ちる
<キャスト&スタッフ>
ジーン・ブロディ…マギー・スミス
テディ・ロイド…ロバート・スティーブンス
サンディ…パメラ・フランクリン
ゴードン・ロウザー…ゴードン・ジャクソン
メアリー・マグレガー…ジェーン・カー
マッケイ校長…セリア・ジョンソン
モニカ…シャーリー・スティードマン
ジェニー…ダイアン・グレイソン
監督:ロナルド・ニーム
製作:ロバート・フライアー
脚本:ジェイ・プレッソン・アレン
原作:ミュリエル・スパーク
撮影:テッド・ムーア
音楽:ロッド・マッキューン
●字幕翻訳:深沢三子
<ストーリー>
1930年代のイギリス・スコットランドのエディンバラ。ジーン・ブロディは「生徒は私の宝。青春は教育に捧げます」と公言する熱心な女教師。かつての恋人だが今は妻帯者で6人の子供がいる美術教師のロイドや真面目な音楽教師のロウザーからアプローチされても相手にしない。ブロディは生徒の個性を伸ばすことをモットーとし、サンディをはじめとする生徒たちの信奉を集めていたが、一方で「生徒に偏った知識を吹き込み協調性は教えない」という悪評もあった。ある日、ブロディがロウザーに宛てた一読して偽物とわかる赤裸々なラブレターがみつかる。校長はブロディに辞職を強要するが、ブロディは断固として拒否し「私は生徒に人生の可能性、美と誇りと勇気を教えるのであって、醜聞を嗅ぎまわるようなことは教えません! 」と校長に食ってかかる。イタリア美術やファシスト政権を賛美するブロディの教育は次第に偏っていき、ついには生徒のメアリーに、兄を追ってスペイン内戦へ参加するようけしかけ、メアリーはスペインで戦死してしまう。ロイドの愛人になっていたサンディは、ブロディを糾弾し、ついにブロディは解雇されてしまう。
<ポイント>
イギリスの厳格な女学校で理想の教育を目指しながら、いつの間にか青春の炎を燃やし尽くしてしまう女教師の物語を、イギリス的なユーモアをまぶしつつシニカルに描いたミュリエル・スパークによる舞台劇の映画化。理想に燃えつつ恋にも震える進歩的な女教師ミス・ブロディが、次第に欲求不満から危険思想に走るオールドミスと呼ばれるまでを見事に演じたマギー・スミスは見事アカデミー主演女優賞に輝いた。共演は当時マギー・スミスの夫だった『シャーロック・ホームズの冒険』のロバート・スティーブンス、『大脱走』のゴードン・ジャクソン、『逢びき』のセリア・ジョンソン。奔放な女学生サンディに『回転』『ヘルハウス』の美少女パメラ・フランクリンが扮し、オールヌードも披露している。監督はデヴィッド・リーンの盟友で『ポセイドン・アドベンチャー』『オデッサ・ファイル』のロナルド・ニーム。撮影は「007」シリーズ8作でカメラを担当したテッド・ムーア。『ジョアンナ』のロッド・マッキューンが美しいメロディを紡いでいる。
●ミュリエル・スパークの戯曲による舞台版「ミス・ブロディの青春」は1966年にロンドンで公演され、好評を受けてブロードウェイでも上演された。また1978年にはイギリスでテレビシリーズ化されている。
●マギー・スミスは舞台を経て50年代に映画デビューし、『オセロ』でローレンス・オリヴィエと共演してアカデミー助演女優賞候補になり、ジョセフ・L・マンキウィッツ監督の『三人の女性への招待状』の看護婦役も好評を得る。本作でアカデミー主演女優賞を受賞後も『TRAVELS WITH MY AUNT〈未〉』で再び主演女優賞候補となり、『カリフォルニア・スイート』ではアカデミー助演女優賞を獲得。以後『眺めのいい部屋』『ゴスフォード・パーク』でも助演女優賞にノミネートされた。『ハリー・ポッターと賢者の石』以後、「ハリー・ポッター」シリーズ全作品で魔女ミネルバ・マクゴナガル役を演じている。他の出演作に『名探偵登場』『ナイル殺人事件』『地中海殺人事件』『天使にラブ・ソングを…』『ジェイン・オースティン 秘められた恋』『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』など。
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- 言語 : 英語
- 製品サイズ : 30 x 10 x 20 cm; 80 g
- EAN : 4988142948625
- 監督 : ロナルド・ニーム
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン, 字幕付き
- 時間 : 1 時間 56 分
- 発売日 : 2013/6/5
- 出演 : マギー・スミス, ロバート・スティーブンス, パメラ・フランクリン, ゴードン・ジャクソン, ジェーン・カー
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 英語 (Mono)
- 販売元 : 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- ASIN : B00BHVSW8S
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 99,912位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この映画は以前にVHSで発売されていましたが、今回ようやくDVD化されました。
シュリンクにシールが貼ってあり、「初DVD化!」と書かれています。
VHS版は当時値段が高く、またレンタル店でもあまり見かけることがなかったため、レアな一本だったと記憶しています。
ただ、テレビでは何度か放映されたことがあり、視聴すること自体は難しいことではなかったかもしれません。
本DVDですが、シュリンクのシールに「皆様の絶大なリクエストによりついにDVD化!リクエストライブラリー」と書かれています。
VHSの発売から20年ほど経ったと思いますが、過去の貴重な作品がDVD化されることはいつでも大歓迎です。
ただ、ケース内に入っていたのはDVDディスクの取り扱い注意書が一部、キャンペーンの応募ハガキが付いたビラが一部。
本作品の解説書や紹介のチラシ等は入っていませんでした。
特典映像のようなものも入っておらず、字幕は日本語字幕のみ、吹き替えなし。
ディスクは片面1層でした。
個人的には2層化してビットレートを上げてほしかったと思います。
あと、見ていて気づいたのですが、映像のアスペクト比が変化する部分がありました。
オープニングとエンディングのクレジット部分の2箇所で、左右に黒帯がはいります。
それ以外の本編では16:9の画面全体に映像が広がります。
いずれにしても、自分の見たい映画がDVD化されるのはうれしいことです。
この作品が発売されると数ヶ月前に知って以来、発売日の今日を楽しみに待っていました。
発売おめでとうございます!
あらすじに全く不思議はないが、内容が不思議。まだ第二次世界大戦がはじまる前の頃。ロマンスや指導者に憧れるブロディ先生は、英国伝統の保守的な教育が大嫌いで、己が信じる進歩的な教育を貫く。先生は指導者好きでムッソリーニやフランコに憧憬を抱く程で、従軍したメアリーの兄を誉め讃え、大義のためには女性も銃を持つべしと、英国史上、初の女性兵士の例も挙げて吹聴する。心酔したメアリーはスペインに赴き爆死。
ブロディ先生の取り巻き組だったが、違和感を感じていた生徒サンディが、最後に、ブロディ先生と対峙して激論をかわす。意外な事実が二人から明かされる。激論の応酬から感じたのは、ブロディ先生はムッソリーニでありヒットラーであり、今で言えばISILに若者を送り込むイスラム教徒の師であり、あるいはコミュニズムにかぶれた教師であり、一党独裁者であり・・・
本作は、洗脳がいかに行われるかを描いた稀有な作品である。
実は、ブロディ先生は、メアリーである。メアリーも生きていればブロディ先生のようになった可能性もあり、また、ブロディ先生はメアリーくらいの若き頃(The Prime)、悲惨な先祖や家族に対する反動から、ロマンスや指導者に憧れるように自らを洗脳させたから、今のブロディ先生になった。
ブロディ先生は、メアリーの死に全く責任を感じないどころか、ヒロイックな死として讃える。サンディは、ブロディ先生の倒錯を鋭く指摘するが、彼女に聞く耳はない。こういった皮肉が歴史上、繰り返されてきたし、今も繰り返されている。
監督は、「オデッサ・ファイル」や「ポセイドン・アドベンチャー」のロナルド・ニーム監督。
ひねくれ者の筆者は、イギリスを舞台にした学園ものの映画というと、『if もしも・・・』を真っ先に思い起こしてしまうのだが(笑)、それは別にしても、英国のスクールというと、伝統と規律を重んじる格式ばった校風・・・と、観る前から肩が凝りそうな気分。しかし本作は、言ってみれば「保守的」な体質に反旗を翻す自由人でアウトローな女性教師の奮戦と挫折を描いた映画。特に映画の前半はかなり溌剌として面白いのだ。
1932年、スコットランドはエディンバラの厳格な女学校に、一人の情熱的な女教師がいた。「生徒は私の宝。私は青春を教育に捧げる」と高らかに謳う彼女の名前はジーン・ブロディ(マギー・スミス)。禁欲的な服装の女教師たちの中にあって、エレガントでおしゃれなドレスを着こなし、「協調」を重んじる学園の気風などどこ吹く風、生徒の「個性」を伸ばすことに孤軍奮闘。イタリア美術を愛し、ユーモアと皮肉を交え、自分が信じたものに人生を捧げる情熱を熱く語る彼女の授業は多くの生徒の信望を集め、中でもサンディ(パメラ・フランクリン)、メアリー(ジェーン・カー)、モニカ(シャーリー・スティードマン)、ジェニー(ダイアン・グレイソン)の4人は「ブロディ・ガールズ」と呼ばれるほど、いつも先生にべったりの親衛隊だった。
ブロディは恋も奔放。妻子をもつ美術教師テディ(ロバート・スティーブンス)と恋仲だったが、実らぬ恋と知ってか、音楽教師のゴードン(ゴードン・ジャクソン)へ鞍替え。
そんなミス・ブロディを目の上のたんこぶのように疎んじるのは、分別屋のマッケイ校長(セリア・ジョンソン)。何かと言いがかりをつけては、彼女を辞職に追い込もうと虎視眈々と狙っている。やがて、ブロディの情熱はファシスト政権賛美の方向へ偏り出し、感化されたメアリーは、兄を追って、折りしも勃発したスペイン内戦へ身を投じてしまう・・・。
正直なところを告白すると、本商品を購入した理由はかなり不純だった(お気づきの方もいると思いますが)。そう、あの『ヘルハウス』のパメラ・フランクリンが出演しているから・・・しかも、「メガネっ娘」&『女子大生・恐怖のサイクリングバカンス』の続きじゃないが「ツンツン系のちょっと生意気な少女」さらに「おヌード姿までご披露」・・・パメラチェッカーとしては、これはもう買いです(笑)。
そんな事もあって、実は内容への関心は二の次で、しかもイギリスが舞台の学園ドラマなので、ちょっと肩が凝るようなマジメ〜な感じのお話なんだろうなぁ、と思っていたのだが、観始めてみると、これが意外に面白い!とにかくミス・ブロディ役のマギー・スミスの演技が素晴らしく情熱的&ユーモアも抜群で、畳み掛けるような会話、流れるようなカメラワークと実にテンポが良く、ぐいぐい惹き込まれて行く。ロナルド・ニームの監督作は『ポセイドン・アドベンチャー』しか観たことがなかったのだが、この2本を見る限りでは名監督と断言していい演出の巧さ。仲良し4人組のいたずらっ娘ぶりも茶目っ気たっぷりで、舞台を映画化しただけあって会話劇が素晴らしく、登場人物も生き生きとしている。
そう、やや大げさな言い方になるが、これは持論を貫こうとする「アウトロー教師」の物語なのだ。とはいえ、アメリカン・ニューシネマのような反抗の物語というよりは、周りに流されずひたすらわが道を行く、ボヘミアン女教師の生き様、とでも呼ぶべきであろうか。
本作を観ていて感じたのは、ファシズムに対する考え方で、当時はまだ第2次大戦も起こっていなかった、つまり「ファシズムとはこんな思想だった」という歴史的評価が下される前のことで、必ずしもブロディは危険思想の持ち主ではなかったことが理解できる(結果として道を誤ってしまったというアイロニーはあるが)。「ムッソリーニは鳥たちの保護区を島に作ったのよ」という台詞がそれを端的に顕わしていて、ファシストの意外な側面が見える、稀有な描き方をしている映画だ。そういった意味合いでもユニークな作品といえる。
とにかく、マギー・スミスの熱演が素晴らしく、彼女あってのこの映画だというのがひしひしと伝わってくる。本作でアカデミー主演女優賞に輝いた。
R.スティーブンス演じる美術教師のテディは、芸術家によくいる不良教師(?)タイプで、生意気なサンディ(P.フランクリン)を抱きすくめていきなり唇を奪ったりと、人物像の描き方もけっこう猥雑でいい。清廉潔白なキャラクターは意外に少ない。
ということでパメラ・フランクリンに話を戻すと(笑)、彼女も中々熱演していて、ブロディ先生が恋人といちゃつく様子を仲間内で再現してふざけるシーンがあるのだが、背中向きに一人抱き合う演技をするところは爆笑するくらいにウマい(手と指の動きが最高)。これは観てもらわないと分からない面白さだ(笑)。ジェニーと二人で、レコードの曲に合わせてタンゴを踊るシーンも演技掛かっていて面白い。ツンとすましているようでいて、意外なコメディエンヌの才能を感じる一本。彼女の才能を生かした作品とほとんど出逢えなかったために、鳴かず飛ばずで映画界から消えていってしまったのがすごく残念。ちなみにオールヌードをご披露するのは、絵のモデルのシーンです。あと、パメラって首が長い・・・、という妙な発見もあったと書き添えておきましょう。
物語は、理想が実を結ぶようなハッピーな結末ではない。まさに花が咲き乱れるかのような情熱迸る前半から一転して、シニカルでアイロニーに満ちた展開が後半待っている。そこがいかにも英国流、という事であろうか。
不純な動機がきっかけでも、意外な拾い物に気づき喜ぶことがしばしばあるのが映画の醍醐味だ。
本作『ミス・ブロディの青春』も、筆者にとって、そんな「拾い物」だった。
解説文からは読み取れない不思議な魅力が、この映画にはあるのだ。
主題歌の、「ジーン」(ロッド・マッケン作曲&歌唱)が取り上げられていたからでした。
これがいい曲で(実際には映画内ではヴォーカル付は流れないのですが)、どんな
映画なんだろうと興味を持ち、観てみたところ、これが面白い!
あまり有名な映画ではないですけど、一応マギー・スミスは本作でアカデミー賞獲ってたんですね。
ちなみに、歌曲賞部門にもノミネートされてます。
なんとなく、和気あいあいとした学園ものなのかな?と、前知識なく見始めたので、
えっそうなるの!?と意外な展開に思ってた以上に楽しめました。
何よりも役者が良く、女教師ジーン・ブロディを演じるマギー・スミスと女生徒役のパメラ・フランクリンが輝いています。
パメラ・フランクリンの演技は特にすばらしい。非常に頭がきれて、性的に早熟でありながら繊細な心を持ち合わせた
女生徒という、魅力的な役柄を見事に演じきっています。前半の、ダサいメガネ(笑)をかけた少女のパメラが後半で挑発的な
「女」に変身するのは観ていてドキドキしました。
意外な掘り出し物に出会えたという気分です。いい映画でした。
「社会が全体主義に染まっていく構図」と「全体主義崩壊の過程」を描くという
大胆不敵な試みに挑んだ作品であります。
本作こそ「社会派青春映画界」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。