周りをぐるっと取り囲むような要塞型の設備の中、両手でキーボード、両足でシンセベースを鳴らしながら歌う姿が印象的なポップスシンガーAZUMA HITOMIの1stフルアルバム。
アニメのオープニングテーマにも起用されたシングル「ハリネズミ」の発売から2年経ってやっと出たこのアルバムは、アレンジ面でもメロディの面でも、まさに全曲捨て曲なしといった感じで、久々にJ-POPの底力を見せつけられました。
ハリネズミの他にも、アングラ界隈で人気(?)だった無料配信シングル「無人島」や、2ndシングルの「きらきら」を収録。
なにがビックリって、この3曲がアルバムの後半までお預けということ。
普通は万遍なく散らすと思うんだけど全部後半に持ってくるとはなかなかの度胸だと思います。
かと言って前半が蔑ろにされているわけでもなくて、冒頭から「にちよう陽」に「東京」に、先行公開されていた「east」と良メロ曲揃い。
そして中盤にはリード曲の「情けない顔で」と、ハリネズミのカップリング「おなじゆめ」が控えている。
前者は2分超えの轟音シンセイントロ→ゆったりとしたAメロ→Bメロでいい感じに盛り上げ→サビのディレイが秀逸。
で後半にはシングル3曲、なんと隙のない配置。これが初アルバムなのだから驚きでです。
発売当初は同じく宅録で初アルバムだった米津玄師の「Diorama」と一緒にずっと聴いてました。
久々に聴いたらよかったので思い出したようにレビューを。
さて新曲はいつ出るんですかね…。