あの頃映画 マダムと女房/春琴抄 お琴と佐助 [DVD]
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フォーマット | 字幕付き, ブラック&ホワイト, モノ, ドルビー |
コントリビュータ | 五所平之助, 伊達里子, 渡辺篤, 小林十九二, 日守新一, 井上雪子, 田中絹代 |
言語 | 日本語 |
稼働時間 | 2 時間 36 分 |
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商品の説明
田中絹代の1930年代の大人気作のHDリマスター版が「あの頃映画」シリーズで登場!
「あの頃映画 松竹DVDコレクション」第3シリーズ 銀幕の名女優と松竹名称がおくる永遠の名画セレクション
「マダムと女房」は日本初のトーキー(有声)長編劇映画のヒット作!
昭和の大女優・田中絹代、トーキー時代もスターの座に就く!
「マダムと女房」昭和6年に公開された、日本初の本格的トーキー映画、キネマ旬報ベスト・テン第1位も獲得。
・松竹蒲田撮影所の新進監督、五所平之助が、ナンセンス喜劇として映画的に構成し、日常会話が自然に盛り込まれた。その“音質"も当時としては画期的にクリアーなものであり、大成功作となった。
・「春琴抄 お琴と佐助」は谷崎潤一郎原作の映画化第一作。盲目のお琴を田中絹代が気丈に演じ、高い評価を得た作品。
・HDニューマスター版、日本語字幕付きで美しくよみがえる!
<ストーリー>『マダムと女房』 隣家のジャズ好きのモダンマダムの美しさにまいってしまった劇作家は・・・
東京の郊外、文化住宅に劇作家・芝野が引っ越してきた。
手伝いの友人たちと麻雀が始まり、女房をはらはらさせる。
執筆中に隣家からジャズの音が流れてきて、芝野が抗議に行くと、現れたのは濃艶な洋装マダムだった。部屋に招かれ、ジャズの演奏に聴きほれる芝野。
家では女房が嫉妬の炎を燃やしていた…。
『春琴抄 お琴と佐助』
大阪は道修町の老舗薬問屋の娘、春琴(田中絹代)は九歳の時に失明したが、師匠、春松検校(上山草人)のもと、琴三絃を修行し名手と呼ばれるまでになる。
春琴が師匠のところへ通うのに、いつも手引きを命ぜられていたのが丁稚の佐助(高田浩吉)であった。
わがまま放題に育てられた春琴は、佐助に威張りちらし佐助を独占するが、佐助は春琴に仕えることを無上の喜びにしていた。
佐助もいつか音曲の道を志すようになり、その才を認められ、春琴の弟子となる。春琴の稽古は熾烈を極めた。
やがて春琴は懐妊するが、決して相手の名を言わず・・・。
≪あの頃映画 松竹DVDコレクション≫
映画会社松竹ならではの大作映画、こだわりの映画、良質映画の数々を、今だからリバイバル。
名監督・名優たちが活躍したあの頃の映画をご自宅で気軽に楽しめるDVDコレクションとしてお届けします。
人気企画の第3シリーズが登場! ■3枚買って、1枚もらおうキャンペーン! 実施中! (2013年12月末応募締切) 対象商品を3枚買うと、厳選タイトルからお好きな1枚をプレゼント! "
登録情報
- アスペクト比 : 1.33:1
- 言語 : 日本語
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 100 g
- EAN : 4988105066922
- 監督 : 五所平之助
- メディア形式 : 字幕付き, ブラック&ホワイト, モノ, ドルビー
- 時間 : 2 時間 36 分
- 発売日 : 2013/8/7
- 出演 : 田中絹代, 渡辺篤, 伊達里子, 小林十九二, 井上雪子
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 日本語 (Mono)
- 販売元 : 松竹
- ASIN : B00CIHVOH6
- 原産国 : 日本
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 32,611位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,647位日本のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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同時収録の『マダムと女房』はたしかに歴史的な価値はあるかもしれないが、田中絹代が嫉妬の角を生やすところが見どころであるにしても、全体としてそれほどの作品とは思えない。
他方、『お琴と佐助』は期待して観たこともあってか、非常に感心した。1935年の作品なので、田中絹代は20代前半。春琴を演ずるには過不足のない年齢だろう。谷崎の『春琴抄』が1933年の発表で、物語の舞台となったのは19世紀末頃の大阪道修町だから、わずか30年余の時間差にすぎない。今でいえば1980年代の話に相当するわけで、製作当時の人々は物語の背景を身を以て知っていたことになる。だからこその現実感がこの作品にはある。船場は道修町の大店の権高な娘を演じるお琴の田中絹代も、彼女に奴隷のごとく仕える丁稚を演ずる佐助の高田浩吉も、当時の船場の雰囲気はこうであったろうという演技をみせてくれる。あの頃ならではの映画で、谷崎の描く耽美的な世界が十分に堪能できた。とくにお琴が顔に傷を負ってから佐助が両眼を潰すにいたるまでの心理的な遣り取りは、田中絹代と高田浩吉の尋常ならざる演技によって強い緊張感をみなぎらせている。田中絹代のサディスティックな美しさは言うまでもないが、高田浩吉のマゾぶりも素晴らしい。船場のぼんちを演じた斎藤達雄はどうしても小津映画の印象がついてまわるけれども、一見してわがままで脳天気な印象を与えるだけにその復讐の陰惨さが際立っていて、これはこれでよいと思う。
山本富士子と本郷功次郎(衣笠貞之助、1961年、以前CSで放映)、山口百恵と三浦友和(西河克己、1976年)、渡辺督子と河原崎次郎(新藤兼人、1972年)というふうに、『春琴抄』は何度も映画化されてきたが、本作はそのもっとも早い時期(原作刊行後2年)のもので、それだけに時代的な臨場感の点でもっともすぐれていると思う。そしてこれだけ品格のある演技であればこそ、お琴と佐助の閉ざされた性的関係もいっそう濃密に感じられるのだろう。
残念ながらDVDにはなっていないが、ぜひ京マチ子のお琴(伊藤大輔、1954年)も観てみたい。どこか出してくれないか。
成れば良いと思っていた事。
上記に書きましたがこの当時の名作映画を
もっとDVD化して欲しいです。
林長ニ郎雪之丞変化〜他
ああ、なにかにつけ、スローライフ、スローフードなど、「スロー」づくめの現代社会。この作品ができた30年代と現在との隔世の感というか、ギャップ。映画は世相を映し、世相は映画を映すといいますが、正にそのとおり。この80年で、日本はこれだけ大きく変化したのです。
でも僕は、「日本人もこんなに元気な時代があったのか!」とポジティブになりました。
時代背景は昭和6年(’31)満州事変勃発の年である。
マダムは西洋列強、女房は日本の象徴なのであるが、そう考えると、
冒頭、西洋館の絵を描く太ったサスペンダーのしゃれた画家は、
日本と権益が衝突していた満州自立開発の象徴と言える。
もうすぐ絵は出来上がりそうである。
通りがかった売り出し中の劇作家は、
「なかなか立派だ」
画家、
「お前はあの館が立派と言っているのか、この絵が立派と言っているのか」
ここで喧嘩となるのだが、その仲裁に入るのがマダムなのである。
西洋に追いつこうという満州開発の絵(計画)を邪魔する日本、
仲裁に入る西欧。(リットン調査団は、翌年’32)
そんな風に見える。
劇作家は西洋館の隣の日本家屋の借家に越して来る。
引っ越しを手伝ってくれた仲間達!は、劇作家が原稿(日本の計画)を書かなければいけないのに、
麻雀に興じてなかなか返らない。彼らは、毎年首相を替える政争を繰り返す財閥・軍閥・元老の象徴か。
仲間達が帰ると、今度は子供達が黙って寝ずに、劇作家の邪魔をする。
子供達は差し詰め世界恐慌以後、ますます疲弊の度を増した農村部の象徴だろうか。
乳(食料)を欲しがる次男。小便(都会)に連れて行けという長女。
劇作家が翌日やっと原稿に向かうと、隣の西洋館からジャズが大音響をあげる。
苦情を言いに行って、マダムの誘惑に負け、ビールを飲まされジャズに酔う。
合いの手は、「スピードアップ」
「そうだ、こうしちゃいられない」とばかりに家に帰って、劇作家はスピードアップで原稿を書き上げる。
音曲にかまけている西洋に、今こそ追いつくチャンスだという感じだ。
見事締め切りに間に合わせて原稿を書き上げた劇作家は、すっかり売れっ子の様子。
家族揃っていい服を着て、歩いていると、農地で土木作業をやっている。
長女は大喜び。彼らは汗だくだ。女房は言う。
「見るんじゃありません、行っちゃだめ」
この時の田中絹代が、如何にも嫌らしい、醜いといった目つきで彼らを憚る演技が巧い。
彼らは古い日本、西欧に追いつけない日本の象徴だろう。
そこに飛行機が現れる。女房は乗ってみたいという。
男寡婦で子供二人は嫌だというと、あなたも乗るのよと女房。
日本はもう後戻り出来ないという事だろう。
最後のこのシーンで大変気になることがある。
あれ程、洋服をせがんでいた女房に、成功の象徴となるであろう洋服を着せず、
仕立ての良さそうな和服を着せているのである。
日本魂を忘れずに成功してみせる、と解釈して良いのだろうか。?