話そのものも地味ですが、見せ方もビックリする程地味です。・・・て言うか、下手?
シチュエーション的なテーマはあっても物語の背骨となる社会的あるいは精神的なテーマが全く感じられず、個々の登場人物の描き方も浅く、人間ドラマも薄い。
そのせいで全体的に魂が入っていない印象になってしまっています。
勿体無いなぁ…。
また、狼の描き方もビックリする程お粗末。
今時この程度の表現力なのかとガッカリ感が満点です。
もうちょっと何とか成らなかったのでしょうか。
現代人が何の前触れも無く突然大自然に放り出されたら、襲って来る自然の猛威や野生動物の脅威に太刀打ち出来る筈は無い。
それをリアリティととらえるにしても、主人公の行動の仕方一つとってもやはり説得力が感じられない。
シチュエーションにばかり目を奪われ、人物の描写を疎かにした事が敗因では?
粗筋だけを見せられているようで、状況はわかるけどどこにも共感が持てないというような作品は、夢見がちな素人の作品のようで、どうしても商業芸術の完成品とは感じられい。
同じ粗筋でも、人物あるいは狼にキチッと焦点を当て、明確な意図を持ってメリハリをつけて描けば、もっとピリッとしたいい作品が出来る筈。
アニマルパニックものととらえるにしても、狼の描き方が不十分すぎて遠く及ばない感じです。
雪山墜落遭難サバイバルを見たいのなら「生きてこそ」がお勧めです。素晴らしい作品です。
あと、雪山でも墜落でもないですが「127時間」どちらも生還ものですが、この作品より見る意義はあります。きっと得るものがありますよ。
ところで全然関係ないかもしれませんが、外国の人って必ず財布に家族の写真を入れて持ち歩くものなのかな?日本人て子供生まれたてのお父さんくらいしかそゆことしない印象が。スマホにはゴッサリ写真データ入ってそうですが。