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花神（上・中・下 司馬遼太郎 新潮文庫）
昔、NHKドラマ（（中村梅之助主演 原作：司馬遼太郎 脚本：大野靖子）で感銘を受け、いずれ原作を読みたいと思っていた作品です。BOOK DATABASEでは、『周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして郷里の長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。』と記述されています。 私が中学生の頃、山口市糸米２（上宇野令）にある木戸孝允を祀る木戸神社の狭い境内で友人と遊んでいました。その木戸孝之が惚れ込んだ男、鋳銭司の村田蔵六とはどんな人物なのか。 名高い桂小五郎（木戸孝之）唯一人に推挙されて明治維新前夜に突如現れたかのような村田蔵六（大村益次郎）という男について、同じ長州人・周防人として、その為人（人となり）を少しは知りたいと思いました。 司馬遼太郎氏の緻密な調査に基づく語りに引き込まれ、我を忘れて読み通してしまいました。 現在の防府市は、古事記や日本書紀では佐波の水門が有名ですが、そこより少し東寄りの三田尻、宮下、佐波川より西の山口市の鋳銭司や瀬戸内よりの阿知須など、懐かしい地名に何となく頷きながら読み進めました。 歴史的なことは、近代史であっても知らないことが沢山あります。この小説を読むだけでも、かなりの事を知ることができました。 幕府や藩に仕える勇ましく、武骨な蔵六像がクローズアップされるなか、オランダおイネさんとの関係、嫁として迎えたお琴さんのこと、一人、一丁の豆腐を突き乍ら２合の酒を独酌する蔵六のことなど、人としてとても好ましく思えました。
上位レビュー、対象国： 日本
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2017年10月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔、NHKドラマ（（中村梅之助主演 原作：司馬遼太郎 脚本：大野靖子）で感銘を受け、いずれ原作を読みたいと思っていた作品です。
BOOK DATABASEでは、『周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして郷里の長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。』と記述されています。
私が中学生の頃、山口市糸米２（上宇野令）にある木戸孝允を祀る木戸神社の狭い境内で友人と遊んでいました。その木戸孝之が惚れ込んだ男、鋳銭司の村田蔵六とはどんな人物なのか。
名高い桂小五郎（木戸孝之）唯一人に推挙されて明治維新前夜に突如現れたかのような村田蔵六（大村益次郎）という男について、同じ長州人・周防人として、その為人（人となり）を少しは知りたいと思いました。
司馬遼太郎氏の緻密な調査に基づく語りに引き込まれ、我を忘れて読み通してしまいました。
現在の防府市は、古事記や日本書紀では佐波の水門が有名ですが、そこより少し東寄りの三田尻、宮下、佐波川より西の山口市の鋳銭司や瀬戸内よりの阿知須など、懐かしい地名に何となく頷きながら読み進めました。
歴史的なことは、近代史であっても知らないことが沢山あります。この小説を読むだけでも、かなりの事を知ることができました。
幕府や藩に仕える勇ましく、武骨な蔵六像がクローズアップされるなか、オランダおイネさんとの関係、嫁として迎えたお琴さんのこと、一人、一丁の豆腐を突き乍ら２合の酒を独酌する蔵六のことなど、人としてとても好ましく思えました。
BOOK DATABASEでは、『周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして郷里の長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。』と記述されています。
私が中学生の頃、山口市糸米２（上宇野令）にある木戸孝允を祀る木戸神社の狭い境内で友人と遊んでいました。その木戸孝之が惚れ込んだ男、鋳銭司の村田蔵六とはどんな人物なのか。
名高い桂小五郎（木戸孝之）唯一人に推挙されて明治維新前夜に突如現れたかのような村田蔵六（大村益次郎）という男について、同じ長州人・周防人として、その為人（人となり）を少しは知りたいと思いました。
司馬遼太郎氏の緻密な調査に基づく語りに引き込まれ、我を忘れて読み通してしまいました。
現在の防府市は、古事記や日本書紀では佐波の水門が有名ですが、そこより少し東寄りの三田尻、宮下、佐波川より西の山口市の鋳銭司や瀬戸内よりの阿知須など、懐かしい地名に何となく頷きながら読み進めました。
歴史的なことは、近代史であっても知らないことが沢山あります。この小説を読むだけでも、かなりの事を知ることができました。
幕府や藩に仕える勇ましく、武骨な蔵六像がクローズアップされるなか、オランダおイネさんとの関係、嫁として迎えたお琴さんのこと、一人、一丁の豆腐を突き乍ら２合の酒を独酌する蔵六のことなど、人としてとても好ましく思えました。
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