その味を知る初めての客は、心を分かつ最後の客だった
■原作:池波正太郎、主演:松平健
■時代劇専門チャンネルが数多の時代劇ファンへ贈る、オリジナル本格時代劇の第3弾!
■「鬼平犯科帳」の原点といわれる、池波正太郎の短篇集「にっぽん怪盗伝」を映像化した「鬼平外伝」シリーズ。本作の舞台は、江戸のとある蕎麦屋。そこで出される“信州さなだ蕎麦"をきっかけに、蕎麦屋の亭主と盗賊の不思議な交流が始まる…。「人の心」と「食べ物」が取り持つ縁を描いた、池波文学の魅力が凝縮されたドラマが誕生しました。
■前二作に引き続き、本格時代劇にふさわしい実力派キャストが集結。主演には、圧倒的人気を誇る痛快娯楽時代劇「暴れん坊将軍」でおなじみ、時代劇スター・松平健。デビュー直後から26年間に渡って演じ続けた八代将軍・徳川吉宗役では、江戸にはびこる悪を成敗するヒーローでしたが、本作では 一転、裏社会に生きる盗賊役に挑みます。単なる勧善懲悪ものとは一線を画す池波文学の魅力である、人間味溢れる盗賊を松平健がどう演じるのか、ぜひ本編をお楽しみください。
■相手役には、テレビ、映画、舞台で幅広く活躍を続ける演技派俳優・柄本明。悲しい過去を持つ、寡黙な蕎麦屋の亭主・庄兵衛を演じます。
■スタッフには、名匠・井上昭、脚本家・金子成人、そして京都の松竹撮影所の「鬼平犯科帳」制作スタッフたちが再集結。前二作同様、時代劇の情感を出すため、現在の地上波のテレビドラマではほとんどみられなくなったフィルム撮影にこだわり、フィルムの魅力である深みのある美しい映像でおおくりします。
■第50回ギャラクシー賞奨励賞受賞作品。第3回 衛星放送協会オリジナル番組アワード オリジナル番組賞ドラマ番組部門 最優秀賞受賞作品
<ストーリー>
寛政三年正月四日。
本所・枕橋に〈さなだや〉という名の小さな蕎麦屋があった。 この店では、主の庄兵衛の定めた慣わしで、正月四日には毎年、信州の〈さなだ蕎麦〉だけを客に出していた。 ねずみ大根の汁を合わせたこの蕎麦は舌が曲がるほどに辛く、 それを知る客は誰も足を踏み入れようとしなかった。
しかし、偶然店を訪れたひとりの男がいた。 大店(おおだな)の主人風のその男は、誰もが敬遠するその味を懐かしみ、次々と蕎麦を平らげた。 そして、正月四日にしか味わえないことを知ると、「来年また来る」とだけ告げて去っていった。 翌年も、その次の年も男は現れた。
男との不思議な交流が何年も続いていくうちに、庄兵衛は正月四日の客に親愛の情を抱きはじめていた。 そんなある日、庄兵衛は店を訪れた御用聞きの清蔵から、火付盗賊改方が長年追っている 腕に刺青のある盗賊の話を聞き、一抹の疑念が胸をよぎる――。
そして迎えた寛政七年正月四日。 庄兵衛はある決意を胸に、正月四日の客を待っていた――。
<特典映像>
・「鬼平外伝 正月四日の客」メイキング(約43分)
・「鬼平外伝 正月四日の客」放送告知(3種類)
・完成披露試写会 舞台挨拶
・鬼平外伝シリーズ第4弾「鬼平外伝 老盗流転」ティーザー予告
※商品仕様、特典は変更になる場合があります。