以下、前半はアクアタッチシリーズのAT758（本品）とAT926 の比較、後半は4種のシェービングフォーム（またはジェル）の比較。-----------------------------------------------------　私は非常に肌が柔らかく、電気シェーバーでも毎度ヒリヒリ、時に血を流すほど髭剃りに苦労してきた。ブラウン、セイコー、日立、いずれも似たり寄ったりで、今まで良いと思ったものは無かった。　で、優しいと噂のフィリップスをついに買ってみたが・・・優しいなんてもんじゃない！　何だこれは。完全に予想を超えた。なぜ今までこれを買わなかったのかと激しく後悔。これまでとは雲泥の差。「ヒリヒリが軽減」 ではなく 「ヒリヒリは皆無」 だった。髭を剃った後の、あのスーッと涼しいような独特の感触さえない。とにかく穏やか。今髭を剃ったばかりというのが自分で信じられない。そんなダメージゼロを初めて味わった。（主にお風呂剃りで使用）　その後、3列刃のAT926 も購入したので、違いを記す。◆肌への優しさ本品AT758、AT926 どちらも極めて優秀だが、本品の方がより優しいような感じがある。まずドライで使った場合に、本品では全くヒリヒリしなかったが、3列刃のAT926 では若干ヒリヒリする箇所があった（肌が特に弱い部分、あごの下の一部）。お風呂剃り（シェービングフォーム使用）の際は、円を描いて動かす時の感触が少し違う＝本品AT758 の方が滑らか。　　 　　◆刃の面積もちろん全体としては本品AT758 よりAT926 の方が面積は大きく、メーカーの資料では1.5倍。最も外側の一列だけを比べてみると、本品の方が幅広く、AT926 の真ん中の刃の半分くらいまで達している。◆スーパーリフト＆カット両機種とも採用している。AT926 の方は一番外側のみで採用。◆髭剃りにかかる時間、仕上がり本品AT758 に対して、AT926 は7割ほどの時間か。フィリップスの剃り方に慣れてしまえば大きな差は感じないが、全く同じような剃り方をしてみると、やはり3列刃の方が良く剃れている様子。（ちなみに、きれいに剃るコツは 「ゆっくりと円を描く」 こと。クルクル早く動かしてもだめ）◆2〜3日伸ばした無精髭本品AT758 の外刃は一周全部スリット（※）なので、どんな長さの髭でも当たり前のようにカットしてくれる。（もみあげの上までうっかり当てると、髪の毛の根元を容赦なくカットする性能）他社のシェーバーでは無精髭を剃るのは一苦労だが、こんなにもスムーズに剃れるとは予想外。（※ 最初に本体に付属している刃のみの貴重品。替刃は全周スリットではなくなる）AT926 は全周スリットではないが、3列刃の効果があるので負けない。結局、フィリップスは無精髭に強いという事だろう。◆デザイン本品AT758（青）は色違いのAT757（赤）と同じなので、色を選べるのが魅力。AT926 は赤のみ。◆トリマー本品AT758 には無いが、AT926 はヘアラインや もみあげの手入れに使えるトリマーを本体背面に装備している。◆充電時間電池を使い切ってから満充電までにかかる時間は、本品AT758 が8時間、AT926 が1時間となる。通常の使い方なら、使用後に充電しておけばいいのでゼロからの充電時間は関係ないが、うっかり充電を忘れる事が何日も続くような事になれば、本品AT758 は数分で1回分の電力を確保するというわけにはいかない。　いずれにせよフィリップスは、とにかく肌に優しいシェーバーという事で間違いない。肌の弱い方、血を流している方には、今すぐフィリップスへの買い換えを薦める。迷っている1日がもったいない。　　　『肌が弱すぎてヒリヒリ対策を優先』 ならば ⇒ AT758　　　『髭剃り性能などもバランス良く』 ならば ⇒ AT926という選択が良いだろう。時間に追われずゆっくりできる 「お風呂剃り」 が、私のお薦め。-----------------------------------------------------　お風呂剃りで、これまでに4種類のシェービング剤を試したのでレポートする。（あくまでもフィリップス アクアタッチでの使用感）　【サクセス ウェット剃りシェーバー専用ジェル】　フィリップスのシェーバーには全く合わないようで、ダメだった。すぐにシェーバーが肌に張り付き、動かせなくなる。滑る性質が極端に低いまたは全く無いようで、クルクルと円を描く動きができない。直線的に動かすシェーバー専用と考えた方が良いだろう。そしてアルコールを含んでいるので傷ついた肌には塗るだけでしみる。肌の弱い人には良くない。（※ これは泡に変化しない、ジェルのまま肌に塗って使うタイプ）　【ヴィーナス サテンケアシェーブジェル センシティブスキン】　とても良かった。元々これは女性向けかもしれないが、ともかくフィリップスにも合うようだ。かなり濃い泡で、ねっとりしていて安心感がある。実際非常になめらかで、これでヒリヒリするということはまず無いだろう。大変優しいと表現できる感覚で、荒れた肌にも刺激は全くなかった。泡が乾いてきても、水を付ければ滑りはそこそこ復活する。缶の中身が減ってきて終わり近くになると、ややジェルの出が悪くなり、泡に変化しにくくなる様子。「男性向け特有の香り」 が無いので心地よく使え、個人的にはポイントが高かった。量が少ないので、髭剃り用の品と比べるとやや高くつく。（※ ジェル状で缶から出てくるが、泡立てて使うので実質シェービングフォーム）　【ジレットシェービングフォーム ピュア&センシティブ】　しっかり濃い泡で、弾力がある感じ。上記のヴィーナス サテンケアに比べると、水分の少ない乾いた泡という感触だった。もう少し水分があった方が滑らかで、使用感が良くなったかもしれない。缶から出すと強烈な 「男性向け特有の香り」 がするので、個人的には好みではなかった。最初に『湿布薬の匂いがする！』 と思ってしまった。水で濡らして滑りが復活する性質は弱め。内容量は多く値段は安いので、コストパフォーマンスは良い。毎日どんどん使える。肌荒れ時には刺激が強い。　【サクセス薬用シェービングフォーム(ノンメントール)】　シャンプーボトルのようなポンプ形状の容器だが、手押しポンプではなくガス式。押している間は泡が出続ける。2度3度剃っても肌を守るという謳い文句の通り、高い保護性。泡がなくなっても水で肌を濡らすと滑りが完全復活し、保護膜のようなものさえ感じる。この 「濡らせば復活」 の性質はこれが一番上だろう。その分すすぎは時間を要するかもしれない。ノンメントールなので冷感刺激は無いのかもしれないが、湿布薬の温感と香りはあった（しかし上記のジレットより弱め）。ヴィーナスサテンケアの次に優しいと思われるが、肌荒れ時には少し刺激を感じる事もある。　この4種類の中で個人的なお気に入りは、匂いの問題が無く、どんな時でも肌に優しいヴィーナスサテンケアになる。これが最高。しかし、値段と容量のバランスが良く、肌を保護する能力も高いサクセス薬用も捨て難い。普段はサクセス薬用、肌荒れ時にはヴィーナス サテンケアを使うつもり。　ちなみに普通のせっけんでも問題なく剃れた。全くヒリヒリしなくて、このシェーバーの優しさが良く解った。（せっけんを使い続けるのは肌に良くないと思ってやめたが、剃る上で問題は無かった）