前作『祝祭の歌姫』が意外と良作だった事もあり本作も購入。
プレイし終えた感想としては、もう少しボリュームがあっても良かったのでは?
と思う反面、これぐらいの方が物語がまとまっていて良いかもしれない。といった
感じで、私としてはボリュームに関しては満足出来たような物足りなかったような
微妙なところです。
…というのもお値段がフルプライスより少し安い。でもミドルよりは高い。すぐに
3〜4千円で入手できる様になるだろうし。もしかしたら、2千円台もあり得る。
それでこの出来なら、悪くない買い物と思えてしまうからです。それだけ、ボリューム
を除けば、高品質な作品。
大きく分類して感想を述べると…
1 シナリオ…主人公が故郷に戻るところから始まる田舎ゲーです。開発の進む故郷で、
夢を失くした主人公がヒロイン達と共に生活する中で新しい道を見つける
物語。ぶっちゃけ、ファンタジー要素が少ないので平坦なシナリオです。
ただ、舞台設定がリアルなだけに登場人物達のセリフがズシンとくる。
私はこういう作品好きです。ちょっと苦味のある青春ストーリーです。
2 音楽…前作は音楽がキーワードの1つだったから気合入っていたのかと思いましたが、
本作もかなり良い。主題歌『夢花火』は作品の雰囲気に合っているだけでなく、
単体でも普通に良い曲。全体的にBGMはしっとりとした感じですが、サントラ
とか作業時のBGMとしても聴き応えあります。
3 登場人物…前作もそうでしたが、本作はサブ男キャラの魅力にさらなる磨きがかかって
います。ちなみにサブヒロインはいません。平坦な物語でありながら、この
男キャラ達のおかげで、割と退屈しません。…しかも良いセリフとか言っちゃい
ますしね。もちろん、メインヒロイン達も負けていないのですが、そこは流石に
メインヒロインですからね…、イメージというものが。
ここでついでに書いておくと、察しの良い方は既に気づいておられると思いますが
あやめ ユリ 蘭 姫子
と本作のメインヒロイン達は皆、花の名前を冠しています。一番分かりにくいのは
姫子ですが、たぶん『姫小百合(乙女百合)』からきていると思われます。
そして…それぞれの花言葉は
あやめ … よき便り、信じる者の幸福、愛、あなたを大切にします。、私は燃えている。
ユリ … 純潔、威厳、無垢
蘭 … 美人、優雅な人、変わりやすい愛情
姫小百合(乙女百合)…飾らぬ美、純潔、私の心の姿
…いったのが一般的です。
もし、本作をプレイする機会がありましたら、この辺も意識してみると面白いかも
しれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。