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天使の骨 (集英社文庫) Kindle版

4.5 5つ星のうち4.5 56個の評価

ぼろぼろの守護天使たちがわたしにつきまとう……。人生のすべてをかけた劇団を失い、世捨て人のように暮らす劇作家ミチル。絶望の果てに、彼女は天使の幻覚を見るようになる。この天使たちを葬るために――。イスタンブールからリスボンへ、そしてパリへ。ヨーロッパを彷徨うミチル。再生の光は果たして見つかるのか? 魂の巡礼を鮮烈に描く青春小説の傑作。第6回朝日新人文学賞受賞作品。

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

燃えさかる真夏の極みに、冬の旅をしなければならない。イスタンブールからパリまで、ぼろぼろの天使を葬る再生への旅。本年度朝日新人文学賞受賞作品。

登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B00FQDIDIW
  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2001/8/26)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/8/26
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ファイルサイズ ‏ : ‎ 3357 KB
  • Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) ‏ : ‎ 有効
  • X-Ray ‏ : ‎ 有効にされていません
  • Word Wise ‏ : ‎ 有効にされていません
  • 付箋メモ ‏ : ‎ Kindle Scribeで
  • 本の長さ ‏ : ‎ 177ページ
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 56個の評価

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中山 可穂
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カスタマーレビュー

星5つ中4.5つ
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56グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2006年7月18日に日本でレビュー済み
この作品にはなぜか私の中で雨がつきまとう。

友人を待つ繁華街はずれのホテルロビーで、窓にあたる雨が不揃いのレンズのように風景をゆがめる中、一人ページに埋もれていた。平日のファストフード店でコーヒー一杯、午前中ずっと粘りながら読み倒したときもなぜか店の外はしとしと雨。

暗い室内で机に向かいながらじっと読んでいたとき、傍らにいたのは、今はもういないネコ。外の雨粒を数えているのか、いつも私のそばで窓にはりついていた。

優しく降りしきる雨の記憶とともに、この作品は私の中にある。

作品中、ほとんど雨の場面は登場しない。

唯一印象に残っているのは、主人公ミチルがイスタンブールで行き倒れ同然、現地の少年に拾われる場面。ミチルを死へいざなおうとしたのは容赦ない雨だった。

主人公を死へ引きずり込もうとした雨のイメージを抱きながら、このほのかな希望を抱かせる作品を読むのはなにやら作家への裏切りのような気がする。でも、ふと思えばこの死の淵からの生還なくしてミチルの希望への道は開かれない。雨に打たれ、死を意識したとき初めてミチルはそれまで直面することを避けてきた舞台をふたたび作り上げることへの渇望を口にするのだ。芝居をもう一度作れるなら死んでもいい、と。

たとえそぼふる雨といえども

かほどはかない手はしていまい

これは、ミチルがイスタンブールで拾った命を抱えて途方にくれたままフランスを彷徨っているとき出会った劇団の女優、久美子の演じた「ガラスの動物園」のローラを例えたフレーズ。E.E.カミングスの詩。そうか、と自分でかってに納得する。

久美子はミチルが立ち直るきっかけをくれる、運命の女性。雨の中で失いそうになった命を救われ、そぼふる雨のごときかぼそい腕の久美子との出会いによって、彼女は再び息を吹き返すのだ。作家が意識したものかどうかは分からないけれど、物語にひそかに織り込まれていたメッセージを見つけたようで、嬉しいのだ。

雨、雨、雨。

この季節の中で、何度も読み返した天使の骨をまた読み返す。

こうして私の雨の記憶は新たに塗り替えられてゆく。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年8月23日に日本でレビュー済み
デビュー作の続編(単独としても読める作品)。
著者が過去に実際歩いた貧乏旅行のルートがベース。
1章1章違う国を渡り歩き放浪していく主人公。
ただ「赦されたい」がために。不眠と絶望と孤独を
抱えて、疲れ果てているのに旅を続ける主人公。
後半、前半から守護天使であると同時に死神である
天使達の姿が消えていく瞬間。
生命の息吹を取り戻す瞬間。
それは主人公の失ったものを、もう一度はじめること。
戯曲を書き出すことにより、生きる目的を再びとり戻す。
そして、恋を超えた女優との出会いと、過去の戦友の
小さな力強い伝言が、彼女をまた生きる世界へいざなう。
彼女は向かう。涙を流して。自分を待つ人たちのために。
自分のために。ひとりの女性の再生と絆が、読みやすく
痛いほど鋭く優しい文章で流れるように、旅するように、
書かれている作品。
あとがきでほのめかす、さらに続くかもしれない
完結篇がファンの切望。
ミチルはこれからどうするでしょうか。
これほど、魅力をたたえた主人公は類が無い。
作者の代表作のひとつであることは間違いない。
そして筋書きを知っていても、読んで損はない作品。
ということで、星満点。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
旅の中で自分を見つめ、葛藤しながらの日々を心臓をえぐられるような思いでよみました、またこの著者の本に夢中になってしまいました。
最近の作品とはまた違うかんじがしました。
すきです
2009年1月10日に日本でレビュー済み
中山可穂の本はうかつに読んじゃいけない。胸が痛くて、涙が止まらなくなるような、死にたくなりそうな恋の話は、気持ちを揺さぶられて、私のほうが死にたくなって、立ち直れなくなる。

演劇と恋人と、そのどちらも失ったミチルは、やむをえず旅に出る。天使に手招きされながら、誇り高く日本を出る。死ぬと言われた西へ向かって。
トルコからヨーロッパを、ユースホステルに泊まり、ユーレイルパスで移動する、旅だ。旅ののっけから死に掛かっているところが、なんとも愛しくなった。
不器用で、潔いから余計に不器用で、誇り高いのに無様な姿をさらしながら、傷ついても茨の道を歩むことをやめやしないのだ。

どんなに涙を流し、胸をかきむしり、自らを痛めつけたとしても、どうしても生き延びてしまう。何度ボロボロになっても、また恋をする。中山の描く主人公は、そんなタフさを持っている。
主人公と一緒にボロボロな気分を味わうかと思ったら、途中から元気になってしまった。これは、死と再生の物語だったのだ。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年6月12日に日本でレビュー済み
中山可穂さんの最高傑作です。

この方の作品はすべて読んでいますが、これにまさるものはなく、またこれを読めば、中山さんのすべてがわかります。

自分しか書けない作者が、自分をきっちり書いた自分小説。

何回読んでも、何回読んでも、また読みたくなる作品でした。
2006年6月14日に日本でレビュー済み
芝居の中でしか、生きる意味を見出せない不器用な人ミチル。その世界をなくして、死人のように生きるミチルはルーティンワークの人間関係の稀薄な工場のアルバイト生活をまっとうな人間の暮らしといいつつこんなことをいっている。何ものぞまない、なにも主張しない、何も執着しない、誰も愛さない、誰にも愛されない、誰ともまぐわらない、だからこそ何も失わない。

 人生をあきらめているような生活を選択しつつも実は自分にとってもっとも大切なものにきづいているがゆえにその大切なものを捨てることができず、現実に意味を見出せない不器用な人ミチル。

 現実が甘くないのではなく、自分にとって大切なもののために生きることが甘くない人生なのだとおもい出しました。

 

 
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年4月16日に日本でレビュー済み
猫背の王子の続編ですが、前作を読んでなくても大丈夫。後書きか何かにいつか続きを書きたいと書かれていますが、何年先でも良いのでいつか読みたい。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年10月4日に日本でレビュー済み
相変わらずミチルは強烈な個性を放って読者を虜にしてくれます。

デビュー作の「猫背の王子」のようなドライブ感はやや抑え気味になっていますが、中山可穂作品の特徴である印象的な言葉や文章がいたるところでサラッと現れ、そのたびに心をわしづかみにされなかなか次の文章へ進めません。

あまりのつらさに何度もページをめくる手が止まります。

そして心を落ち着けてから、覚悟を決めてから、また再び読み始めます。

このつらさこそ、まさに中山可穂文学の醍醐味ですね。

今回も王寺ミチルに泣かされ、惚れさせられ、引きずり込まれ、連れ回され、完膚無きまでに叩きのめされます。

でもそれがまた快感だったり(笑

いま王寺ミチルはどこで何をしているのでしょうね。

早く三作目でさらに魅力的になったミチルに再会したいです。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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