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貴族探偵 (集英社文庫) Kindle版
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2013/10/23
- ファイルサイズ5418 KB
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
相葉雅紀主演「貴族探偵」はドラマの前に原作を読むべし
いよいよ始まるフジのドラマ「貴族探偵」。「月9」30周年のメモリアル作品ということで、嵐の相葉雅紀、中山美穂(メイド役! )ら超豪華キャストが話題だが、読者諸賢にはぜひ放映に先立って、原作の麻耶雄嵩『貴族探偵』を手に取っていただきたい。
著者はミステリ界きっての鬼才。これまでも推理小説の“お約束"を根底から覆すような名探偵キャラを続々生み出し(その代表が“神様"探偵。毎回必ず冒頭第一行で「犯人は〇〇だよ」と告げる! )、それによって新たな謎解き、驚きのスタイルを作りだしてファンを熱狂させてきた。
今回の貴族探偵は名前、年齢、経歴等一切が明かされない謎の存在。名探偵のお約束どおり色んな事件現場に行きあわせては刑事に怪しまれて追い出されかけるが、そのたび警察首脳から電話が入り、刑事の態度は一変。貴族探偵に敬礼しつつ、捜査情報を提供するはめになる。深くは語られないがどうやら相当「やんごとない」らしい貴族探偵の素性を、いま流行りの言葉で言えば刑事や事件関係者がみな“忖度(そんたく)"し、協力せざるをえなくなる、という物語設定。
このへんの、私たち生身の人間が生きている現実社会の(暗黙の)ルールを持ち込んで推理小説空間をパロディ化していく筆さばきは、筒井康隆の名作『富豪刑事』(巨万の富をもつ主人公の刑事がカネの力で事件を解決)に匹敵する見事さだ。
肝心の捜査、推理はすべて探偵に仕える執事、メイドらが行い(なぜなら雑事だから)、探偵本人は最後まで何もしない(かわりに事件関係者の女性を口説く)のも笑える。
原作中もっとも衝撃度の高い中篇「こうもり」(とんでもないトリック! ご一読を)が実写化できるかどうかもドラマの見どころだろう。(愛)
評者:徹夜本研究会
(週刊文春 2017.04.06号掲載)登録情報
- ASIN : B00H283DCK
- 出版社 : 集英社 (2013/10/23)
- 発売日 : 2013/10/23
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 5418 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 307ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 187,968位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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感想は聞いてないですが、すぐに読めたみたいです。
ミステリ史において、貴族の探偵は何人かいる。
最も有名どころで、ピーター・ラムジィ卿。最近読んだのは「奇妙な跡」の探偵、おそらくはオーストリア貴族のダゴベルト。プリンス・ザレツキーというのもいる。
足を使って汗を流しての捜査は「貴族」という属性に似つかわしくないので、こういった物語では、聞き込み等の作業は家臣(使用人)が行い、それを聞いて「貴族」が推理する流れだ。
ところが、本作の貴族探偵は推理すらしない。使用人にまかせっきりである。
ただし、場を与えるのは貴族探偵にしかできないということは言える。
著者の作品だから、ここに深い意味があるのかと考えてしまうが、最初の二篇と次の作品で六年の間が空いていることからも、まぁ短篇用のネタ探偵だろう。
事件の調査は使用人に任せきりで、貴族探偵は紅茶をくゆらせながら、女性にちょっかいをかけるのが毎度のお約束である。
それよりも、個人的に興味深かったのは、この貴族探偵の名前は開示されないのだが、毎度々々執拗に呼称される「貴族」という称号。
乱歩の『化人幻戯』の第一章のタイトルは、「大貴族」wなのだが、日本では、「貴族的な」という形容以外に、貴族という階級が存在したことがない。貴人という言い方はあるが。
それを云うなら「華族」であろう。
華族探偵、いや彼の台詞の端々からは、華族どころか皇族探偵のようだw
おそらく現代を舞台にした物語で、「皇族」や「華族」を名乗れば、あちらこちらからクレームが入る可能性を考えて、貴族としたのではないだろうか。著者が、というよりも日本社会の空気として情けない話である。
一見高飛車なだけの貴族探偵。トリックはもちろん、その人物像にも興味深くのめり込んでしまいました。
本格推理モノながらどこか人情味ある貴族探偵に思いを馳せるのも、楽しみ方の一つかと存じます
ただ演技が上手くないだけで。
あとメイドさんを中山美穂さんに選んだのは誰なんだろう。
なんだろうな、センスが桁外れにおかしいというか、
最重視するキャスティングを、そこじゃねーだろって。
そんなことを原作を見て思った。
本自体は、★3.5くらいなんだけど、
ジャニーズに汚染されてしまったので、★を1つ増やしました。
麻耶雄嵩さんの小説は、殺人を犯す→トリックでごまかすじゃなくて、
このトリックがやりたいがためにムチャクチャなイチュエーションを作る、なのが面白い。
人間ドラマとかそっちのけで、犯人やトリックを知った瞬間、
なんじゃそりゃーーーーーって。
それが面白いと思う人と、ふざけんな面白くないって怒る人がいると思う。
人間の希望的観測を、ぶち破ってくるから。
しかし、どうにもトリックが理解できないので、自分なりに考えてみました。
その結果、小説を書くうえでやってはいけない視点の混乱が「叙述トリック」として使われているからだということが分かりました。
犯人の替え玉が登場するシーン、紀子の視点で描かれているはずなのに、なぜか貴生川敦仁という名前が唐突に出てきます。紀子は貴生川敦仁なる人物を知っているのかといえば、そういうことはなく、会話文では大杉先生と呼んでいます。これはどういうことなのでしょう。
これは紀子の視点と、完全な第三者の視点が同時に入った、小説を書くうえでやってはいけないルール違反をしているのです。
小説では一つのシーンは一人の視点で描かれるべきで、複数同時視点はしてはいけないとされています。
もちろん小説を書くのに厳密なルールなどないのだから、どう書こうと作者の勝手と言われればそれまでです。しかし漢字の使い方や文法に決まりがあるように、小説を書くうえで守るべき最低限のルールはあると思います。
なので読み手と書き手の暗黙のルールを破って「叙述トリック」とするのは納得がいきませんでした。