抱腹絶倒のコメディー混じりのミステリーだかファンタジーだか分からないけど、間違いなく傑作だった。テーマは友情。
とはいえ、太宰治のメロスや武者小路実篤みたいな暑苦しい展開ではない。
最初に、友情とは何かを冷徹に分析している。
が、ストーリーが進み、友情の定義の難しさを身をもって感じてしまう。
主要人物は小学生。思春期未満である。恋をして結婚して、子どもが出来たら、少なくとも女性は変わるのだと思う。おそらく、彼女たちは変わるだろう。関係性も感情も価値観も。
伴侶の男性が頼りないほど、女性が家庭に多くを捧げる感じになっている。
そうは言っても、たとえ変質する未来があろうとも、今現在の彼女たちの友情の価値は変わらない尊いものだ。
個人的に面白く感じたのは恋愛も質量保存の法則で説明している点だ。
悩みというのは突き詰めると、”AもBも捨てられない”というジレンマからというのも説得力があった。
捨てる勇気がでたときに、人は悩みはなくなるんだなぁ。
しかしながら、そんな勇気を持てないのが人間だというのが、本書の結論である。
Kindle 価格: | ¥605 (税込) |
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パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫) Kindle版
周りのみんなより、ちょっとだけ頭がよい小学四年生の理桜。担任の千里子先生からも一目置かれている彼女は、ある日、不登校の少女 「さなか」 の家を訪ねるようにお願いをされる。能天気少女のややや(注: 「ややや」 で名前)や、引っ込み思案の柊子とともに理桜は彼女の家に向かうが、姿を現したさなかは、なんと早々に大学での勉学を身につけ、学校に行く価値を感じていない超・早熟天才少女であった。そんな彼女に理桜は、学校と、そこで作る友達がいかに大切であるかということを説くのだったが……果たしてその結末は!? 野崎まどが放つ異色ミステリ、まさかの小学校編登場!
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2013/12/26
- ファイルサイズ996 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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商品の説明
著者について
●野崎 まど:『[映]アムリタ』が第16回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》を受賞、同作品にてデビュー。『know』が第34回日本SF大賞にノミネート、『バビロン』がTVアニメ化。ほか、TVアニメ『正解するカド』、劇場アニメ『HELLO WORLD』の脚本も手がけるなど、多方面で活躍中。
登録情報
- ASIN : B00HEB919E
- 出版社 : KADOKAWA (2013/12/26)
- 発売日 : 2013/12/26
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 996 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 218ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 246,566位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 773位メディアワークス文庫
- - 26,325位日本の小説・文芸
- カスタマーレビュー:
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イメージ付きのレビュー

5 星
6部作、5冊目。
『[映]アムリタ』に続く6部作5冊目。不登校の天才児に、社会生活がいかに大切か説いていくのがさわり。基本軸は、友達とは何か、という問いに対して挑んでいく作品。5冊目まで読んで改めて唸らされた。
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2021年5月16日に日本でレビュー済み
レポート
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3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2016年3月25日に日本でレビュー済み
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冒頭の断り書きを忘れて、理桜が主人公だと思って読みすすめておりました。
そしたらば・・・「え、そんな退場のしかたある?」って感じで(一時)物語より退場。
と、そこで”さなかが主人公”に気づくわけですが、あの出来事により
彼女がOverflowしていく様には心を動かされるものがありました。
このシリーズで最も揺さぶられたかも。
その後魔法の様な出来事が起こるのですが・・・。
”死なない生徒”もそうでしたが、このシリーズは現実世界の規範の中でどうやったら
”魔法の様な出来事”が起こせるかを考える場なのか?と考えてしまいました。
(お金と手間暇さえ掛けられるなら確かに・・・)
ただ、ホタルの謎だけはずっと分からないままですね。
”吉祥寺の魔法使い”って、父親が演じてたのでは?と真っ先に思いついたんですが
知り合いに頼んだだけだったのか?(この辺は次の「2」で明らかに)
最後、さなかの感じ表記を明かされるとこは、もっと別の期待を持ったのですが、
思いもよらなかった方向で吃驚させられました。
ただ、その時点では、”あの人の小学生時代の話”と勘違いしておりました。
正確な名前を忘れていたからです(読んだの2週間くらい前だったのに)。
それが間違いだったことは、やはり「2」に取り掛かって間もなく解決し、
さなかとあの人との、関係性も類推出来ました。
なるほど、確かにあの人ならこれくらいやりかねないですな。
友人定数ってのは面白い考え方ですねぇ・・・。
そしたらば・・・「え、そんな退場のしかたある?」って感じで(一時)物語より退場。
と、そこで”さなかが主人公”に気づくわけですが、あの出来事により
彼女がOverflowしていく様には心を動かされるものがありました。
このシリーズで最も揺さぶられたかも。
その後魔法の様な出来事が起こるのですが・・・。
”死なない生徒”もそうでしたが、このシリーズは現実世界の規範の中でどうやったら
”魔法の様な出来事”が起こせるかを考える場なのか?と考えてしまいました。
(お金と手間暇さえ掛けられるなら確かに・・・)
ただ、ホタルの謎だけはずっと分からないままですね。
”吉祥寺の魔法使い”って、父親が演じてたのでは?と真っ先に思いついたんですが
知り合いに頼んだだけだったのか?(この辺は次の「2」で明らかに)
最後、さなかの感じ表記を明かされるとこは、もっと別の期待を持ったのですが、
思いもよらなかった方向で吃驚させられました。
ただ、その時点では、”あの人の小学生時代の話”と勘違いしておりました。
正確な名前を忘れていたからです(読んだの2週間くらい前だったのに)。
それが間違いだったことは、やはり「2」に取り掛かって間もなく解決し、
さなかとあの人との、関係性も類推出来ました。
なるほど、確かにあの人ならこれくらいやりかねないですな。
友人定数ってのは面白い考え方ですねぇ・・・。
2020年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『[映]アムリタ』に続く6部作5冊目。
不登校の天才児に、社会生活がいかに大切か説いていくのがさわり。
基本軸は、友達とは何か、という問いに対して挑んでいく作品。
5冊目まで読んで改めて唸らされた。
不登校の天才児に、社会生活がいかに大切か説いていくのがさわり。
基本軸は、友達とは何か、という問いに対して挑んでいく作品。
5冊目まで読んで改めて唸らされた。

『[映]アムリタ』に続く6部作5冊目。
不登校の天才児に、社会生活がいかに大切か説いていくのがさわり。
基本軸は、友達とは何か、という問いに対して挑んでいく作品。
5冊目まで読んで改めて唸らされた。
不登校の天才児に、社会生活がいかに大切か説いていくのがさわり。
基本軸は、友達とは何か、という問いに対して挑んでいく作品。
5冊目まで読んで改めて唸らされた。
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2020年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Web小説が当たり前に存在し、占いツクールで占い風小説まである現在、Webと紙媒体のどちらかなんて話も不毛です。
本作がシナリオ作法的に正統派なのは指摘しておくべきでしょう。
本作がシナリオ作法的に正統派なのは指摘しておくべきでしょう。
2019年11月26日に日本でレビュー済み
※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります
友達を知らずに生きてきた天才少女と,彼女に振り回される聡明なクラス委員をはじめ,
周りの子たちを含めた賑やかな日常や,徐々に感情が揺れ動き,変化をしていく様子など,
どれも読ませてはくれるのですが,設定もキャラクタも既視感が強めなのは否めないところ.
また,そこはこの著者ということで,終盤でひっくり返ることを期待していたのですが,
自らの内心に戸惑う少女が,世界や友達についてたどり着く『答え』がほぼ予想通りなら,
その解釈をオカルト,ファンタジに投げたことは,予想外ながらも少しガッガリの印象です.
後にいわゆるどんでん返しの流れへと向かい,ようやくゾクリとさせられたかと思えば,
一つの大きな可能性を示唆したものの,ハッキリとはしない幕引きには物足りなさを覚え,
想像の余地はいいのですが,オカルトに傾いたままだったために消化不良に感じられました.
このほか,ギャグや掛け合いは楽しく,本作に限らずこれまで笑わせられてきたのですが,
終盤,少女が大きく変わろうかという流れでのそれには,どうにも興が冷めてしまいました.
友達を知らずに生きてきた天才少女と,彼女に振り回される聡明なクラス委員をはじめ,
周りの子たちを含めた賑やかな日常や,徐々に感情が揺れ動き,変化をしていく様子など,
どれも読ませてはくれるのですが,設定もキャラクタも既視感が強めなのは否めないところ.
また,そこはこの著者ということで,終盤でひっくり返ることを期待していたのですが,
自らの内心に戸惑う少女が,世界や友達についてたどり着く『答え』がほぼ予想通りなら,
その解釈をオカルト,ファンタジに投げたことは,予想外ながらも少しガッガリの印象です.
後にいわゆるどんでん返しの流れへと向かい,ようやくゾクリとさせられたかと思えば,
一つの大きな可能性を示唆したものの,ハッキリとはしない幕引きには物足りなさを覚え,
想像の余地はいいのですが,オカルトに傾いたままだったために消化不良に感じられました.
このほか,ギャグや掛け合いは楽しく,本作に限らずこれまで笑わせられてきたのですが,
終盤,少女が大きく変わろうかという流れでのそれには,どうにも興が冷めてしまいました.
2014年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
軽妙でテンポの良い会話は相変わらず。
はたして小4がここまで大人びているかどうかは不明だが、とりわけ聡明で早熟な女の子ならば理桜のような子は存在するのかもしれない。さすがに「さなか」はありえないけれど。
物語は終盤に「ある事件」が起きることで状況が一変。まるでファンタジーのような展開になる。最後に極めて論理的に「ある可能性」が語られるが、真相は不明。ハッキリしないと言えばハッキリしないので、人によっては消化不良になるかもしれない。
それにしても「さなか」が「あの家系」とは。定番の「どんでんがえし」は、ある意味ここにあるかも。
はたして小4がここまで大人びているかどうかは不明だが、とりわけ聡明で早熟な女の子ならば理桜のような子は存在するのかもしれない。さすがに「さなか」はありえないけれど。
物語は終盤に「ある事件」が起きることで状況が一変。まるでファンタジーのような展開になる。最後に極めて論理的に「ある可能性」が語られるが、真相は不明。ハッキリしないと言えばハッキリしないので、人によっては消化不良になるかもしれない。
それにしても「さなか」が「あの家系」とは。定番の「どんでんがえし」は、ある意味ここにあるかも。
2017年6月11日に日本でレビュー済み
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起承転結、喜怒哀楽、エンターテインメントとしての小説に必要な要素をこれでもかと内包しながら、野崎まど然としたラストへの帰結に脱帽しました。
小説を愛する全ての人に読んでほしい一作。
小説を愛する全ての人に読んでほしい一作。
2013年10月6日に日本でレビュー済み
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大学同好会のホラー、田舎の旧家の呪い、巨大学園の謎、と拡大してきた作品世界は、前作で方向を転換して小説家を取りまく5者の世界に縮小し、さらに今作では吉祥寺西小学校4年1組の女子3人と転校生1人のお友達についてまで絞り込まれる。そして作品のテーマを「友達とは、素晴らしいものである」と第2頁目にして掲げてしまった。こんなので大丈夫かよ。読者をなめてんじゃない?
とはいえ、理桜委員長によるつっこみ満載の小学生の女の子の日々の暮らしの中で、友達が一人もいない数学の天才少女“さなか”ちゃんによる「友達ってなあに」探索が進められる。そしてさなかちゃんは見事に「友人方程式」と「友人定数」を導き出し、友達の作り方を導き出すが、理桜さんは「あんた、バカ」と真相を喝破する。この友人理論は堂々たる空論でなかなか大したものである。
そんなお話も2/3まで進んだところで、著者はやおら巨大な青龍偃月刀を振りかざし、「ドプン」と主人公もろとも物語をぶった切る。読者は上へ下への大騒ぎ。まだだ、まだだ、まだ伝説の野崎どんでん返しが繰り出される余裕はある。して、深夜の吉祥寺井の頭池に黒いマントの魔法使い登場。(ここは芥川龍之介の「魔術」を思い出した。)あと40頁を残したところで切れた物語が再び繋がってめでたしめでたし。あとは魔法使いの謎の説明と優しいお母さん登場で大団円。
友人とは何かという難しい問いをエンタテインメントの形で正面切って考えたところは凄いと思う。読者のどんでん返し期待を逆手に取ったスリリングな組み立ては、読者への信頼のなせる技か。大丈夫だ、問題ない。「冒険を終えた子どもはちょっと大人になり、小さなお土産を携えてお母さんの元に戻りました」という童話的な構成に良くまとまっていて、著者のこれまでの作品の中で一番安定感があるものとしてお薦めである。
とはいえ、理桜委員長によるつっこみ満載の小学生の女の子の日々の暮らしの中で、友達が一人もいない数学の天才少女“さなか”ちゃんによる「友達ってなあに」探索が進められる。そしてさなかちゃんは見事に「友人方程式」と「友人定数」を導き出し、友達の作り方を導き出すが、理桜さんは「あんた、バカ」と真相を喝破する。この友人理論は堂々たる空論でなかなか大したものである。
そんなお話も2/3まで進んだところで、著者はやおら巨大な青龍偃月刀を振りかざし、「ドプン」と主人公もろとも物語をぶった切る。読者は上へ下への大騒ぎ。まだだ、まだだ、まだ伝説の野崎どんでん返しが繰り出される余裕はある。して、深夜の吉祥寺井の頭池に黒いマントの魔法使い登場。(ここは芥川龍之介の「魔術」を思い出した。)あと40頁を残したところで切れた物語が再び繋がってめでたしめでたし。あとは魔法使いの謎の説明と優しいお母さん登場で大団円。
友人とは何かという難しい問いをエンタテインメントの形で正面切って考えたところは凄いと思う。読者のどんでん返し期待を逆手に取ったスリリングな組み立ては、読者への信頼のなせる技か。大丈夫だ、問題ない。「冒険を終えた子どもはちょっと大人になり、小さなお土産を携えてお母さんの元に戻りました」という童話的な構成に良くまとまっていて、著者のこれまでの作品の中で一番安定感があるものとしてお薦めである。