この本は、事実と筆者の推察が混同して語られる傾向があると感じました。
例えば「代理出産で生まれた子供であるAさんは、大学で〇〇という分野を学んだ」という事実に対して「これは代理出産で生まれたということが心の傷になっているからだろう!」という推察を、まるで事実であるかのように語られています。
この本はあくまで代理出産反対の立場にある人が書いた本だ、ということを念頭に置いて読まないといけません。
過去の事例を知るにはひとつの資料にはなると思いますが、客観的なデータではないので注意が必要です。
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代理出産 生殖ビジネスと命の尊厳 (集英社新書) Kindle版
不妊に悩む夫婦にとって「福音」といわれる生殖補助医療、代理出産。しかし、代理母の精神的・肉体的負担、貧困層のプリーダー階級化、親子関係の定義づけの難しさなど、現実はシビアな問題が山積みだ。日本でも法整備を進める動きがあるが、代理出産をめぐる議論はまだまだ不十分。このテーマを長年、追いかけてきた著者が複雑な代理出産の問題の核心に迫る!【目次】プロローグ―「代理出産問題」とは何か/第一章 混乱をきわめた人工授精型の時代/第二章 体外受精型代理出産の幕開け/第三章 代理母が引き受ける大きすぎる代償/第四章 代理出産で生まれた子どもたちの葛藤/第五章 各国の代理出産事情/第六章 生命操作はどこまで許されるのか/エピローグ―マーケル家からの伝言/あとがき/巻末資料―日本学術会議生殖補助医療の在り方検討委員会の提言
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2009/5/20
- ファイルサイズ672 KB
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商品の説明
著者について
大野 和基(おおの かずもと)
一九五五年、兵庫県生まれ。東京外国語大学英米学科卒業。一九七九年に渡米し、コーネル大学で化学を、ニューヨーク医科大学で基礎医学を学ぶ。その後、現地でジャーナリストとしての活動を開始、医療問題から経済まで幅広い分野の取材・執筆を行う。一九九七年に帰国した後も頻繁に取材のため渡米。米国の最新事情に精通している。訳書に『外科の夜明け』(小学館)。
一九五五年、兵庫県生まれ。東京外国語大学英米学科卒業。一九七九年に渡米し、コーネル大学で化学を、ニューヨーク医科大学で基礎医学を学ぶ。その後、現地でジャーナリストとしての活動を開始、医療問題から経済まで幅広い分野の取材・執筆を行う。一九九七年に帰国した後も頻繁に取材のため渡米。米国の最新事情に精通している。訳書に『外科の夜明け』(小学館)。
登録情報
- ASIN : B00HYON2FK
- 出版社 : 集英社 (2009/5/20)
- 発売日 : 2009/5/20
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 672 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 216ページ
- ページ番号ソース ISBN : 4087204928
- Amazon 売れ筋ランキング: - 422,576位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,471位集英社新書
- - 12,058位ノンフィクション (Kindleストア)
- - 130,867位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年6月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実際に起きたことかもしれないが、20年以上前の事例が多く、また悪い例ばかり書かれていて偏った内容だと思いました。現代の代理出産は法的にも進んでいるみたいなので、この本だけで代理出産をイメージするのは良くないと思いました。
2010年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
使命感をもって問題に取り組まれているのは本当によくわかるのですが、代理母問題を考える上であまり参考になるようには思えません。というのもこの本はあまりに一方的なのです。
まずインタビューや事実の記載の途中で著者の感想がまるで事実であるかのように入り込んでおり、中立的とはとても思えませんでした。言い過ぎかもしれませんが、ハリーポッターに出てくるリータ・スキーターを連想してしまいました。
また、代理母反対派の意見(と感想)がかなりの部分を占め、賛成派の意見はほとんど触れられていません。よって賛成派の意見に対してなんら反論がなされていないのです。
私はこの本の前に代理母賛成派であるピーター・シンガーの『生殖革命』を読んでおり、今度は反対派の意見を読もうと思っていたのですが、この本の中には有効な反論になりそうなものは皆無で、不満感が残りました。
数多くある代理母の事例の中にはうまくいったものから失敗したものまであると思いますが、この本は失敗した例に絞って紹介しています。特殊な例をさも一般のように取り上げて、だからダメだと匂わすのはどうかと思いました。
この本だけよんで判断するのと、他の本も読んだ上で判断するのではまったく違うと思いますので、賛成派の本もあわせて読まれることを個人的には薦めます。「悪く言えば週刊誌のようだ」とレビュアーの方が書かれていましたが、そのとおりだと思いました。
まずインタビューや事実の記載の途中で著者の感想がまるで事実であるかのように入り込んでおり、中立的とはとても思えませんでした。言い過ぎかもしれませんが、ハリーポッターに出てくるリータ・スキーターを連想してしまいました。
また、代理母反対派の意見(と感想)がかなりの部分を占め、賛成派の意見はほとんど触れられていません。よって賛成派の意見に対してなんら反論がなされていないのです。
私はこの本の前に代理母賛成派であるピーター・シンガーの『生殖革命』を読んでおり、今度は反対派の意見を読もうと思っていたのですが、この本の中には有効な反論になりそうなものは皆無で、不満感が残りました。
数多くある代理母の事例の中にはうまくいったものから失敗したものまであると思いますが、この本は失敗した例に絞って紹介しています。特殊な例をさも一般のように取り上げて、だからダメだと匂わすのはどうかと思いました。
この本だけよんで判断するのと、他の本も読んだ上で判断するのではまったく違うと思いますので、賛成派の本もあわせて読まれることを個人的には薦めます。「悪く言えば週刊誌のようだ」とレビュアーの方が書かれていましたが、そのとおりだと思いました。
2014年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すごく勉強になりました。
今までの視点では、私には気づけなかったことに気づかせてくれた本です。
今までの視点では、私には気づけなかったことに気づかせてくれた本です。
2016年4月5日に日本でレビュー済み
夫は事務所のトイレで精子を出し、その精子を代理出産の女性の体内へ注入、女性は数時間逆さ向けの状態となる。そして、ほどなく妊娠。
今年のベスト10にも入るであろう印象に残る一冊だった。良書。
なんとプリミティブというか身も蓋もないというか。自分が思っていた「代理出産」とは「体外受精型」で、このような「人工授精型」(精子だけ親のもので、卵子は見ず知らずの人)が、罷り通っていた頃があったとは。確かに、科学技術が進歩していなかった時には、どうしても子どもがほしい場合、人工授精も選択の可能性があるのは分かる…まぁその状況に自分がならないとコメントできる立場ではないとは思うが。
代理出産をする場合には、かなり複数の問題が立ちはだかる。親権の問題(法的な親は誰なのか)、公序良俗の問題(そもそも契約は有効なのか)、母性の問題(代理母が愛着を持ってしまい子どもを離さない)、愛情の問題(障がいがあった場合などに放棄する)、子どもの問題(物心がついたときに必ず苛まれる)などなど。アメリカでは、こういった“ビジネス”が発達していた頃があったが、裁判になっても被告人が負けるケースも多かったという(それでも多くは儲かる)。代理出産という方法は存在するが、それをどう扱うかというのは非常に難しい問題だ。
公序良俗と契約の二律背反。日本では、こんな契約無効になりそうではあるが、アメリカの州によっては契約を優先する州もあるらしい。
代理母に名乗りを上げる女性は、困っている人を助けたいというが、それが無報酬でも同じことが言えるのか?実際に、代理母になるのは生活が裕福でない層が全てであるアンケート結果もある。代理母を引き受け、報酬をもらったはいいが、周りの理解は得られずに孤立する結果になる。
最終的に、代理出産を経て笑顔になるのは業者だけではないだろうか?
今までは、体外受精をニュースで見たことがある程度だったが、具体的なケースを紹介されると現実味が帯びた。想像以上に深い問題だ。
著者:大野和基(東京外国語大学卒、ジャーナリスト)
発行:2009.5.20 第1刷発行
読了:2016年7冊(1月7冊)★4.0
今年のベスト10にも入るであろう印象に残る一冊だった。良書。
なんとプリミティブというか身も蓋もないというか。自分が思っていた「代理出産」とは「体外受精型」で、このような「人工授精型」(精子だけ親のもので、卵子は見ず知らずの人)が、罷り通っていた頃があったとは。確かに、科学技術が進歩していなかった時には、どうしても子どもがほしい場合、人工授精も選択の可能性があるのは分かる…まぁその状況に自分がならないとコメントできる立場ではないとは思うが。
代理出産をする場合には、かなり複数の問題が立ちはだかる。親権の問題(法的な親は誰なのか)、公序良俗の問題(そもそも契約は有効なのか)、母性の問題(代理母が愛着を持ってしまい子どもを離さない)、愛情の問題(障がいがあった場合などに放棄する)、子どもの問題(物心がついたときに必ず苛まれる)などなど。アメリカでは、こういった“ビジネス”が発達していた頃があったが、裁判になっても被告人が負けるケースも多かったという(それでも多くは儲かる)。代理出産という方法は存在するが、それをどう扱うかというのは非常に難しい問題だ。
公序良俗と契約の二律背反。日本では、こんな契約無効になりそうではあるが、アメリカの州によっては契約を優先する州もあるらしい。
代理母に名乗りを上げる女性は、困っている人を助けたいというが、それが無報酬でも同じことが言えるのか?実際に、代理母になるのは生活が裕福でない層が全てであるアンケート結果もある。代理母を引き受け、報酬をもらったはいいが、周りの理解は得られずに孤立する結果になる。
最終的に、代理出産を経て笑顔になるのは業者だけではないだろうか?
今までは、体外受精をニュースで見たことがある程度だったが、具体的なケースを紹介されると現実味が帯びた。想像以上に深い問題だ。
著者:大野和基(東京外国語大学卒、ジャーナリスト)
発行:2009.5.20 第1刷発行
読了:2016年7冊(1月7冊)★4.0
2009年6月21日に日本でレビュー済み
本書は、アメリカで基礎医学を学び
現在は政治、経済、文学など
様々な分野で活躍するジャーナリストである著者が
代理出産の現状を概観する著作です
海外の事例やインタビューを元に
代理出産にまつわる議論状況や
関係する人々、そして法制度などを概観します。
子どもを切望する夫婦、代理母
代理出産を行う医師、そして代理出産を推奨・斡旋する業者や政府
そして、さまざまな論理を駆使する弁護士―
情緒的・感情的になりやすい問題なので
インタビューに応じた当事者たちの主張もそれぞれ異なります。
筆者は、そうした多様な意見を客観的に検討・分析するのではなく
取材の過程で感じた困惑を隠さずに表明し、
そのうえで、子の自己決定権を配慮することと
どんな形にせよ早急な法整備で解決することが必要と主張します。
代理母の出産に立ち会った依頼者や
「子どもは商品ではない」というレポートを書いた代理出産で生まれた子
など、紹介される代理出産の個別事例も興味深く
制度論や立法論、社会学的な観点からの検討をするだけでなく、
個々のケースを知る必要性を深く感じました
代理出産の実態とメリット−デメリットを
平易な文章で多角的に描いた本書。
代理出産に関心をお持ちの方はもちろん
最先端医療や生命倫理などに興味のある方など
幅広い方に読んでいただきたい著作です。
現在は政治、経済、文学など
様々な分野で活躍するジャーナリストである著者が
代理出産の現状を概観する著作です
海外の事例やインタビューを元に
代理出産にまつわる議論状況や
関係する人々、そして法制度などを概観します。
子どもを切望する夫婦、代理母
代理出産を行う医師、そして代理出産を推奨・斡旋する業者や政府
そして、さまざまな論理を駆使する弁護士―
情緒的・感情的になりやすい問題なので
インタビューに応じた当事者たちの主張もそれぞれ異なります。
筆者は、そうした多様な意見を客観的に検討・分析するのではなく
取材の過程で感じた困惑を隠さずに表明し、
そのうえで、子の自己決定権を配慮することと
どんな形にせよ早急な法整備で解決することが必要と主張します。
代理母の出産に立ち会った依頼者や
「子どもは商品ではない」というレポートを書いた代理出産で生まれた子
など、紹介される代理出産の個別事例も興味深く
制度論や立法論、社会学的な観点からの検討をするだけでなく、
個々のケースを知る必要性を深く感じました
代理出産の実態とメリット−デメリットを
平易な文章で多角的に描いた本書。
代理出産に関心をお持ちの方はもちろん
最先端医療や生命倫理などに興味のある方など
幅広い方に読んでいただきたい著作です。
2020年5月20日に日本でレビュー済み
他の方もおっしゃってますが、非常に偏った内容。読んで損した。普通の著者や学者は悪い例と良い例と色々考察した上で、自身の意見に辿り着くが、この筆者は最初から代理出産反対が念頭にありひたすら悪いケースだけを取り上げる、、、というだけ。
代理出産で幸せになった家庭、代理母、子供が世の中にどれだけいるかも是非調べていただきたかった。
極端に言うと車の故障例だけを羅列し、車は危ないと言っているのと一緒くらいに思えた。
代理出産で幸せになった家庭、代理母、子供が世の中にどれだけいるかも是非調べていただきたかった。
極端に言うと車の故障例だけを羅列し、車は危ないと言っているのと一緒くらいに思えた。
2010年1月25日に日本でレビュー済み
1955年に生まれ、米国で化学と基礎医学を学んだジャーナリストが、2009年に刊行した本。代理出産とは夫婦が他の女性に自分たちの子どもを産ませる生殖補助医療であり、代理母と子どもの間の遺伝的なつながりの有無により、人工授精型と体外受精型に分かれる。これは不妊の夫婦にとっては子を持つための最後の手段であるが、特にそのビジネス化が進んだ米国でさまざまな問題を露呈した。それは例えば、代理母の身体的・精神的リスク、代理母と親族との不和(代理母の実子への悪影響も含み、姉妹間の無償代理出産でも生じる)であり、子どもへの代理母の愛着による親権・養育権争い(ベイビーM事件など)や、障害児や依頼夫婦離婚時の引き取り拒否問題、親子関係の混乱と子どもへの悪影響(周囲の無理解も含む)である。しばしば代理出産では、国内外の貧しい女性と子どもが犠牲になっており、有償代理出産は赤ちゃん売買であるという批判も絶えない。そのため、欧州では総じて代理出産に厳しい措置をとっているが、海外や水面下の動きを考慮すれば、実際には全面禁止は難しい。著者はこのように、人為的な生命操作の危うさを強調し、子どもの有無が即幸福ではないとして、日本でもきちんと議論をした上で、慎重な法整備が必要だとしている。ただしその著者が、こうした問題の多くを回避できる根津医師の限定的な方式を前に、容認か否かという白黒的な考え方の危険をも指摘していることには、注目すべきであろう。代理出産には確かに問題もあるし、それはきちんと直視しなければならないが、それは即全面禁止すべきだということを意味しないし、私自身も慎重な方式でそれを進めていくことには賛成である。この点については、沢見涼子・根津八紘『母と娘の代理出産』(はる書房、2009年)が、基礎的な事柄も含めて参考になるだろう。