このCDの日本発売で、一躍注目を集めています。
私が最初にKishi Bashiと出会ったのが、FMのラジオ番組でした。なんかカッコイイ英語をしゃべる日本人がゲストに呼ばれているなと思ったら、実は日系アメリカ人で、奥さんが日本人とのこと。何曲かかかった曲も、独特のリズムと飛翔感、それから様々な楽器が重ね合わせており、Kishi Bashi自身の声もまた空を飛ぶ鳥のような、まるで楽器の一部になって聞こえます。時折入る日本語のフレーズもまた、曲の一部となって良い意味で聞こえてきません。全身が楽器なのでしょう。
ラジオでのトークも、なんだか親しみやすいなあと思って、ネットで写真を探してみたら、ちょっとダサい感じがする(逆に言えばそれが誠実さを感じさせる)アンチャンでした。これで、日本の音楽アーチストにありがちな、ビジュアルも完璧OK俺らとは違う世界の住人だわ、であったら、単なるカッコイイ日系人で終わっていたかもしれません。
かつて、プレゼンテーションのTEDMEDで演奏したり、幅広い活動をされているようです。
日本リリースで最初のうちはいろいろラジオなどでかかり、CMソングも多いですし、一気に流行しそうな気配がありますが、一段落したらさらにKishi Bashiの世界観をもっとマニアックに追求した曲も期待したいです。
余談ですが、Kishi Bashiで思ったのが、「ラジオっていいなあ」です。なぜかと言うと、近年はyoutubeや音楽ダウンロードなどで手軽に音楽に触れられる時代になっているものの、どうしても自分が好きな曲ばかり買ってしまったり、自動で紹介される曲も自分の感覚に近いものを紹介されます。しかし、ラジオはある意味一方的であり、プロデューサーやDJの意図した選曲がなされています。知らなかった曲や、今まで興味の範囲に入ってこなかった曲も、スピーカーから聞こえてきます。興味がなければそのまま流せばいいですし、今回のように「お!?いいなこれ」と思えばすぐに局の検索をかけて誰の何という曲かわかります。そして気付けば、自分の中に新しいアーチストの引き出しというかプレイリストが生まれます。
ぜんぜんレビューにはなっていませんが、Kishi Bashiは私にラジオと音楽の楽しさを改めて教えてくれました。どうもありがとうございます。ぜひ浜松にコンサートに来てください。