自分達の後ろ向きな気持ちを「ネガティブガール」と言い表し、歌い踊ることで
逆手にとって、強みにまで高めることに成功したNegiccoの三人。
この新曲「トリプル!WONDERLAND」、彼女たちが夢を、この三人でなら希望を
もってやっていける自信を、全開で表しているこの曲が長年のプロデューサーである
コニーさんではなく、矢野博康さんによるものであることが、まず驚きです。
どうしてここまで、Negiccoのことを想った歌詞を書けるのか。しかもこんな緻密で
派手な楽曲! それなのに、Negiccoの歌声が栄える!
三人のパート分けも今までにありそうで無かった感じで、絶妙です。
この曲は誰かの背中を押すような曲ではなくて、「この三人なら何も怖くない」が
大事な主題になっているのだけれど、ファンがNegiccoを支えていたつもりが、
実はファンこそがNegiccoの諦めない力強さに支えられてきたことに、
改めて気が付ける曲なのではないかと感じます。
この曲をきっかけに初めてNegiccoを聴く人も多いだろうし、これまでのファンにも
新しい、本当にまたしてもNegiccoにしかできない作品です。
B面「ライフ・イズ・キャンディ・トラベル」がコニーさんによる作品で、
打ち込み中心のA面に対して、バンドによる厚みのある音が特徴的です。
歌詞も曲も、今までのコニーさんがさらに表現の幅を広げたように感じるし、
意図的なのかどうか、「ちょと音の悪い」アナログ録音を演出しているような気がする。
(そのおかげかAMラジオのモノラルで聞いてしっくりくる)
Meguさんの歌い出し、これが結構気持ちいいです。三人の歌い方も、いつもと
何かちょっと違うような。Negiccoらしいけれど、声に力を強く感じるのが不思議。
じわじわと良い曲だなあと思えてくるので、大きなスピーカーで大きな音で
聴きたくなってきます。イヤホン、ヘッドフォン、PCではなく是非、ステレオで。
きっともっと楽しめます。
MVも含めて、何度でも聞き直したくなる、間違いない作品です。