心に染み入る歌詞や歌もなければ、踊れるアルバムでもありませんが
ものすごく映像的なアルバムだと思います。楽曲が明確なイメージに基づいて構成されていることが一聴しただけでも十分に感じ取れます。
特にギターの音色がよく練られていて、単に「バンド」の音を曲になぞって出しているというよりは、「楽曲」ごとに音色を作りこんでいると思われます。
T2の正体不明の怪物が絶叫するようなギターノイズは素晴らしいですね、かっこいいです。
ひりつくような緊張感とある種安らぎのような荒涼感が夜の森の中で渦巻いている・・・そんなイメージです。
ダークな音像ですがくどさやチープさ(たとえば、単純に悲哀を強調したりだとか)とは無縁で、無常観のようなものも感じます。
邦楽屈指の名盤だと思うんだけどな・・・