数々のおもしろプロモビデオでここまで勝ち上がってきたOK GO通算4枚目のアルバム。
正直今までアルバムが大ヒットしてる感じではありませんが、プロモーションビデオの半端ないアクセス数を武器にあらゆる企業とCMタッグを組み、それによる収益で稼ぐという、現代における先鋭的なバンド運営を行っております。
ただその結果「プロモーションビデオだけが良いバンド」「プロモーションビデオ込のバンド」と揶揄されることも多かったり。なかなかアルバムが評価されることが無かった気がします。
そこで今作なんですが。
プロデューサーは前作と同じくDave Fridmann。
今作は初期のパワーポップ路線〜前作のサイケファンク路線から更に大きくシフトチェンジ。
なんとニューウェイヴエレクトロ路線に突入しております。
大胆にシンセが導入され、バンドサウンドは解体。1曲目なんかボーカルさえズタズタに分解。
そしてバンドという枠にとらわれること無く全ての楽曲に多くのアイディアと労力を盛り込んでいます。
正にやりきったアルバム。
ニューウェーヴ〜ファンク〜エレポップ〜ディスコ〜サイケフォークなどを取り込みながら電子音楽で吐き出した感じとでも言えばいいのでしょうか?ちょっと難解なイメージを持ちそうですが楽曲は過去最高にポップな出来になっておりまして、実験的なサウンドにびっくりしつつも聴いてるとつい鼻歌で出てしまいそうな親しみやすいメロディーで溢れています。
アルバムジャケは先鋭的でありながらどこかコミカルな感じに仕上がってますが、楽曲も正にそんなイメージ。
あいかわらず先行シングルであるThe Writing’s On the Wallのプロモアクセスが凄いですが、今回はその楽曲も賞賛されて良いのではないのでしょうか?この曲コンサートで皆が合唱するのが見えるようです。
彼らのプロモ見るだけで満足してた方は、かなりの力作である今作を手にしてみると良いのではないのでしょうか?