濃密なサスペンスとアクションと核戦争の恐怖と実話というフックを、シネマスコープ画面97分にぎゅうぎゅうに詰め込んだ娯楽作。名作の多い過去の傑作潜水艦映画と同じように、閉所での息苦しさが全編を貫き手に汗にぎります。
しかしハリウッド映画ですから仕方ないとはいえ、やはり言語が英語というのはものすごい違和感があります。またエド・ハリスを筆頭にいい顔した役者ばっかり出ていて最高なのですが、結構いい映画に実にアメリカンな役で出ている名脇役で印象的な人も多くて、どうしてもソ連の軍人には見えないのが難。私はそれが理由であまり入り込めなかったのが残念でした。オリジナル重視主義の私は、吹き替えでは映画を見ないのですが、この映画に関しては吹き替えの方がしっくりきたかと思いました。
また確かにスピーディーさが魅力の映画ではありますが、テロリストに脅されて金庫を開けてしまうかどうかのものすごく重要なシーンが、やたらとあっさりしていたのも疑問。最後がファンタジーになってしまうのも賛否あるでしょうねぇ。