セネガル、ナイジェリアやブラジル、マリ、南米、カリブ、アメリカ南部の音楽要素を取り入れブラック・ミュージックのルーツを巡る話題作。ゲスト・アーティストとしてロバート・グラスパー、アルヴィン・チーア(TAKE6)(vo)、レイラ・ハサウィエなどの参加。オリジナル曲のほかジャヴァンとの共作曲やデルタ・ブルーズのケブ・モをフィーチャーしたテンプテーションズの「パパ・ワズ・ア・ローリング・ストーン」のカヴァー、フランスのクラシック作曲家ジョルジュ・ビゼーの代表作『真珠採り』をロサンゼルス・フィルハーモニックのチェリスト、ベン・ホンをフィーチャーした「アイ・スティル・ビリーヴ・アイ・ヒア」などを収録。エリック・ガーナー事件に触発された「アイ・キャント・ブリーズ」ではモーシャン・ワーカーが共同プロデューサーとして参加し、パブリック・エナミーのチャックDがフィーチャーされている。日本盤『初回限定盤』にはリハーサル・ライヴ映像を収録した特典DVD付
マーカス、ブラック・ミュージックのルーツを巡る新作 近年ではユネスコの奴隷制度問題「スレイヴ・ルート」に参加し、「アーティスト・フォー・ピース(音楽平和大使)」としても世界各国で活躍するマーカス。一連の活動を通じて実感した、抑圧の状況下でも音楽が人々の励みや希望となっていたという事実。本作は自身のルーツであるアフリカを訪れ、「スレイヴ・ルート」に因んだ各地のアーティスト達を迎え、セネガル、ナイジェリア、ブラジル、マリ、南米、カリブ、米南部の音楽要素を取り入れブラック・ミュージックのルーツを巡る。アフリカに祈りを捧げるかの様な「プリーチャーズ・キッド」、「ウィ・ワー・ゼア」のマーカスの魂のベース・ソロも心に染みる。マーカスの代表作のひとつに加えられるだろう傑作。(The Walker’s 加瀬正之)
カリスマ・ベーシスト/プロデューサー、マーカス・ミラーの約2年ぶり(2015年時)となるアルバム。アフリカ、南米等のアーティストをフューチャーしたブラック・ミュージックのルーツを巡るコンテンポラリー・ジャズ・アルバム。 (C)RS