この本と同じような内容の本には、堂場瞬一の二度目のノーサイドがある。
私はそのレビューに、重松はそもそもこのテーマでは書かないだろうと書いた。
でも、書いちゃったなあ。
想像よりも、物語を膨らませて。
そして、震災を絡めて。
映画は観てないのでノベライズよりもいいのか、悪いのかわかりませんが、浜田省吾の夢のつづきのPV から想像するに、映画もまたなかなかのものと見受ける。
私は、あるスポーツに大きな忘れ物があり、当時のチームメートとのつながりでいえば、私はノリに近いものがある。ノリのようなできた人間ではないが。
だから、私も負けていない。
ちゃんと負けることなく、そのスポーツとサヨナラした。
でも、そのスポーツは大好きだ。
テレビでやっていれば、必ず観るし。
そのスポーツに心が残っている。実際、夢を見ることも多い。
試合中の夢は、起きるとしんどいのだが、どこかに爽快感や達成感みたいなものもあり、私はそのスポーツの夢を見ることは嫌いではない。
世の中には、そういう、ちゃんと負けることがかなわなかった人も多いのだろう。
私自身、もう一度ちゃんと負けてしまいたいとこの三十年思い続け、今、息子が同じスポーツをやっている。
そして、来春には、浜田省吾の歌よろしく、遠くでそのスポーツに打ち込むことを願っている。
その願いが叶ったとき、私の青春はやっと終わりの時を告げるだろう。
負けるなら、ちゃんと負けたいという気持ちが痛いほど分かる。
このノベライズは、この本で終わりだが、重松のアゲインはまだ続いているとのこと。
それを読んで、私の青春はおわるのかなあ。
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