著者は小売業や流通業に詳しい研究者で
この本でも、日本マクドナルド転落の軌跡の理由を
詳しく論じている。
私もここ数年(いや十年か?)、マクドナルドには
足を運ばなくなっているのだが、
その理由も再確認できたし、
それ以外の興味深い点をいろいろと知ることができた。
原田泳幸氏のやり方は、低価格戦略を行い、
その後、高価格商品を出すといったやり方で
それがうまくいったこともあったのだが、
じきに飽きられだすにいたる。
また、直営店をフランチャイズ店にしだしたりして、
見かけ上の売り上げをのばしたりする。
しかし、このやり方は、当然、限界が来る。
そういったことや様々な要素が、
売り上げの下降線につながっていく。
それ以外で興味ぶかかったのは、
日本マクドナルドの創業者・藤田田(ふじたでん)時代の
売り上げの変化と、原田泳幸のときの売り上げの変化の
傾きが驚くほど似ている点だ。
これについても詳しく述べているので
興味がある人には一読をすすめたい。
著者は、簡単な売り上げ回復、信頼回復の方法を
あげていないが、安全な食品や日本ならではの
商品の開発などをしてもよい、としているのは
本当に同感である。
マクドナルドの関係者は、ファンはもちろん、
売り上げ減に悩む外食産業の人たちにも
おすすめしたい一冊である。
Kindle 価格: | ¥1,188 (税込) |
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マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル Kindle版
外食産業の雄・マクドナルドは永遠か? それとも賞味期限切れ寸前か? 十年追いかけてきたマーケティング業界の第一人者が徹底分析する。
【主な内容】
第1章 迷走するマクドナルド
第2章 マクドナルドはどう誕生し、世界最大の外食チェーンに成長したのか
第3章 マクドナルドのビジネスモデル
第4章 原田マクドナルドの経営改革
第5章 原田マクドナルドの戦略転換
第6章 悪夢の3年:客はどこへ消えたのか?
第7章 マクドナルドに未来はあるのか?
【主な内容】
第1章 迷走するマクドナルド
第2章 マクドナルドはどう誕生し、世界最大の外食チェーンに成長したのか
第3章 マクドナルドのビジネスモデル
第4章 原田マクドナルドの経営改革
第5章 原田マクドナルドの戦略転換
第6章 悪夢の3年:客はどこへ消えたのか?
第7章 マクドナルドに未来はあるのか?
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2015/2/12
- ファイルサイズ9338 KB
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商品の説明
著者について
小川 孔輔(オガワ コウスケ)
法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科教授
1951年秋田県生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学経営学部教授を経て現職。日本マーケティング・サイエンス学会代表理事。JCSI(日本版顧客満足度指数)開発主査。主な著書に『しまむらとヤオコー』(小学館)、『マーケティング入門』『ブランド戦略の実際』(日本経済新聞出版社)、『CSは女子力で決まる!』(生産性出版)などがある。
法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科教授
1951年秋田県生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学経営学部教授を経て現職。日本マーケティング・サイエンス学会代表理事。JCSI(日本版顧客満足度指数)開発主査。主な著書に『しまむらとヤオコー』(小学館)、『マーケティング入門』『ブランド戦略の実際』(日本経済新聞出版社)、『CSは女子力で決まる!』(生産性出版)などがある。
登録情報
- ASIN : B00SSL29ES
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2015/2/12)
- 発売日 : 2015/2/12
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 9338 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 226ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 202,367位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 25,343位ビジネス・経済 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年8月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルは失敗だけれども内容は成功と苦戦ぐらい。
マクドナルドが苦戦した時期についても触れてはいるが、どちらかというとマクドナルドの米国での成功と日本での成功について入門的に学ぶ本でそもそものマクドナルドについての知識が乏しかった自分には適していた。創業や日本進出の歴史やビジネスモデルで進行したが、後半は店舗の店員のモチベーションの方に話が向いてしまい、別テーマではないかと感じる。
社長交代で業績が改善し、また悪化していくという俯瞰をしているが、カサノバ体制での業績好調の現在からみるとこの書籍の内容からは説明がつかないようにも思える。
マクドナルドが苦戦した時期についても触れてはいるが、どちらかというとマクドナルドの米国での成功と日本での成功について入門的に学ぶ本でそもそものマクドナルドについての知識が乏しかった自分には適していた。創業や日本進出の歴史やビジネスモデルで進行したが、後半は店舗の店員のモチベーションの方に話が向いてしまい、別テーマではないかと感じる。
社長交代で業績が改善し、また悪化していくという俯瞰をしているが、カサノバ体制での業績好調の現在からみるとこの書籍の内容からは説明がつかないようにも思える。
2018年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
外食産業の勉強用に購入しました。
納品の状態はとても良く、満足でした。
内容は購入者の私次第ですが(笑)、とにかく状態は良かったです!
ありがとうございました!
納品の状態はとても良く、満足でした。
内容は購入者の私次第ですが(笑)、とにかく状態は良かったです!
ありがとうございました!
2016年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人に紹介されて読む機会を得た。
結論的に言うと、やや薄い内容である。
例えば、日本マクドナルドの経営状況に関して藤田田時代の最後の10年間の各種経営指標と、
原田時代の10年のそれを比較し、相似している点を指摘している。確かに「似ている」点は
認めるが、たまたま似ているだけとも言えないか。藤田時代を「最後の10年」で切り取る意義
も良く分からない。また、時代背景も違う。「たまたま似ている」ことに著者が気が付いて
牽強付会的に扱っていないだろうか。
また、著者の引用がMIXIからのごく少ない声であったり、ご自身のゼミの学生の意見等
やや限定されている感が強い。勿論、かかる「声」を否定する積りはない。但し、それらを
前提に仮設を組み立てるのは、少々強引ではあるまいか。
本書の狙いは「原田という経営者の虚像をはぎ取る」点にあると僕は読んだ。原田の経営
は、その晩年期においては、輝きを失い、迷走したと僕も思う。但し、藤田時代から引き継いだ
あとの一時の躍進をもう少し評価しても良い。本書が藤田に同情的である分、藤田を否定した
原田の幼年期部分が薄くなっていないか。その部分は再度本書を読む際に検証されるべきだ。
マックの低迷は未だ続いている。結局マックとは「ある時代のあだ花」である可能性は
否定できない。圧倒的な存在感がかつてあったマックの凋落は、同じ時代に生きてきた僕に
とっては悲しいものがある。それに共感頂ける方も多いのではあるまいか。
結論的に言うと、やや薄い内容である。
例えば、日本マクドナルドの経営状況に関して藤田田時代の最後の10年間の各種経営指標と、
原田時代の10年のそれを比較し、相似している点を指摘している。確かに「似ている」点は
認めるが、たまたま似ているだけとも言えないか。藤田時代を「最後の10年」で切り取る意義
も良く分からない。また、時代背景も違う。「たまたま似ている」ことに著者が気が付いて
牽強付会的に扱っていないだろうか。
また、著者の引用がMIXIからのごく少ない声であったり、ご自身のゼミの学生の意見等
やや限定されている感が強い。勿論、かかる「声」を否定する積りはない。但し、それらを
前提に仮設を組み立てるのは、少々強引ではあるまいか。
本書の狙いは「原田という経営者の虚像をはぎ取る」点にあると僕は読んだ。原田の経営
は、その晩年期においては、輝きを失い、迷走したと僕も思う。但し、藤田時代から引き継いだ
あとの一時の躍進をもう少し評価しても良い。本書が藤田に同情的である分、藤田を否定した
原田の幼年期部分が薄くなっていないか。その部分は再度本書を読む際に検証されるべきだ。
マックの低迷は未だ続いている。結局マックとは「ある時代のあだ花」である可能性は
否定できない。圧倒的な存在感がかつてあったマックの凋落は、同じ時代に生きてきた僕に
とっては悲しいものがある。それに共感頂ける方も多いのではあるまいか。
2015年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
【概要】
本書では、マクドナルドの経営戦略について長く研究してきた著者が、マクドナルドが経営不振に陥った経緯を、得られる限りのデータで詳細に説明しています。
一流の経営者と知能を併せ持ったマクドナルドから、なぜ顧客は離れて行ったのか?著者は、マクドナルドの凋落が、短期的利益を尊重するあまりに、返って創業以来の顧客価値を失ってしまった近代のビジネスモデルに対する反証だとしています。
【内容】
前半は、マクドナルド創業の歴史と日本での展開についてまとめてあります。米マクドナルドの創業からマックの顧客価値であるQSC+Vが何であったのかを見直し、そして、日本マクドナルドが藤田商店と合弁会社として成立した際に、藤田田氏がどの様な経営哲学で躍進し、次の原田泳幸氏がどのようにそれを否定し改革したかが、そのビジネスモデルや顧客、従業員の待遇という観点から述べられています。
仕組みとしてとりわけ興味深いのは、FC(フランチャイズ)のビジネスモデルとその弊害についてでしょうか。実は、FC化することで、マクドナルドは直営店よりも多くの利益を得ることが出来るのです。そのビジネスモデルは、不動産リースと同様で、本社が店舗候補地を買収して店舗を建て、フランチャイジーに貸し与えることで、売上比による収入以外に賃貸収入まで得ることが出来るからでした。しかし、FC化を過度に推し進めることで顧客価値が劣化し、マックの競争優位は次第に失われていきました。本書では、そこまでの経緯を、各種のデータを総合することで説得力を持って解き明かしていきます。
【感想】
短期的な利益を得る点では素晴らしいビジネスモデルでも、顧客や従業員を大事にしないモデルは、企業全体の衰退を緩やかに進めてしまうということが分かりました。マクドナルドが失ったものは、数字で見えるものよりも遥かに大きなものなのかもしれません。
そして、マクドナルドの失敗に見え隠れするのは、リーマンショック依頼続く、短期的な利益を出し続けるというビジネスモデルの限界を示したものなのかもと思っています。
本書では、マクドナルドの経営戦略について長く研究してきた著者が、マクドナルドが経営不振に陥った経緯を、得られる限りのデータで詳細に説明しています。
一流の経営者と知能を併せ持ったマクドナルドから、なぜ顧客は離れて行ったのか?著者は、マクドナルドの凋落が、短期的利益を尊重するあまりに、返って創業以来の顧客価値を失ってしまった近代のビジネスモデルに対する反証だとしています。
【内容】
前半は、マクドナルド創業の歴史と日本での展開についてまとめてあります。米マクドナルドの創業からマックの顧客価値であるQSC+Vが何であったのかを見直し、そして、日本マクドナルドが藤田商店と合弁会社として成立した際に、藤田田氏がどの様な経営哲学で躍進し、次の原田泳幸氏がどのようにそれを否定し改革したかが、そのビジネスモデルや顧客、従業員の待遇という観点から述べられています。
仕組みとしてとりわけ興味深いのは、FC(フランチャイズ)のビジネスモデルとその弊害についてでしょうか。実は、FC化することで、マクドナルドは直営店よりも多くの利益を得ることが出来るのです。そのビジネスモデルは、不動産リースと同様で、本社が店舗候補地を買収して店舗を建て、フランチャイジーに貸し与えることで、売上比による収入以外に賃貸収入まで得ることが出来るからでした。しかし、FC化を過度に推し進めることで顧客価値が劣化し、マックの競争優位は次第に失われていきました。本書では、そこまでの経緯を、各種のデータを総合することで説得力を持って解き明かしていきます。
【感想】
短期的な利益を得る点では素晴らしいビジネスモデルでも、顧客や従業員を大事にしないモデルは、企業全体の衰退を緩やかに進めてしまうということが分かりました。マクドナルドが失ったものは、数字で見えるものよりも遥かに大きなものなのかもしれません。
そして、マクドナルドの失敗に見え隠れするのは、リーマンショック依頼続く、短期的な利益を出し続けるというビジネスモデルの限界を示したものなのかもと思っています。
2016年1月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ご近所の「マクドナルド」もお客の数が以前に比べて減っていて、いつまで続けるのかなとやや心配。やっぱりないと困る存在ではあるのですが・・。日本で初めてお店ができたころ、さすがに銀座までは行きませんでしたが、ビッグマックは単純な食べ物としてでなく、「これが噂のビッグマックか・・」と感動してしまうなんか高貴なパワーを秘めとりました。以降45年の間に、どんどん安くなったり値上げしたり、スッキリしない経営が続き、まあ不幸な事件も重なって、今や風前の灯??かな。
悪いのは誰だ??はっきり書かれております。僕も賛成です。行き過ぎた株主資本主義の犠牲者かもしれません。そもそも「くいもん屋」に投資されて変なファンドに振り回されたら、食べに来た顧客は完全に無視されることになりますわね。
こう考えたらセブンイレブンは顧客重視のイノベーションをやめないし大したもんだと思います。
どう考えても買いに来る人が一番のお客さんでしょう。土地を持っている人ではないはず。
マクドナルド兄弟も求めていたのはそいう姿だったと思いますよ。
お金儲けもちょっと狂う時があります。
悪いのは誰だ??はっきり書かれております。僕も賛成です。行き過ぎた株主資本主義の犠牲者かもしれません。そもそも「くいもん屋」に投資されて変なファンドに振り回されたら、食べに来た顧客は完全に無視されることになりますわね。
こう考えたらセブンイレブンは顧客重視のイノベーションをやめないし大したもんだと思います。
どう考えても買いに来る人が一番のお客さんでしょう。土地を持っている人ではないはず。
マクドナルド兄弟も求めていたのはそいう姿だったと思いますよ。
お金儲けもちょっと狂う時があります。
2024年1月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
結局、筆者はつねに売上と利益の数字にとらわれている。
黒字だったら、黒を白といい全肯定。赤字ならば、白を黒と言い全否定。
そうした後付けの講釈をたれるために、データで着飾ったというような感じの本。
黒字だったら、黒を白といい全肯定。赤字ならば、白を黒と言い全否定。
そうした後付けの講釈をたれるために、データで着飾ったというような感じの本。
2015年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書を読むと、なぜマクドナルドが失速してしまったのかが良く分かる。
藤田氏時代の日本的経営から原田氏の米国本社方式への回帰、過去のプレミア感
があった時代から安売りの結果お値打ち感の喪失、競争相手としてのコンビニの
台頭…色々とあり過ぎて本当にマックは復活できるのか?考えさせられる。
読んでいてなるほどと思ったのは、原田氏になってから日本初の開発商品はほぼ
なくなったという下り。個人的には「ビッグアメリカ」あたりから違和感を感じて
ましたが。
藤田氏時代の日本的経営から原田氏の米国本社方式への回帰、過去のプレミア感
があった時代から安売りの結果お値打ち感の喪失、競争相手としてのコンビニの
台頭…色々とあり過ぎて本当にマックは復活できるのか?考えさせられる。
読んでいてなるほどと思ったのは、原田氏になってから日本初の開発商品はほぼ
なくなったという下り。個人的には「ビッグアメリカ」あたりから違和感を感じて
ましたが。