内容紹介
2008年に録音された初めての一人多重録音作品である本作は、主に音楽的なアイディア、ユーモア、実験からの作曲に基づき、ドラム、ベースだけではなく、キーボード、ギター、そしてプログラムから録音、ミックス、マスタリングまでを一人で完結させたもので、2014年、リリースにあたり多少のトリートメントをなされたものである。
一聴するとプログレッシブ・ロック、フュージョン、ジャズ・ロックのようでありながら、一人で演奏するという前提を利用した複雑なフレーズやアレンジ、ユーモアや実験性が共存しており、『感情や美意識を無視した、ただの音の羅列』として存在する音楽でありながら、トータルとして『わかりやすいくらいポップ』 という矛盾を作り上げている。
あらゆるアーティストから信頼される音楽理論と音感を持ち、かつ実験的な音楽からJ-Popまで幅広く演奏してきた須藤であるから出来る音楽とも言える。
アーティストについて
海 外で高く評価される日本のバンドMELT-BANANAの初代ドラマーとして活動を始めた須藤俊明は97年に脱退後、ベーシストとしてGOMES THE HITMANでメジャー・デビュー。それ以後もドラム音響ユニット「THERMO」、アメリカのキュニフォームからもリリースされたレコメン系ジャズ・ ロック・バンド「MACHINE AND THE SYNERGETIC NUTS」、ザ・グルーヴァーズ~ラウドマシーンの西村茂樹によるパンク・バンド「LOUDS」、80年代日本のハードコアシーンの重要バンド「奇形児」 などいくつかのアンダーグラウンドシーンのバンドのドラマーとして活動しつつも、ベーシストとして、HARCO、長澤知之などのサポートとしてポップスの 世界でも活動。近年では、ジム・オルークをはじめ、石橋英子(もう死んだ人たち)、前野健太(ソープランダーズ)、EP-4などのベーシストとして知ら れ、その他にもuminecosoundsや柴田聡子(MusicHelps)等のベーシストとしても活動している。また、レコーディング・エンジニアと してもQuinka,with a YawnやRoth Bart Baronなどの作品に携わり、ギタリストの松江潤(SPOOZYS)やナスカ・カー、ヤマジカズヒデ(dip)のソロ・アルバムにもエンジニ ア、プレイヤーとして全面参加している。