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MO'SOME TONEBENDER １年強ぶりのアルバムリリース。
多面的な魅力を併せ持つMO'SOMEだが、「地獄盤」の名にふさわしい
ヘヴィーでハードな曲中心のアルバムに仕上がっている。
不穏な雰囲気のギターリフに乗せて「作り笑いのまま」「右へならえ」
「思考停止で誘導される」という自己の喪失を感じさせるキーワードを連ね、
「母さん こっちの生活にもずいぶん慣れて 最近やっとみんなとおんなじ顔になりました」と
なってしまう、自己の喪失こそが地獄ではないかと疑問を投げかける重苦しい歌詞の
「トーキョーロスト」から本アルバムは幕を開ける。
（ＰＶも薄暗い病院が舞台で薄気味悪さを感じさせる良い出来）
しかし「RISE FROM HELL」というアルバムタイトルに相応しく、
重低音のドラムとベースのリズムが心地よい「メタルボーイ」（２曲目）を皮切りに
縦ノリ必至の爆音ナンバー「バイオレーターデストラクション」（５曲目）など
地獄から抜け出せ！というに強い衝動に満ちたヘヴィーでハードな曲が続く。
武井がボーカルを務める「イミテイションシティ」（８曲目）に至っては
MO'SOMEの幅広さを象徴するエレクトロニカとロックが融合したメロディに乗せ
武井のダンディズムさを感じさせる声（笑）で「オレはサムライ」という歌詞で締められ、
思わず頬が緩むと同時に、アルバムを通して一つの作品としてみる構成の妙に気づかされる。
今回の「地獄盤」と対になる「天国盤」こと『Ride into HEAVEN』は８月に発売予定。
ロック・パンク・ポップ・エレクトロニカ・サイケデリックなど、どのような曲が聴けるのか今から楽しみ。
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