一番心に残ったのは、ディックとユウトとの恋ではなくて、寧ろコルプス(=ネイサン)とユウトとの関係だった。
↓ネタバレ注意
人間らしさも感情も欠落してまるで殺人ロボットのように遊びのように殺人をできるコルプスに対して、もちろん憎しみはあるだろうけれど、「自分が可哀そうだと気づいていない」と気付いてて深い憐憫の気持ちを抱けるユウトに魅力を感じた。
彼の暴走もまた、自分の本当の名前すら知らないコルプスが唯一自分が自分であるために取った行動なのだとしたら、本当に悲しい。けれど、それを悲しいと思う心はコルプス自身には無い。
「俺が二倍泣いてやる」と言ったユウトの言葉は、コルプス自身を悼む彼の精一杯の友情だと思う。
「シェルガ―刑務所での暮らしがとても懐かしい」と、最後にネイサンと呼んでくれとユウトに言ったコルプスの心が空っぽだったわけではないのだと思うと、涙が止まらなかった。
ネイサンであることを選べなかったのは、彼がそれが本当の自分だと思えなかったからだけど、それでもやはりネイサンはコルプスの一部だったのだとわかるから。
映像で見せられているような錯覚に陥るほどに、色々な場面が目に浮かぶようでした。
「All the President's Men(『大統領の陰謀』)」にテロの要素を加えたようなスケールの大きな舞台背景に加えて、コロンビアでの戦闘の場面はまるでアクション映画を見ているような気分にさせられたし、漆黒の水平線から差し込む一条の朝日だとか、最後のきれいな海と白い砂浜だとか…場面場面の迫力と美しさに心惹かれます。
迫力満点‼ 映画にならないかな…
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DEADSHOT DEADLOCK(3) (キャラ文庫) Kindle版
ディックを復讐の連鎖から解放したい──。宿敵コルブスの逮捕を誓い、捜査を続けるFBI捜査官のユウト。次のテロ現場はどこか、背後に潜むアメリカ政府の巨大な影とは…? ついに決定的証拠を掴んだユウトは、コルブスと対峙する!! ところがそこに現れたディックがコルブスの銃弾に倒れ…!? 執念と憎悪と恋情──刑務所から始まった三人のドラマが決着を迎える、衝撃のラストステージ!! ※口絵・イラスト収録あり
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2007/6/30
- ファイルサイズ7096 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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登録情報
- ASIN : B00WS5N82C
- 出版社 : 徳間書店 (2007/6/30)
- 発売日 : 2007/6/30
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 7096 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 246ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 41,916位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
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2021年2月18日に日本でレビュー済み
レポート
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1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年9月2日に日本でレビュー済み
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一気読みしました。
ユウトとディックの掛け合いに幸せを感じました(*^^*)
こういうお話大好物です笑
番外編も多く、読み応えあります。
ユウトとディックの掛け合いに幸せを感じました(*^^*)
こういうお話大好物です笑
番外編も多く、読み応えあります。
2013年2月6日に日本でレビュー済み
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ユウトはモテモテで///まっすぐな性格が良いんだろうなぁ。バカ正直者なんだろうな?これで最後なのは寂しいけど、良いお話でした。
2008年10月31日に日本でレビュー済み
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BLにはまって四か月、数えたら400冊以上のマンガと小説を購入し、読みあさってます。
その間、内容も忘れてしまったものもチラホラありますが、この作品は大好きです。
映画みたいで、面白かった!登場人物も皆、魅力的だし。
この作品で英田さんのファンになりました。
高階佑さんのイラストがいい!特にユウトが可愛い。
その間、内容も忘れてしまったものもチラホラありますが、この作品は大好きです。
映画みたいで、面白かった!登場人物も皆、魅力的だし。
この作品で英田さんのファンになりました。
高階佑さんのイラストがいい!特にユウトが可愛い。
2018年1月29日に日本でレビュー済み
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ドラマCDを聞いて世界観に惹かれ購入。
ロブやコルブスなど、主役以外の人物の設定も細かく描かれていたことに好感を持ちました。
物心ついた時から疑問を持たず言われたことには従う、殺人鬼という戦闘ロボットとして育てられたコルブスの生い立ちを思うと、ユウトのやりきれなさが分かる気がします。人を殺すことや残虐に拷問することでマニングから褒められ、そこに生きる意味や喜びを見出だしたコルブス…哀しいです。マニングと決定的に決別する通信の場面で、マニングをダディと呼ぶところや、「俺だってずっとあなたの良い子でいたかった」と話すところなど、どうしても個人的にも憎めない男でした。殺伐とした血腥い世界でしか生きられない彼もまた、愛情を求めていた一人の人間だったのではないかなと思いました。
ユウトとディックがようやく結ばれ、シリーズの集大成として相応しい一冊でした。二人ならどんなことがあっても乗り越えていけると信じさせてくれます。お幸せに一言に尽きます( '∀`)
ロブやコルブスなど、主役以外の人物の設定も細かく描かれていたことに好感を持ちました。
物心ついた時から疑問を持たず言われたことには従う、殺人鬼という戦闘ロボットとして育てられたコルブスの生い立ちを思うと、ユウトのやりきれなさが分かる気がします。人を殺すことや残虐に拷問することでマニングから褒められ、そこに生きる意味や喜びを見出だしたコルブス…哀しいです。マニングと決定的に決別する通信の場面で、マニングをダディと呼ぶところや、「俺だってずっとあなたの良い子でいたかった」と話すところなど、どうしても個人的にも憎めない男でした。殺伐とした血腥い世界でしか生きられない彼もまた、愛情を求めていた一人の人間だったのではないかなと思いました。
ユウトとディックがようやく結ばれ、シリーズの集大成として相応しい一冊でした。二人ならどんなことがあっても乗り越えていけると信じさせてくれます。お幸せに一言に尽きます( '∀`)
2007年7月4日に日本でレビュー済み
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とうとう終わってしまいました。幼少から戦闘兵器として育てられ、冷血無悲なコルブスが、最後はたった一つしかない防弾着をユウトに着せたり、危険を顧みずデイックを助けて自らが被弾したりして、人間としての心を少しは持てたのに、結局は亡くなってしまったのは、仕方がない事だったのでしょうね。そんなコルブスが、一番心が安らいだのは、ユウトや仲間達と過ごした刑務所の中だったなんて、あーなんてせつない・・・
ロブ、一途にユウトを愛して、抱きたいと思っているのに、ユウトの気持ちを尊重して、最後まで良き友人として徹して、立派!!こんな友人、なかなかいないと思う。えらいよ。ロブ!!
ラスト、えーっこのまま二人は別れてしまうの?と心配したけど、よかったあー最後の最後で、二人はくっつきました。熱い熱いふたりの抱擁が待ち遠しかったよーー!!
デイック、犬の名前にユウトの名前をとってつけるほどユウトのことが好きなのに、恥ずかしくて言えなくて、「行くぞ、犬」とか言ってるあたり、かーわいー!とニヤけてしまいました。とにもかくにも、辛く苦しい道のりを乗り越えて結ばれたユウトとデイックに幸あれ!
エッチシーン、極少でした。もう少し欲しかったなあ・・・
ロブ、一途にユウトを愛して、抱きたいと思っているのに、ユウトの気持ちを尊重して、最後まで良き友人として徹して、立派!!こんな友人、なかなかいないと思う。えらいよ。ロブ!!
ラスト、えーっこのまま二人は別れてしまうの?と心配したけど、よかったあー最後の最後で、二人はくっつきました。熱い熱いふたりの抱擁が待ち遠しかったよーー!!
デイック、犬の名前にユウトの名前をとってつけるほどユウトのことが好きなのに、恥ずかしくて言えなくて、「行くぞ、犬」とか言ってるあたり、かーわいー!とニヤけてしまいました。とにもかくにも、辛く苦しい道のりを乗り越えて結ばれたユウトとデイックに幸あれ!
エッチシーン、極少でした。もう少し欲しかったなあ・・・
2007年7月10日に日本でレビュー済み
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ハードでスケールの大きな展開ながら、人が人を想うことの醍醐味が凝縮された巻です!
最終巻中、その行動に最も舌打ちした男→ディック。諸事情を考慮しても、ユウトへの精神的無体の数々+身勝手さにムカッ。何故にそこで粉をかける!? 対して、最優秀助演男優賞→ロブ。物語の縦糸・横糸両方に1人でここまで絡めば大したもの!特にこの巻の前半ではお株が上がりっぱなし。それなのに、ユウトを想う男とユウトが想う男、いい人・魅力的な人と心が求める人は違うのが切ないですね。でも一途でまっすぐなユウトが眩しくて、彼を放っておけなくなる周りの男たちの気持ちがよーくわかりました。ディックにとってもユウトの存在は眩しさを無視しきれない太陽みたいなものなのでしょう。
終盤は、絶対残りのページ数が心配になるはず。不器用なふたりの距離感がもどかしく、ありえないまさかのラストを危惧してヒヤヒヤ。終章でのユウトに対するディックの意外なへたれっぷり、ふたりの会話の微妙な噛み合ってない感が初々しいです。あれだけユウトを振り回したんだから、ディックもしばらくはハラハラしながらユウトの後を追っかけるべき(笑)。「エス」のふたりと最も異なるのはカップルとしての熟成度ですね。そう、ユウトとディックはこれからです(ほとんど離れ離れだったし)。これから百年(笑)。
後半駆け足気味で、コルブスとの決着のくだりや恋愛シーン、英田作品の魅力である下らない会話の応酬(1巻では少しありましたね)等、期待の割にやや物足りない部分はあるものの、穏やかでほんのり甘いラストシーンが美しい口絵と相まって、心に温かな余韻を残す作品です。読後、凪いだ海が見たくなります。
この作品に出会えて良かった。多少の物足りなさを補って余りある後味の良さで星5つ♪
最終巻中、その行動に最も舌打ちした男→ディック。諸事情を考慮しても、ユウトへの精神的無体の数々+身勝手さにムカッ。何故にそこで粉をかける!? 対して、最優秀助演男優賞→ロブ。物語の縦糸・横糸両方に1人でここまで絡めば大したもの!特にこの巻の前半ではお株が上がりっぱなし。それなのに、ユウトを想う男とユウトが想う男、いい人・魅力的な人と心が求める人は違うのが切ないですね。でも一途でまっすぐなユウトが眩しくて、彼を放っておけなくなる周りの男たちの気持ちがよーくわかりました。ディックにとってもユウトの存在は眩しさを無視しきれない太陽みたいなものなのでしょう。
終盤は、絶対残りのページ数が心配になるはず。不器用なふたりの距離感がもどかしく、ありえないまさかのラストを危惧してヒヤヒヤ。終章でのユウトに対するディックの意外なへたれっぷり、ふたりの会話の微妙な噛み合ってない感が初々しいです。あれだけユウトを振り回したんだから、ディックもしばらくはハラハラしながらユウトの後を追っかけるべき(笑)。「エス」のふたりと最も異なるのはカップルとしての熟成度ですね。そう、ユウトとディックはこれからです(ほとんど離れ離れだったし)。これから百年(笑)。
後半駆け足気味で、コルブスとの決着のくだりや恋愛シーン、英田作品の魅力である下らない会話の応酬(1巻では少しありましたね)等、期待の割にやや物足りない部分はあるものの、穏やかでほんのり甘いラストシーンが美しい口絵と相まって、心に温かな余韻を残す作品です。読後、凪いだ海が見たくなります。
この作品に出会えて良かった。多少の物足りなさを補って余りある後味の良さで星5つ♪