この耳慣れない名前の著者は、アイスランドという、これまた馴染みのない国の作家なのですが、スカンジナビア推理作家協会が北欧5か国(アイスランド、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー)の年間最優秀作品に与える、「ガラスの鍵賞」を2002年と2003年に連続して受賞するという快挙を成し遂げています。ちなみにこの賞の受賞者にはほかに、「ミレニアム」シリーズで知られるスウェーデンのスティーグ・ラーソンがいます。(1「ドラゴン・タトゥーの女」と3「眠れる女と狂卓の騎士」ともに死後受賞)そして、インドリダソンにとって初の受賞作となったのがこの「湿地」という作品です。
レイキャビク警察犯罪捜査官のエーレンデュルとその部下たちが難事件を解決していくシリーズ中の一作ですが、「湿地」ではあるアパートの地階の部屋で老人の死体が発見され、現場には謎の言葉が書かれたメモが残されます。その些細なメモを手がかりに犯人とその動機を追っていく物語です。
不明にしてまったく知らなかったのですが、アイスランドは世界有数の遺伝子研究の進んだ国だそうで、それはこの小さな島国が9世紀以降、他民族の侵入を受けなかった歴史があり、そのため、かなり均一の集団を維持してきたことで遺伝的変異が少なく、したがって遺伝学研究にはうってつけの環境なのだそうです。
「湿地」はあきらかにその点に着想を得て書かれたもので、まったく繋がりのない2つの家族の悲しい過去が、避けられない運命によって徐々に結びつけられていきます。事件が起こった10月のレイキャビクは悪天候で、捜査のあいだ中ひっきりなしに雨が降り続け、陰惨な事件の展開と相俟って、エーレンデュルの気持ちを滅入らせます。その上、彼には離婚した妻とのあいだに息子と娘がいるのですが、娘のエヴァ=リンドは薬物中毒で、金をせびるためだけに訪ねる父親とは喧嘩が絶えず、親子関係はどん底なのです。
けっして読後感のよい物語ではありません。ですが、逃れることの出来ない血の宿命を描いて、強く印象に残る作品です。
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湿地 エーレンデュル捜査官シリーズ (創元推理文庫) Kindle版
ガラスの鍵賞受賞、世界で700万部突破。注目の北欧の巨人の傑作!
雨交じりの風が吹く10月のレイキャヴィク。湿地にある建物の地階で、老人の死体が発見された。侵入の形跡はなく、被害者に招き入れられた何者かが突発的に殺害し、逃走したものと思われた。金品が盗まれた形跡はない。ずさんで不器用、典型的なアイスランドの殺人か? だが、現場に残された3つの単語からなるメッセージが事件の様相を変えた。しだいに明らかになる被害者の隠された過去。そして臓腑をえぐる真相。ガラスの鍵賞2年連続受賞の前人未踏の快挙を成し遂げ、CWAゴールドダガーを受賞した、北欧ミステリの巨人の話題作。
解説=川出正樹
*本電子書籍は『湿地』(創元推理文庫版 2015年5月29日初版発行)を底本としています。
雨交じりの風が吹く10月のレイキャヴィク。湿地にある建物の地階で、老人の死体が発見された。侵入の形跡はなく、被害者に招き入れられた何者かが突発的に殺害し、逃走したものと思われた。金品が盗まれた形跡はない。ずさんで不器用、典型的なアイスランドの殺人か? だが、現場に残された3つの単語からなるメッセージが事件の様相を変えた。しだいに明らかになる被害者の隠された過去。そして臓腑をえぐる真相。ガラスの鍵賞2年連続受賞の前人未踏の快挙を成し遂げ、CWAゴールドダガーを受賞した、北欧ミステリの巨人の話題作。
解説=川出正樹
*本電子書籍は『湿地』(創元推理文庫版 2015年5月29日初版発行)を底本としています。
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2015/5/29
- ファイルサイズ3405 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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登録情報
- ASIN : B00XN6FKT4
- 出版社 : 東京創元社 (2015/5/29)
- 発売日 : 2015/5/29
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 3405 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 377ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 73,950位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 372位創元推理文庫
- - 12,545位文学・評論 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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3 星
暗い。
マルティン・ベックのシリーズをダウンロードしようと思ったところ、この本が見つかりました。するすると読めましたが、読んでいて楽しくなかったです。ユーモアが随分と足りない感じと、登場する警察官全体に魅力が無いのではないでしょうか。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2024年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
孤独な老人の死はこのようにして起きたのか……と、読後には唸りを上げてしま
いました。アイスランドというあまり馴染みのない国が抱える問題をテーマに、
様々な家族、そして親子のあり方を描いたとても読み応えのある一冊でした。
主役の捜査官エーレンデュルは鮮やかな推理や立ち回りではなく、粛々と地道な
調査を重ねていくことで真相を解き明かしていきます。そうやって一つ一つ事実
が明らかになる毎に、事件のあまりにも悲惨な背景が露わになってくるのです。
また、エーレンデュル自身のプライベートな生活も中々の地獄絵図です。それな
のに仕事では吐き気を催すような事件を追う。気が狂ってもおかしくないくらい
の環境にもがき苦しみながらも、なんとか前に進もうとする姿は心を打ちます。
とにかくどっぷりと北欧ミステリです。どこを切り取っても暗い世界で、救いを
見出すのは難しい物語です。個人的には全体を通しての重苦しさはトップレベル
だと感じました。それがたまらない、という方には間違いなくお薦めの一冊です。
いました。アイスランドというあまり馴染みのない国が抱える問題をテーマに、
様々な家族、そして親子のあり方を描いたとても読み応えのある一冊でした。
主役の捜査官エーレンデュルは鮮やかな推理や立ち回りではなく、粛々と地道な
調査を重ねていくことで真相を解き明かしていきます。そうやって一つ一つ事実
が明らかになる毎に、事件のあまりにも悲惨な背景が露わになってくるのです。
また、エーレンデュル自身のプライベートな生活も中々の地獄絵図です。それな
のに仕事では吐き気を催すような事件を追う。気が狂ってもおかしくないくらい
の環境にもがき苦しみながらも、なんとか前に進もうとする姿は心を打ちます。
とにかくどっぷりと北欧ミステリです。どこを切り取っても暗い世界で、救いを
見出すのは難しい物語です。個人的には全体を通しての重苦しさはトップレベル
だと感じました。それがたまらない、という方には間違いなくお薦めの一冊です。
2019年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
北欧ものミステリーとして評者が最初に読んだのは、ヘニング・マンケルであった。
『目くらましの道』など数冊読んだが、まぁ、それなりに面白いのであったが、評者の好みではなかった。
そんな評者の好みから、そのあと北欧ものを避けていた。
最近、なんとなくユッシ・エーズラ・オールスンの「特捜部Q」シリーズをなんとなく読んでしまったが、これは予想以上に面白く、全作品を読むほど嵌ってしまったから、その続篇を心待ちしている。
たまには他の北欧ものを読もうと思い、本書『湿地』(アーナルデュル・インドリダソン著)を、Amazonで入手して読むことにした。
読みはじめて評者が感じたことは「既視感」である。
かってどこかで読んだことがあるようなエピソードばかり出てくるからである(遺伝性の病名以外)。
本署を読み終え、残念ながら期待したほどの作品ではなかった。
何十年も海外ミステリを読んできた「ヘソ曲りの評者」だけの感想かもしれませんが・・・。
『目くらましの道』など数冊読んだが、まぁ、それなりに面白いのであったが、評者の好みではなかった。
そんな評者の好みから、そのあと北欧ものを避けていた。
最近、なんとなくユッシ・エーズラ・オールスンの「特捜部Q」シリーズをなんとなく読んでしまったが、これは予想以上に面白く、全作品を読むほど嵌ってしまったから、その続篇を心待ちしている。
たまには他の北欧ものを読もうと思い、本書『湿地』(アーナルデュル・インドリダソン著)を、Amazonで入手して読むことにした。
読みはじめて評者が感じたことは「既視感」である。
かってどこかで読んだことがあるようなエピソードばかり出てくるからである(遺伝性の病名以外)。
本署を読み終え、残念ながら期待したほどの作品ではなかった。
何十年も海外ミステリを読んできた「ヘソ曲りの評者」だけの感想かもしれませんが・・・。
2016年9月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
☆この話はすべてが広大な北の湿地のようなものだ。
犯罪捜査官エーレンデュル・スヴェインソン
「湿地」というタイトルから陰湿でジメジメしていて・・・と
勝手に思い込んでいて。取り寄せはしたものの長いことそのまんまに
それが早朝読み始めたら、一気に終了。訳がよかったのかしらん。
アイスランドのミステリーって初めてでした。大体アイスランドって
如何いう国?検索してみるとオーロラツアーのある島国でした。
「訳者あとがき」によると国土は日本の1/3、人口32万人。
レイキャビックの町は端から端まで二時間も歩けば終わってしまうそう。
そのレイキャビックで事件は起きる。雨交じりの風が吹く10月。
殺害されたのは70歳前後の男性。一枚のメッセージが残されていた。
<おれ は あいつ> 単語は三つだけ。ここから物語は思ってもみない
方向へと進んでいく。主人公の名はエーデンデュル。犯罪捜査官。
赤毛のもじゃもじゃ(だったかと)、骨格太く頑丈そうな大柄な50歳
(これもだったかと)。パッパッと読んじゃったんで。
何日も同じ服着てても平気な現場一筋の刑事のよう。妻とはだいぶ前に離婚。
二人の子供はろくでなし。薬物中毒の不良娘との諍い、葛藤、色々が
事件の合間あいまに出てきて、時にブチ切れながらも親子の情愛がたっぷり、
これがとってもいいんだ。
「エーデンデュルは娘と居間に腰を下ろした。殺人事件の捜査と経緯を
くわしく話した。頭の整理でもあった。死体の発見、アパートの臭い、
意味不明の走り書き、引き出しの奥から発見された写真、パソコンに
満載されたポルノ、墓石に刻まれた言葉、コルブリンと姉のエーリン、
~もう一つのレイプの可能性~~エーデンデュルはできるかぎり
論理的にこれらを話した。~~」
次から次へと、事件は展開されて、あれよあれよで読んでしまいました。
全体を覆う雨、雨、雨・・・湿地という設定がくら~い感じもするけど意味があり
ただひたすら面白かった。これも訳者あとがきによると、「アイスランドでは
ファーストネームが正称で、姓のほうは一般に使われない」、ほんとに
変わった国だなぁとおもう。登場人物の名の一覧表が地図と共に記載されていたんで
助かりました。途中覚えられなくて困りましたので。そう。そう。印刷は変わってる。
ところどころ書体を変えたり、ゴシックにしたりして、これも読みやすさの
ひとつなのかも。そうして「~どこかの国を知りたかったら、ミステリー小説を
読めばいい。一番的確な案内書~」イアン・ランキンのお言葉とか。確かにそうかも。
「湿地」って、ひょっとして映画になってるの?検索してみました。ありました。
エーレンデュル役にはイングヴァール・E・シーグルソン。詳しく知りたい「なで
検索するも、画像を少々何とか見れたかんじかな。よくわからず。
アイスランドにはアイスランド語(初めて知りました)があるものの「湿地」の訳は
スウェーデン語から。とにかく訳は読みやすかったです。感謝。
次は「緑衣の女」へ。同じ訳者だからパツパッと読めるかな。期待でいっぱい。
犯罪捜査官エーレンデュル・スヴェインソン
「湿地」というタイトルから陰湿でジメジメしていて・・・と
勝手に思い込んでいて。取り寄せはしたものの長いことそのまんまに
それが早朝読み始めたら、一気に終了。訳がよかったのかしらん。
アイスランドのミステリーって初めてでした。大体アイスランドって
如何いう国?検索してみるとオーロラツアーのある島国でした。
「訳者あとがき」によると国土は日本の1/3、人口32万人。
レイキャビックの町は端から端まで二時間も歩けば終わってしまうそう。
そのレイキャビックで事件は起きる。雨交じりの風が吹く10月。
殺害されたのは70歳前後の男性。一枚のメッセージが残されていた。
<おれ は あいつ> 単語は三つだけ。ここから物語は思ってもみない
方向へと進んでいく。主人公の名はエーデンデュル。犯罪捜査官。
赤毛のもじゃもじゃ(だったかと)、骨格太く頑丈そうな大柄な50歳
(これもだったかと)。パッパッと読んじゃったんで。
何日も同じ服着てても平気な現場一筋の刑事のよう。妻とはだいぶ前に離婚。
二人の子供はろくでなし。薬物中毒の不良娘との諍い、葛藤、色々が
事件の合間あいまに出てきて、時にブチ切れながらも親子の情愛がたっぷり、
これがとってもいいんだ。
「エーデンデュルは娘と居間に腰を下ろした。殺人事件の捜査と経緯を
くわしく話した。頭の整理でもあった。死体の発見、アパートの臭い、
意味不明の走り書き、引き出しの奥から発見された写真、パソコンに
満載されたポルノ、墓石に刻まれた言葉、コルブリンと姉のエーリン、
~もう一つのレイプの可能性~~エーデンデュルはできるかぎり
論理的にこれらを話した。~~」
次から次へと、事件は展開されて、あれよあれよで読んでしまいました。
全体を覆う雨、雨、雨・・・湿地という設定がくら~い感じもするけど意味があり
ただひたすら面白かった。これも訳者あとがきによると、「アイスランドでは
ファーストネームが正称で、姓のほうは一般に使われない」、ほんとに
変わった国だなぁとおもう。登場人物の名の一覧表が地図と共に記載されていたんで
助かりました。途中覚えられなくて困りましたので。そう。そう。印刷は変わってる。
ところどころ書体を変えたり、ゴシックにしたりして、これも読みやすさの
ひとつなのかも。そうして「~どこかの国を知りたかったら、ミステリー小説を
読めばいい。一番的確な案内書~」イアン・ランキンのお言葉とか。確かにそうかも。
「湿地」って、ひょっとして映画になってるの?検索してみました。ありました。
エーレンデュル役にはイングヴァール・E・シーグルソン。詳しく知りたい「なで
検索するも、画像を少々何とか見れたかんじかな。よくわからず。
アイスランドにはアイスランド語(初めて知りました)があるものの「湿地」の訳は
スウェーデン語から。とにかく訳は読みやすかったです。感謝。
次は「緑衣の女」へ。同じ訳者だからパツパッと読めるかな。期待でいっぱい。
2021年9月13日に日本でレビュー済み
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ストーリーは面白かったのでシリーズ次作も購入しようと思います。ただ翻訳が直訳過ぎたり表現が古くさすぎたりして読みづらいです。それでも最後まで読んでしまうストーリーの面白さでした。
2021年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人口30万人の国。盛岡市と同じ。殺人率0、33人。1年に一人の殺人事件。これは日本の殺人率と同じという。年老いた男が一人殺された。殺したのは、幼い娘が脳腫瘍(だったかな?)で死んだ父親だった。追う刑事は離婚したろう刑事。あれ?よくあるミステリー?でも、全国民のヒトゲノムを管理できる国では様相が違うのですー。
インドリダソンの三部作?の中で一番好きですー。
インドリダソンの三部作?の中で一番好きですー。
2020年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マルティン・ベックのシリーズをダウンロードしようと思ったところ、この本が見つかりました。
するすると読めましたが、読んでいて楽しくなかったです。
ユーモアが随分と足りない感じと、登場する警察官全体に魅力が無いのではないでしょうか。
するすると読めましたが、読んでいて楽しくなかったです。
ユーモアが随分と足りない感じと、登場する警察官全体に魅力が無いのではないでしょうか。

マルティン・ベックのシリーズをダウンロードしようと思ったところ、この本が見つかりました。
するすると読めましたが、読んでいて楽しくなかったです。
ユーモアが随分と足りない感じと、登場する警察官全体に魅力が無いのではないでしょうか。
するすると読めましたが、読んでいて楽しくなかったです。
ユーモアが随分と足りない感じと、登場する警察官全体に魅力が無いのではないでしょうか。
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2020年11月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
エーレンデュルシリーズの第1作です。
私は逆に最新作から読んでしまいましたが、事件自体には大きな影響はありませんが、やはりこれから読んだ方がよいかな?と思います。
派手な推理のようなものはないですが、登場人物の関係やその背景が少しずつ解明されていくとともに、最後のはかなさ含め、シリーズの中で最も良いのでは?と思います(まだ、「声」は読書中ですが)
欧州ミステリーによくある過激な犯罪表現もないのも作者の特徴です。
欧州ミステリーのファンにはお薦めの一冊だと思います。
私は逆に最新作から読んでしまいましたが、事件自体には大きな影響はありませんが、やはりこれから読んだ方がよいかな?と思います。
派手な推理のようなものはないですが、登場人物の関係やその背景が少しずつ解明されていくとともに、最後のはかなさ含め、シリーズの中で最も良いのでは?と思います(まだ、「声」は読書中ですが)
欧州ミステリーによくある過激な犯罪表現もないのも作者の特徴です。
欧州ミステリーのファンにはお薦めの一冊だと思います。