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端正なピアノの音色に導かれソウルフルな歌声が響き渡ります。ブラジルの男性SSW、 ファビオ・カドーレの3rdアルバム『アクト・ウン』は、アルゼンチンのピアニスト、 エルナン・ハシントをパートナーに迎えて吹き込んだ、エレガントでジャジー、メランコリックな傑作です。
サンパウロ在住の男性SSWファビオ・カドーレの3作目となるアルバム『アクト・ウン』。本作は、アルゼンチンのピアニスト、 エルナン・ハシントを迎えて吹き込んだ意欲作で、ファビオのギター、ヴォーカルと、エルナンのエレガントなピアノが織りなす、ジャズ色の濃い気品溢れるデュオ作品です。自身が影響を受けたであろうサンバ/MPB、フォルクローレと、ジャズへのアプローチのバランスが絶妙で、ファビオの程よくソウルフルな歌声もより際立つ傑作に仕上がっています。それぞれサンパウロ、ロサンゼルス、ブエノスアイレスで行われた録音の空気感も心地よく、一括りにブラジル音楽としてしまうのはもったいジャジーな1枚です。 語りかけるようなピアノのフレーズが愛らしくもメランコリックな「01. Acto 1」から作品が持つエレガンスがしかと伝わりますが、全編通じて貫かれるその世界観はどこまでも上品なムードを保ちます。弾むリズムに乗せてギターとピアノが小刻みに掛け合うような「02. Tempo」、ほどよく青さがにじみ出る「04. A queda」、ドラマチックな高揚感に彩られた「08. E depois」など、全収録曲のクオリティと作品の統一感が素晴らしい、穏やかな傑作です。部屋でゆっくりとじっくりと聴き込みたい、そんな作品です。 ●A式の紙ジャケット仕様 ●ブックレット内では、ブラジルの若き名ピアニスト、アンドレ・メマーリが賛辞を寄せています。 ファビオ・カドーレ (Fabio Cadore)： サンパウロ在住の才能あふれる若き男性SSW。6歳の時に独学でギターを始め、13歳の時にはクラッシック・ギターへと持ち変えトム・ジョビン音楽大学を卒業。さらに、カルロス・ゴメス音大では歌唱を学び、プロのシンガーとして活動を始める。同時に作曲、アレンジを始め、幾つかの映画音楽などを手掛けたのち、ソロ名義でデビュー作『Ludico Navegante』、続いて傑作2nd『インスタンチ』を発表し、ブラジルで高い人気を集めた。シンガーとしては韓国のジャズユニット、プディトリウムの作品に大々的にFt.され同国でも高い人気を集める。代表曲「ヴィアジャンチ」は、韓国のみならず、ブラジルでもヒットを記録した。
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