シャルル・デュトワについては、モントリオール響の音楽監督就任以前はロイヤルフィルと少々の録音を聴いていましたが
とりたてて特徴のある指揮者でもなく、整然と音を奏でるというだけの印象でした。
英デッカがアンセルメの後釜として契約して、モントリール交響楽団との黄金時代を築いた最初のデビューアルバムが
この「ダフニスとクロエ」全曲版です。
モントリオールというカナダの地のオーケストラでありながら、フランスものをフランスのオケ以上に優雅に奏でるという
キャッチコピーの真偽を聴くべく30数年前(録音は1980年なので36年も前のもの)に購入しました。
その演奏にすっかり虜となり、彼のCDはほとんど持っています。
しかし、初回盤は50分もの大曲に全くインデックスが付いておらず、たとえば「夜明け」から聴きたい場合に不便でした。
このCD(だいぶ前から再販はされてるものにはインデックスは付いている)は細かく分けてあるので聴きやすいのと
CDも30年もすると音質が若干落ちてくる(自分の耳が落ちたのかもしれない?)のを補うべく再購入しました。
さすがに、ピエール・ブーレーズ&ベルリンフィルに比べると音質は劣っていますが、演奏は彼らしい煌びやかで優しい歌い回しで
同曲の中でも屈指の名盤と言えます。
補足なんですが、ルビジウムカッティングとリマスターでかなり音質が改善しています。