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晩鐘〈上〉 新装版 (双葉文庫) Kindle版
犯罪被害者の問題を真っ向から取り上げた衝撃作『風紋』。その7年後を描く。――母を殺された真裕子。新聞記者・建部。父が殺人者となった大輔。3人を中心に、それぞれに関わる人間の姿を余すことなく活写する。『風紋』に勝るとも劣らない心理描写に慟哭必至の大作。
- 言語日本語
- 出版社双葉社
- 発売日2015/4/16
- ファイルサイズ1139 KB
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登録情報
- ASIN : B014KEA9VG
- 出版社 : 双葉社 (2015/4/16)
- 発売日 : 2015/4/16
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 1139 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 417ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 189,653位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,612位双葉文庫
- - 4,649位日本文学研究
- - 4,926位評論・文学研究 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。1988年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。1996(平成8)年『凍える牙』で直木賞受賞。他に『ボクの町』『団欒』『風紋』『晩鐘』『鎖』『嗤う闇』『しゃぼん玉』『ウツボカズラの夢』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ニサッタ、ニサッタ』『犯意』(共著)、エッセイ集『いのちの王国』『ミャンマー』など著書多数。巧みな人物造形、心理描写が高く評価されている。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
風紋で終わったと思われた物語に続編があり、すごくまた心奪われるほどのめり込みながら読み進むことができます。切なく悲しい運命を背負った登場人物たち。気づいたら彼ら彼女らの幸せを願わずにはいられなくなります。この後に中と下があるというのがまた、読書好きの心を満たしてくれます。乃南アサさんすごいです。
2018年2月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上中下すべて読了していますが、感想はここにまとめます。
まず登場人物がシンプルに幸せになるようなハッピーエンドストーリーではありません。
だれにぶつけてよいかわからないわだかまりを抱えて生きる人の、醜さであったり
その中に残された強さなどを描いている作品です。
感情移入しないと道徳的な意味でイライラしますし、移入すると読んでて辛くなります。
そんな作品ですので、好みはわかれると思います。
自分の場合、それまで想像もしたことがない事件被害者・加害者親族の立場・心情を描いているため、
「誰でもこういう風になるのか」「作者の勝手な妄想なのか」ピンときませんでした。
# 特に根拠はないものの、下巻まで通して読んでみるとかなり取材を重ねた上で書かれたことを髣髴とさせるような表現があるため
# 今となってはそれなりに典型的な例を描いているのかなと感じています。
作品中では、二人の登場人物(大輔と真裕子)の心の変化が対照的に描かれ、他の方のレビューにあるように、大輔の行く末は非常に暗澹たるものとなっています。
心情的には大輔のラストについて、「救いがない」というのはその通りだと思うのですが、だからといって「そんなシナリオを描いた著者はあんまりだ」という感想も少々安直なのかなと感じています。
持て余した感情を周囲にぶつけながらも、建部という理解者を得たことで自分を客観視し、自分と向き合うことができ始めた真裕子。
周りから事実を遠ざけられ手厚く守られながら生きてきたものの、行きつくところまで行くまで客観的な自分と向き合うことができず「決壊」してしまった大輔。
著者がこの作品全体を通して伝えたかったことは、私が考えるに、加害者側も被害者側も関係なく事件はその後の人生に暗い影を落とすが、少しでも前向きに人生を立て直せるのかどうかは、本人の資質よりも環境が決めるということなのではないかと思いました。
仮にそういった人物に向き合うことになったときは、背景ではなくくれぐれもその人の本質を理解することに徹するのが鍵なのかなと感じます。
この作品自体は完全なるフィクションですが、事件被害者・加害者の心理について関心がある方には、興味深い作品だと思います。
まず登場人物がシンプルに幸せになるようなハッピーエンドストーリーではありません。
だれにぶつけてよいかわからないわだかまりを抱えて生きる人の、醜さであったり
その中に残された強さなどを描いている作品です。
感情移入しないと道徳的な意味でイライラしますし、移入すると読んでて辛くなります。
そんな作品ですので、好みはわかれると思います。
自分の場合、それまで想像もしたことがない事件被害者・加害者親族の立場・心情を描いているため、
「誰でもこういう風になるのか」「作者の勝手な妄想なのか」ピンときませんでした。
# 特に根拠はないものの、下巻まで通して読んでみるとかなり取材を重ねた上で書かれたことを髣髴とさせるような表現があるため
# 今となってはそれなりに典型的な例を描いているのかなと感じています。
作品中では、二人の登場人物(大輔と真裕子)の心の変化が対照的に描かれ、他の方のレビューにあるように、大輔の行く末は非常に暗澹たるものとなっています。
心情的には大輔のラストについて、「救いがない」というのはその通りだと思うのですが、だからといって「そんなシナリオを描いた著者はあんまりだ」という感想も少々安直なのかなと感じています。
持て余した感情を周囲にぶつけながらも、建部という理解者を得たことで自分を客観視し、自分と向き合うことができ始めた真裕子。
周りから事実を遠ざけられ手厚く守られながら生きてきたものの、行きつくところまで行くまで客観的な自分と向き合うことができず「決壊」してしまった大輔。
著者がこの作品全体を通して伝えたかったことは、私が考えるに、加害者側も被害者側も関係なく事件はその後の人生に暗い影を落とすが、少しでも前向きに人生を立て直せるのかどうかは、本人の資質よりも環境が決めるということなのではないかと思いました。
仮にそういった人物に向き合うことになったときは、背景ではなくくれぐれもその人の本質を理解することに徹するのが鍵なのかなと感じます。
この作品自体は完全なるフィクションですが、事件被害者・加害者の心理について関心がある方には、興味深い作品だと思います。
2021年12月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『風紋』から7年、被害者の娘真裕子は母の喪失感を埋め切れず、事件の遠因を姉と父に求め赦せずにいる。他方、“殺人者の子”となった大輔が、母と離れて祖父母の元で暮らす長崎では従兄が殺された。