自分もレビューに期待して読んだクチですが、お世辞抜きで面白かったです。これを読んでハムレットの舞台を実際にこの目で観てみたい気持ちにもなりました。自分はシェイクスピアの作品には全く以て無知ですが、それでも問題なく楽しめたのが凄かったです。
あらすじにある通り、この話はハムレットの演出依頼をされた『ケン・べニング』という男性が日本へ赴き、過去に恨みのある『清右衛門』という人物を、舞台指導の最中に殺害を試みるサスペンス小説になっています。
話がどう転んでゆくのか、久し振りにハラハラドキドキしながら読んだ一冊でした。最後がまさかの展開で、ホッと安堵する気待ちと、読者側の自分までもがしてやられた気分に笑ってしまいました。“読後感の悪くない”と他の方がコメントしていた通り、痛快である意味コメディのようなオチだったと個人的には思います。また“穢いは綺麗、綺麗は穢い”という台詞をローゼンメイデンという漫画で見掛けていて、それがマクベスの魔女の台詞だったと初めて知り驚愕でした。お陰でハムレットだけではなくマクベスも気になっています。
『この闇と光』や『罪深き緑の夏』と比べれば耽美色はやや薄めな印象ですが、美丈夫で魅力ある登場人物が好きな方には安定してお勧めかなと。
| Kindle 価格: | ¥550 (税込) |
| 獲得ポイント: | 6ポイント (1%) |
を購読しました。 続刊の配信が可能になってから24時間以内に予約注文します。最新刊がリリースされると、予約注文期間中に利用可能な最低価格がデフォルトで設定している支払い方法に請求されます。
「メンバーシップおよび購読」で、支払い方法や端末の更新、続刊のスキップやキャンセルができます。
エラーが発生しました。 エラーのため、お客様の定期購読を処理できませんでした。更新してもう一度やり直してください。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ハムレット狂詩曲 (光文社文庫) Kindle版
『劇団薔薇(そうび)』新劇場の柿落(こけらお)としで、「ハムレット」の演出を依頼された、元日本人で英国籍を取ったケン・ベニング。ケンにとって、出演者の一人である歌舞伎役者の片桐清右衛門(かたぎりせいえもん)は、母親を捨てた男だった。ケンは、稽古期間中に、清右衛門を殺そうと画策するが……。様々な思惑の交錯、父殺しの謎の反転、スリリングな展開。結末は……真夏の夜の夢!?
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2000/11/20
- ファイルサイズ389 KB
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
あの悪魔が自らやって来て、私の耳を、目をこじ開けたのだ。「殺してくれ」と…。父を殺したのは誰か? 母を殺したのは誰か? 「ハムレット」の劇に重ね合わせるかのように、復讐劇の幕が切っておとされる。
登録情報
- ASIN : B016K1K066
- 出版社 : 光文社 (2000/11/20)
- 発売日 : 2000/11/20
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 389 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 269ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 309,288位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年2月25日に日本でレビュー済み
ハムレットあういはシェイクスピア愛にあふれる傑作です。ハムレットあるいはシェイクスピアに関する知識がものすごく豊富で、圧倒されてしまいます。
読んでいて、皆川博子「壁・旅芝居殺人事件」を思い出しました。終わり近くの父の死の真相がわかるとこなんか、「壁」の天地がひっくり返るような終わりに似ています。ただ、こちらはそこで終わらずに、もう一回大どんでん返しがありますけど。
読んでいて、皆川博子「壁・旅芝居殺人事件」を思い出しました。終わり近くの父の死の真相がわかるとこなんか、「壁」の天地がひっくり返るような終わりに似ています。ただ、こちらはそこで終わらずに、もう一回大どんでん返しがありますけど。
2002年6月8日に日本でレビュー済み
ほんと、この方の本は物語に惹き込まれます。
読んでいくうちにな感情が自分の中でできていくのが
わかりますが、私はこの本のラストが大好きです。
見事に感情が逆転しました。
読んでいくうちにな感情が自分の中でできていくのが
わかりますが、私はこの本のラストが大好きです。
見事に感情が逆転しました。
2005年1月30日に日本でレビュー済み
レビューが期待を裏切りませんでした(笑)
確かに、小気味良く価値観を反転させられましたね~
文体も女性らしくやわらかい感じで、ふわふわした夢心地の中楽しませて頂きました。
確かに、小気味良く価値観を反転させられましたね~
文体も女性らしくやわらかい感じで、ふわふわした夢心地の中楽しませて頂きました。
2003年4月11日に日本でレビュー済み
「この闇と光」「一八八八切り裂きジャック」に続いて手に取った三作目です。どの著作も独自の世界で物語が展開しますが、本作が一番気に入りました。個人的にはタイトルに惹かれずに三冊目となったわけですが、世俗を半歩ほど離れた場所を舞台に展開する甘美な世界に浸ることができます。最後の最後で騙されていたことに気づくのは作中人物と同じですが、ここも作中人物同様、「やられた」と思いつつ、笑みが漏れてしまいました。重い雰囲気で話しが進んでいきますが、読後感は決して悪くありません。





