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Everything's Beautiful
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曲目リスト
1 | “Talking Shit” |
2 | “Ghetto Walkin” featuring Bilal |
3 | “They Can’t Hold Me Down” featuring Illa J |
4 | ”Maiysha (So Long)” featuring Erykah Badu |
5 | “Violets” featuring Phonte |
6 | “Little Church” featuring Hiatus Kaiyote |
7 | “Silence Is The Way” featuring Laura Mvula |
8 | “Song For Selim” featuring KING |
9 | “Milestones” featuring Georgia Ann Muldrow |
10 | “I’m Leaving You” featuring John Scofield and Ledisi |
11 | “Right On Brotha” featuring Stevie Wonder |
商品の説明
2016 release. Everything's Beautiful brings Miles Davis' sound into the 21st century, blending a diverse group of master takes and outtakes from across Miles' incredible tenure with Columbia Records (1955-1985) with original reinterpretations. Robert Glasper produced the collaboration. "I didn't want to do just a remix record," Glasper noted when discussing the 11-song set. "My idea was to show how Miles inspired people to make new art." Knowing that "Miles didn't have one audience," Glasper recruited a legion of diverse guest artists to add to the magic of the project including familiar collaborators like R&B musicians Erykah Badu, Ledisi, Bilal and KING. They are joined by British soul singer-songwriter Laura Mvula; hip-hop producer Rashad Smith; Grammy-nominated Australian neo-soul quartet Hiatus Kaiyote, rapper/producer Illa J; jazz guitarist John Scofield, who collaborated with Davis; and the legendary Stevie Wonder.
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 製品サイズ : 14.2 x 12.62 x 0.97 cm; 90.72 g
- メーカー : Columbia
- EAN : 0888751578128
- 製造元リファレンス : 888751578128
- オリジナル盤発売日 : 2016
- レーベル : Columbia
- ASIN : B017WKHRP6
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 88,814位ミュージック (ミュージックの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
その日は曲名を聞く事はできなかったが、翌週偶然にもその曲が!聞くとあのエリカバドゥが歌っている。
このCDの4曲目、Maiysha (So Long)featuring Erykah Baduだ。
何て心地良いのだろうか。すぐにアマゾンで購入。このジャケットから想像できない美しく心地良い旋律の曲たち。
確かに、マイルスデイビスや本格的なジャズと思い購入すると違うと感じるかもしれない。
ジャンルとしてはACID JAZZかモダンジャズに入るのか。私はジャズもクラシックもよく聞くが、このところ期待外れのCDばかりにお金を費やしてしまった。しかし、このCDは捨て曲なし!夜聞くのがお勧めです。
BRABISSIMA!!
ブルーノートジャズとは正反対でクールなサウンドを聴くことができる。この都会的でちょっと洒落た感じが心地よく、日常の何気ないシーンに上手く溶け込むような音楽なので使い勝手は抜群にいい。休日の自由時間にリビングオーディオでレコード盤を聴くなんていうちょっと贅沢な時間を演出したい時などにオススメ。
アルバム自体はBlack Radioが好きな人なら間違いない1枚です。いやそれ以上のセンスの良さを感じますね。
昨年のアルバムは良くも悪くも普通のジャズのアルバムでしたが(でもこれも捨てがたいのですが)、
こちらは一転して様々なサウンドを聴かせることで、予想を上回る完成度の高い作品となりました。
グラスパー自身が言ってる単なるリミックス企画ではなく「マイルスのスピリット」を今に伝える手段としての面白い企画なわけですよ。
ただグラスパーのアルバムはBlack Radioもそうでしたが、この辺の作品になると意見が賛否両論分かれることが多いように
今作でも評価が分かれることになっているのは純粋なジャズアルバムではないからであって
それはグラスパーが単なるジャズ畑にとどまらず、ヒップホップやR&Bのアーティストとの太いパイプ
(最近だとレイラ・ハサウェイのGhetto Boyなどで共演)を持っていることに起因し、アプローチの仕方がジャズよりも
ヒップホップやR&Bサイドからのアプローチに非常に近いからなんですよね。
だから彼はヒップホップ世代のジャズミュージシャンであり、そこんとこを忘れると肩すかしを食らう事になってしまいます。
そういう意味ではマイルスのDoo-Bopの延長線上にある作品とも捉えられます。
今作がBlack Radioと共通しているのはゲストアーティスト見れば一目瞭然で、例えばエリカ・バドゥなんかもそうですが
彼女はヒップホップ世代のシンガーです。とはいえ、デビューアルバムはすごくジャジーな作風で当時
「ビリー・ホリデイの再来」なんて言われた人ですからジャズもよく似合う人ではあるんですけどね。
そんな彼女は過去にライブアルバムのオープニングでマイルスのSo Whatの演奏(プラス替え歌)で始まるなど
偶然とはいえマイルスつながりで今作への参加は何か縁を感じます。
ヒップホップのトラックメイカーで10年前に亡くなった故Jディラの弟Illa J参加の(3)などは弟が参加したから意識したのかJディラっぽくも聞こえますし
ヒップホップの台頭を意識してDoo-Bopでイージー・モー・ビーを起用したマイルスですから
Jディラが生きていたら、マイルスは彼を起用したのかもしれません。
最後を飾るスティービー・ワンダー参加の(11)はいかにも最近のハウスっぽい乗りの曲ですが決して単調ではなく思わず鳥肌が立つ1曲です。
マイルスのトランペットにスティービーのハーモニカが絡む。マイルスのトランペットが鳴っている時はマイルスの曲だと感じる一方で
スティービーのハーモニカに変わった途端70年代のスティービーの曲を聴いているような気分になる。
スティービーは歌でなくハーモニカのみですが、それがしっかりと存在感をアピールしてます。
今の「何でもあり」のシーンを象徴するかのように様々なジャンルとテイストを感じさせる本作は
ロバート・グラスパーの単なるジャズミュージシャンという枠に収まらない才能をフルに発揮した会心の1枚と言った感じで個人的には非常に満足です。
Doo-Bopの先の世界を覗いてみたかった自分としては、このような形で作品を届けてくれたグラスパーには拍手を送りたいと思います。
今作が気に入った方はこれとセットで先行発売のMiles Aheadのサントラも聴いて
そこからマイルスへの窓口を広げていくという手順もいいかもしれません。
そこで、アルバムの解説文を読んでみると、ロバート・グラスパーは、「僕にとって最大の感謝の表現はどういう風にインスパイアされたかを伝えること。」「ここで求められていることはロバート・グラスパーとマイルス・ディビスとのコラボレーションだ。」「カバーやリミックスではない形で。マイルスもそれを望まないだろうから。」(アルバム解説より抜粋)と言っている。アルバム解説文を読むと彼は熱心に制作意図や曲について語っている(当然と言えば当然だろうが、音楽をこよなく愛しているということが伺える)。なるほどと思うところはある。特に(生きていてロバート・グラスパーとコラボする場合)マイルスは、カバーやリミックスは望まないという点は、確かにそうだなと思う。そういうマイルスを知りながら自分は、このアルバムにカバーやリミックスを期待していたのだ。しかしながら、マイルスが逝って、トリビュート・アルバムが発売されたが、マーカス・ミラーやキース・ジャレットのそれや、我が国では橋本一子のそれには本当に素晴らしいものがあると思う。今回のこのアルバムの違うところは、直接マイルスの音やアイデアとコラボしているという点である。
ロバート・グラスパーとマイルスのコラボに自分が愚かにも期待していたことは、マイルスの歴史的名演をいじくりまわすことで、それは勿論、マイルス自身も望まないことであると思うし、またマイルスは後戻りすることも望まない。そいうことをこのアルバムに期待していた自分を恥じないわけにはいかないのである。「ここで求められていることはロバート・グラスパーとマイルス・ディビスとのコラボレーションだ。」とは言っても、これは大いにグラスパーよりのコラボだろう、マイルスがほとんどいないじゃないかと当初、思ったりもしたのだが、その表現のあり方(グラスパー曰く、「マイルスにどのようにインスパイアされたか」)は、自己顕示と捉えられがちだが、マイルスを知り、真に敬愛するものが、まさにマイルスに敬意を表し、マイルスに感謝を表す表現の仕方であると思うのだ。うがったようなことを言う人だなと思う人もいるかもしれないが、もし、自分が最初に期待したように、マイルスの演奏をリミックスし、また、その音源を持ち出して音を重ね、コラボを実現したとしたら、どうだろう?そしてそれが最初の自分の期待を裏切らず、大うけするようなことになったら、どうだろう?以後、マイルスの歴史的名演はさんざんいじくりまわされ、切り刻まれて、とんでもない事態になるのではないかと思うと、再びそれを期待した自分を大いに恥じないわけにはいかないのである。My Foolish Heart(愚かなり我が心)である。
ロバート・グラスパーは、このアルバム制作に関して、「ソニー・ミュージックのマイルスの未発表曲が保管されている倉庫に入ることが許され、オリジナル・レコーディングからマイルスのセッションを録ったマルチ・トラックを使えることになった。」(アルバム解説より)と言っている。
グラスパーの言う、マイルスとのコラボを(解説も参考にしつつ)考えてみた。
1.「TAKING SHIT」:マイルスのスタジオでセッション中に話しているマイルスの生の声を聴くことができる。そのボイスはまさにマイルスそのもので、ザヴィヌルのピアノとデリック・ホッジスのベース、ドラムマシーンのリズムにハスキーに綺麗にのっている(ラップを歌うようにのる。グラスパーの技)。その会話の中に「なあ、お前、あのオルガンが何だかわかるか?今まで見たこともない、これはなんか奇妙に見えるだろう。(でもさ、)みんな美しいな。(ほんとに)みんな美しいよな。」というフレーズがあって、その「evrything's beautiful」がアルバムのタイトルになっている。
2.「GHETO WALKIN’」:マイルスの「In a Silent Way」のセッションの未発表曲の「Gheto Walkin’」をサンプルとしてグラスパーの大学時代の同期であったボーカリストのビラル・オリバーが歌詞をつけたもの。Key:グラスパー、Bass:デリック、ドラムマシーンでゆったりと、ゲトーを歩くようなテンポで歌われる。ビラルのボーカルは、シンディ・ローパにちょっと似ている。最初のひと声「Watch it ! Bang !」はマイルスの声だと思われる。「ゲトー・ウォ-キン。ストリートが私の限界を定める(定義する)。悪魔が待ち構えている。悪魔は私を押さえつけることはできない。」というような歌詞を受け、次に続く。
3.「They can’t hold me down」:先の歌詞を受けて、イラ・Jが歌詞を書き、グラスパーのキーボード、ホッジスのバース、ドラムマシーンのスローなバッキングで、イラ・Jが語り、ラップミュージックを展開している。「あいつらに俺はやられちまうことはないさ。・・・・。マルチウス・パークのゲトー・スパースター。ジョン・イラとは俺のことさ。つまらない歌には唾を吐く。」というような内容だ。「GHETO WALKIN’」の発展形(インスパイア形)でマイルスのスピリットを引き継ぎ、マイルスが生きていたらきっと一緒にやったと思われるジェイディラの弟がイラ・Jだ。
4.「MAIYSHA」:1974年「Miles in Boston」に収録された曲。1975年新宿の厚生年金会館でもマイルスは演奏している。テーマをソニー・フォーチュンのフルートでとるメロディアスで美しい曲だ。1975年「Agharta」にも収められている。また、渡辺貞夫も同タイトルのアルバムを出し、演奏している。ボーカルのエリカ・バドゥが歌詞を書き、ボサノバのアイデアを出して、マイルスの甥のヴィンセントがこの曲を選んだ。もともとボサノバタッチな曲である。「一緒にいるとつらいの。さよならしましょう。でもあなたは、激しく強く戻ってくる。なぜなら、私達はもう終わりよ。さようなら。So Long。」というような内容だ。別れを歌い、悲しいテーマだが、エリカは軽快なミディアム・テンポのボサノバで多少粘着質のボイスでさらりと歌う。
5.「VIOLETS」:マイルスの「Kind of Blue」収録、「Blue in Green」のカットされて未発表であったビル・エバンスのイントロ部から始まる。収録された「Blue in Green」では、エバンスのイントロがなかったわけではなくて、エバンス流にハーモナイズされたブロックコード式4小節のイントロから入っている。未収録のイントロは単音を加えシンプルなものだったと思われる。それをサンプルとし、バッキング演奏させて、フォンテ・コールマンが歌詞をつけ、Bassはバーニス・アールトラビス、ドラムマシーンで、ラップで物静かに淡々と歌う(語る)。そして、ビアンカ・ロドリゲスのボーカルを絡め、ラブ・ソングの様相を成す。「ブルーとグリーンとバイオレット。目を閉じたくなる。世界中の人々の虹彩の色の重みに。なにか気違いじみたウィルスのようだ。・・・カラードが新聞記事になるようなことがあると、自分の肌の色に虚弱を感じる。ブルーとグリーンとその間の全てのもの。ドーパミン輸送体のように、それを乗り切るのさ。・・・」というような内容だ。
6.「LITTELE CHURCH」:1971年、マイルスの「LIVE EVIL」に収録された小品で、日本的な音(雅楽のような)をイメージさせる静かなゆったりとした美しい曲である。ハイエイタス・カイヨーテは、ナイ・パイムのボーカルを加えて幻想的なイメージを醸し出した曲に仕上げている。カイヨーテもまた日本楽器の大太鼓のイメージや横笛や笙、鼓の音を出し、最後、ラップ・ビートで終わる。
7.「SILENCE IS THE WAY」:マイルスの「In A Silent Way」のセッションのマイルスのトランペットの音源と雰囲気をサンプルにトランスっぽいドラムをつけて曲づくりしたものに、ローラ・マヴィーラがアレンジして、歌詞をつけて歌ったもの。「私から逃げないで、こわがらずに、あなたの耳と目を私に向けて。静かに私の言うことを聞いてよ。何も言わずに、(in the) Silent Wayで。」というような内容である。イントロは日本的なトランペットのメロディで、その後、そのイントロの雰囲気で、スローなラップ・ビートのようなダンス・ビートにのせて、ローラが説得力をもって淡々と歌う。マイルスの「In A Silent Way」はザヴィヌルとマイルスの曲だったと思うが、この曲もイントロは日本の笙の笛のような音を作り雅楽的なイメージで始まり、中のソロはロック・ビートを帯び、エンディングは笙の笛のイメージを持ちかつ、牧歌的なメロディで終わる。
8.「SONG FOR SELIM」:「SELIM」はマイルスの「LIVE EVIL」に収められた曲である。「SELIM」というタイトルにはMILES→「SELIM」というマイルスのアルファベット文字の遊び的要素がある。同様にLIVE→「EVIL」、「SIVAD」→DAVISという具合である。この曲も小品であるが、同アルバムに収められているということもあって、「Litte Charch」同様、我が国の雅楽的なイメージで極スロー・テンポな曲である。その雰囲気に合わせて、キング(女性三人組)が歌う。「Song for Selim」とはマイルスに捧げる歌ということになるだろう。やはり、スロー・テンポで民族的なイメージを持ち、ブルーでソフトな歌だ。「なんてクールな愛なの!カインド・オブ・ブルーのような愛。優しく歌われ、マイルスも微笑む。」というような内容だ。
9.「MILESTONES」:リズミカルで歯切れのいいホーンのテーマで始まるあまりにも有名な、一度聴いたら忘れられないようなマイルスのオリジナル曲である。1958年4月、ニューヨーク録音で、LP「マイルストーンズ」ではB面の1曲目に収められている。女性ラップシンガーのジョージア・アン・マルドローがアレンジ、プロデュースし、テーマを頭に持ってきて、そのテーマのコード進行とノリで、ラップ・ビート、コーラス等を加え、幻想的で揺らぎをも感じさせるようなイメージに発展させている。曲中、グラスパーのピアノ・ソロも挿入させている。マイルスの「You gotta cool it a little bit man.I meen,you gatta let it carry you.」という言葉を後半で聞くことができる。
10.「I’M LEAVING YOU」:マイルス本人の言葉、「Wait a minute !」をサンプルとして、その抑揚やリズムを捉え、メロディを作り、レディシが歌詞を書き、歌っている。内容はマイルスの「ちょっと、待ってくれ!」を受けて、「あなたとは別れるわ。」というものだ。(エリカの「So long」といい、レディシといい、なんかマイルスにつれないな。まぁ、「さよなら」の含みというのはあるかもしれないけど、さよならはさよならだから。愛しているわ♡でもいいのに。でも、「カインド・オブ・ブルーなラブ♡」はあったか。しかし、ブルーだから。)このアルバムの中で唯一弾けたようなR&Bっぽいナンバーである。ジョン・スコフィールド(かつて六本木のPit Inでライブを聴いたことがあるが、ジョン・スコは「I'm Still Hot !」と自分が言ったら、笑ってたっけ)が参加しているのも聴きどころである。ストロークはリズムに消されて聴き取りにくいが、レディシのボーカルの合間の合いの手やリピートの前でレディシのボーカルの調子に合わせたハイテンポのブルースっぽいソロを聴くことができる。
11.「RIGHT ON BROTHE」:マイルスのアルバム「Jack Jhonson」の「Right Off」をサンプルとして、DJスピナがプロデュースしたものである。マイルスの「Right Off」は、マイルスのホーンは勿論、クール!だが、ジョン・マクラフリンのギターがなんともいかしてるソウルフルなナンバーである。ジョン・コルトレーンの「至上の愛」を思わせるようなイントロで始まり、ダンス・ビートでブルーを帯びたポップなテーマが80年以降のマイルス的に入ってくる。スティービー・ワンダーがハーモニカで参加している。あれ?「Nefertiti」のテーマってのは、こんなだったかな?とぼけたようなことを言って申し訳ないが、このメロディはマイルスというより、スティービー・ワンダーだろう?と思ってしまったが、確かにこのメロディは「Nefertiti」のテーマである。よりスローで演奏されていて、ショーターの曲(ショーターの才能をここで再認識するのである)なのである。スティビー・ワンダーはスローテンポのメランコリック・ブルーな曲をテーマとソロとアップテンポでソウルフル、かつポップな演奏で仕上げている。そうして、この曲は、マイルスとスティービーの見事なコラボを実現している。
グラスパーは、「このアルバムの始まりはヴィンス・ウィルバーンJr.だった。」と言っている。また、「ただのリミックス作品にはしたくないと彼と話していて、それよりもマイルスがどんな新しいものを創造させるか、人によって彼にインスパイアされたことをそれぞれの形で表現する。」と言っている。更に「マイルスが今でも生きていたら、彼は自分の音楽を『reimagine⁼再考/再創造/再生』してほしかったはずだ。」と言う。勿論、実際にマイルスが生きていてコラボしたなら、こういう内容にはならないと思うが(なぜならそこにマイルスの強い意志をもった生の音が入ってくるから)、当初に述べた理由も含め(考えてみれば、マイルスの音源はジャズの歴史の重みを持ち、ソニーやコロンビアもそう易々と音源を使わせるわけがない。グラミー賞を受賞したグラスパーに、しかも未発表のセッション音源のみを開いたということなんだと思う)、マイルスの甥のヴィンセント・ウィルバーンの熱意を受けた、グラスパーのトリビュートのあり方は、才能も含め、全く優れていて、そのリスペクト精神も素晴らしいと思うのだ。
グラスパーはこのアルバムを、「スモーキーで深夜っぽい空気がほぼ全面に共通してある」と言っている。ごく最近、グラスパーの『BLACK RADIO』を聴いたが、そういう雰囲気というのは、グラスパーのアレンジ、プロデュースの傾向としてあるのだと思う。どちらがいいかというと、自分は(マイルス・ファンであるというところも手伝っているとは思うが)、この『EVERYTHING’S BEAUTIFUL』の方を気に入っているし、圧倒的に面白いと思う。このアルバムを聴きながら、マイルスを思い、(昔、レノックス・ラウンジでライブを聴いた後、深夜だったが、地下鉄を乗り間違えて、かなり、ハーレムの奥まで連れて行かれたことがあるけれど。着いたところはゲトーではなかったが、あの時の空気も月も綺麗だった。)現代社会では許されないことだが、煙草をくわえながら、スモーキー(そういえばハーレムの入り口あたりに「SMOKE」というライブ・ハウスがあった)に、月夜〇のゲトー・ウォーキングでもしているような気分になれたら、多少スリリングではあるが、最高☆かなと思う。改めて考えてみれば、マイルスのボイスを聴けただけでもハピーなのだ。(ひとつ言わせて頂けるならば。グラスパーは、敢えてドラムマシーンを使ったと言っているが、それだとどうしてもリズムの音質が単調になってしまうので、生のドラムを入れたほうが、出来上がりは、よりよかったと思うのである。)