「次世代電池開発競争の最前線」と言っても科学技術の専門書ではない。開発競争のハラハラドキドキのノンフィクション、読み物である。
電池は容量だけでなく充電時間や寿命(このため中古車市場を含む経済モデルがEV車最大の課題と思っている)など課題が多い。それらを克服すべく技術開発競争が激化している。その迫真の競争劇である。
専門用語が出てきて、たまに?もあるがそれらはこの本の面白さを阻害しない。目の前で事が起こっているような錯覚を起こさせるような迫力ある記述はさすがだと思う。
個人的にはベンチャーと公的研究機関との競争、自分を失っていく開発者たち、巻き込まれた政府機関や自動車会社のメンツや対処など面白く読んだ。これらは分野は違うが周りでも起きたことだから。
久々に一気に読んだ本であった。
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バッテリーウォーズ 次世代電池開発競争の最前線 Kindle版
スマートフォン、電気自動車のキーデバイス「リチウムイオン電池」をめぐり激化する開発競争をリアルに活写する、全世界注目のノンフィクション!
電池競争は最初から見当違いだったと言う者さえいる。経済と技術にまつわる期待や諸般の事情のめぐり合わせによって、多くの国が幻の戦果を追い求めたが、
それは追う者の手の中で消え失せた。今よりすぐれた電池と電気自動車が本当に必要な時代が到来すれば、それらはすぐさま普及するだろうと。
・・・しかし、そのような時代はまだ訪れていない。(本文より)
電池競争は最初から見当違いだったと言う者さえいる。経済と技術にまつわる期待や諸般の事情のめぐり合わせによって、多くの国が幻の戦果を追い求めたが、
それは追う者の手の中で消え失せた。今よりすぐれた電池と電気自動車が本当に必要な時代が到来すれば、それらはすぐさま普及するだろうと。
・・・しかし、そのような時代はまだ訪れていない。(本文より)
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2015/11/4
- ファイルサイズ837 KB
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商品の説明
著者について
翻訳家。1970年生。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科英文学専攻修士課程修了。訳書にマスビェア&ラスムセン『なぜデータ主義は失敗するのか?』、マンデルブロ『フラクタリスト』、ストーン&カズニック『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 2』(共訳)、スタイン『不可能、不確定、不完全』(共訳、以上早川書房刊)、ギーゲレンツァー『賢く決めるリスク思考』、リフキン『第三次産業革命』(以上インターシフト刊)など。
スティーヴ・レヴィン 2012年に創設された話題のビジネスニュースサイト「QUARTZ(クォーツ)」のワシントン特派員として、エネルギー、テクノロジー、地政学に関するトピックスを中心に執筆活動を続けている。グーグルのE・シュミットCEOが会長を務める無党派シンクタンク新アメリカ財団(NAF)のフェロー。ジョージタウン大学では准教授として安全保障学を教えている。著書に『ザ・プーチン 戦慄の闇』(CCCメディアハウス)、『The Oil and the Glory』(Random House)など。
スティーヴ・レヴィン 2012年に創設された話題のビジネスニュースサイト「QUARTZ(クォーツ)」のワシントン特派員として、エネルギー、テクノロジー、地政学に関するトピックスを中心に執筆活動を続けている。グーグルのE・シュミットCEOが会長を務める無党派シンクタンク新アメリカ財団(NAF)のフェロー。ジョージタウン大学では准教授として安全保障学を教えている。著書に『ザ・プーチン 戦慄の闇』(CCCメディアハウス)、『The Oil and the Glory』(Random House)など。
登録情報
- ASIN : B019EASNDC
- 出版社 : 日経BP (2015/11/4)
- 発売日 : 2015/11/4
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 837 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 367ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 454,262位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 56,391位ビジネス・経済 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年8月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
消費者として、身近な存在の電池ですが、こんなに熱い開発競争があったことに驚きです。
電池の仕組みに多少理解があったほうが更に楽しめます。
とても面白いですが、翻訳ものなので、伝わらない文章がたびたび登場して困惑します。
電池の仕組みに多少理解があったほうが更に楽しめます。
とても面白いですが、翻訳ものなので、伝わらない文章がたびたび登場して困惑します。
2016年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
電池の研究をしている身として読んだ。舞台はアメリカの国立研究所、ベンチャー企業での高性能リチウムイオン電池に関する話であり、特定の日本人はあまり出てこない。革新的なスタートアップ企業として注目を集めたエンビアの話を中心に、アメリカで研究する者たちの新型電池開発に関する熱狂ぶりがうかがえる。エンビアの技術の虚偽に初めから気づいて気にも留めなかったイーロンマスクの洞察力には恐れ入った。
リチウムイオン電池の基礎技術を作った吉野博士、スパイ呼ばわりされている某大学の某教授が日本人として少し出てくるぐらいで、あとは日本企業がところどころに登場します。
リチウムイオン電池の基礎技術を作った吉野博士、スパイ呼ばわりされている某大学の某教授が日本人として少し出てくるぐらいで、あとは日本企業がところどころに登場します。
2022年7月8日に日本でレビュー済み
この分野で仕事をされている方には本当に面白いでしょう。新人の方が電池開発の歴史を知る上でも役に立ちそうですね。
門外漢にも十分面白い内容でした。日本で簡単な本を読むと、リチウムイオン電池は原理まで含めて日本で発明されたみたいな認識になりますが、もちろん世界各国で研究がされていたのであり、ソニーが最初に製品化にこぎつけた(ということになっている)のにすぎません。リチウムイオン電池の功績でノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏は旭化成の技術者でしたし、それも本書の主役の一人であるジョン・グッドイナフ博士等の功績とともにあるわけです。様々な国籍の研究者が登場します。そして今後もこのように研究されていくのでしょう。
門外漢にも十分面白い内容でした。日本で簡単な本を読むと、リチウムイオン電池は原理まで含めて日本で発明されたみたいな認識になりますが、もちろん世界各国で研究がされていたのであり、ソニーが最初に製品化にこぎつけた(ということになっている)のにすぎません。リチウムイオン電池の功績でノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏は旭化成の技術者でしたし、それも本書の主役の一人であるジョン・グッドイナフ博士等の功績とともにあるわけです。様々な国籍の研究者が登場します。そして今後もこのように研究されていくのでしょう。
2017年9月11日に日本でレビュー済み
主題は「リチウムイオン蓄電池の科学者世界に起業家やら米政府の補助金が踏み込んで起こした混乱」とはいえ「日本の技術は米国の技術を踏み台にして改変し知財を掠めてる。」という著者の論調は酷すぎる。MCA正極(プラス側の電極)はアメリカ発祥のブレイクスルー技術で日本メーカーも関連する特許を取得してるが予備知識が無い人には改良MCA特許なら元のMCA特許を踏み倒せるような錯覚を起こすような記述がある。特許には請求項という仕組みがあって実際には既存の技術の部分に出願人(この場合日本企業)の権利は発生せず改良した部分のみが特許の権利になる。他にも明らかに実際の特許制度と異なる記述が幾つかある。ストーリーの主役は科学者でなくむしろ知財を含めたビジネス領域での駆け引きを行っていた人々なだけに著者が知財に疎かったで済ませてよいのかと疑問に思う。話のオチとして米政府の補助金コンペの要求クリアのため信越化学製の負極(マイナス側の電極)を米国産に偽装した事に触れておきながら「米国の技術を踏み台」とか平気で書ける。でもそれがアメリカ式ジャーナリズムの見本と割り切ればその点で読む価値は有るといえるのかも知れない。技術的な知識は期待すべきでない。MCAは優れた正極の一つであるが唯一ではなく、他と比較してどれも一長一短。負極は本書で触れてるとして両極の間の電解液は日本が実用品の開発・改良で最も大きな成果を出してきている。
2016年10月10日に日本でレビュー済み
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電池開発に関するアメリカから見た日本、韓国、中国の見方が新鮮だった
2016年7月9日に日本でレビュー済み
400ページを超える、リチウムイオン電池のアメリカにおける
開発競争ドタバタ劇ノンフィクション。専門用語は多いが、
アメリカのノンフィクションに特有な、次々とフォーカスすべき
人物を変えて多面的に語っていく手法が功を奏し、こなれた訳文
とともに、大変読み易く構成されている。
もちろんリチウムイオン電池の進化は現在も続いており、
本書でもその競争の行方、勝者が明らかになっている
ワケではないが、国立研究所・政府・地方自治体・
スタートアップ企業・ベンチャーキャピタルなどが
彼らのメンツや名声や利益や法的な扱いなどを巡り、
跋扈する開発競争の鍔迫り合いは大変興味深い。
開発競争ドタバタ劇ノンフィクション。専門用語は多いが、
アメリカのノンフィクションに特有な、次々とフォーカスすべき
人物を変えて多面的に語っていく手法が功を奏し、こなれた訳文
とともに、大変読み易く構成されている。
もちろんリチウムイオン電池の進化は現在も続いており、
本書でもその競争の行方、勝者が明らかになっている
ワケではないが、国立研究所・政府・地方自治体・
スタートアップ企業・ベンチャーキャピタルなどが
彼らのメンツや名声や利益や法的な扱いなどを巡り、
跋扈する開発競争の鍔迫り合いは大変興味深い。
2016年2月7日に日本でレビュー済み
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技術的内容およびその翻訳はかなり未熟で化学者が読むとかなり違和感がある。ただ、全体としては読みやすいので、アメリカに限らず、開発費が巨大で政府の関与が大きいため、魑魅魍魎が闊歩し玉石混淆のエネルギー関連技術開発のアメリカの雰囲気は分かり易い。