★約4000人の観客が伊勢街道を通って、奈良県の奥深い山村へ!
★奇岩に囲まれた、山間の野球グラウンドに出現した野外劇場
★幻想的な照明が灯る舞台で描かれる、身体、世界、宇宙の地図
会場となる奈良県曽爾(そに)村は、奈良と三重の県境に位置する自然豊かな村です。刻一刻と移りゆく空の色と、山々を 背景にした舞台、そこで演じる40名以上の出演者が見せる演技は、どの瞬間も同じ表情を見せない“一回性の演劇"を体現した作品です。本編では、村の歴史や、口承による300年の伝統を持つ舞いを作品に取り入れ、この曽爾(そに)村で上演することで意味を持つ作品となりました。物語の最後には村の内外から集めた1000足の古びた靴を用いた美術が、自分の足で歩くということや、靴が辿ってきた長い時間を観る者の心に深く訴えかけてきます。
≪STORY≫
伊勢をめざし巡礼の旅に出た少年ワタル。奈良の山中で道に迷ったワタルは、不思議な生き物を見ます。導かれるままに辿りついた曽爾村で、ハルという腕白な子どもに出会います。2人は、一緒に村祭りで獅子舞を見たり、洞窟を探検したり、ワタルは道に迷っていたことも忘れてハルと仲良くなっていきます。彼らを傍で静かに見つめているのは、成長して曽爾村を再び訪れたワタルです。成長した彼もまた人生の岐路に立っているのでした・・・。