侵略SFシリーズと主役を怪獣にした怪獣シリーズを統合させた名作。「怪獣大戦争」という題名ですが、実際には怪獣を使って地球侵略を企む宇宙人（X星人）と地球人との攻防を描いた作品ですので、私のような怪獣ファンには、ちょっと物足りないかもしれません。放映当時、小学２年生だった私は「怪物ゼロワン、怪物ゼロツー、つまりゴジラとラドンを・・・」と言うX星統制官のセリフに、「ゴジラとラドンは宇宙人にも知られているんだ」と嬉しくなるとともに、ネーミングのかっこよさにしびれてしまいました。「金星の科学も文化も根こそぎ破壊してしまった宇宙怪獣（地球最大の決戦）」であるキングギドラを・・してしまうX星人ですが、科学一辺倒である文化の弱さを抱えているため、人類に敗北してしまっても違和感はありませんでした。本作は「地球最大の決戦」の後述談として描かれていますので、「地球・・・」を観てから本作を観た方が楽しめます。
本作の円谷特撮では、UFOスタイルの円盤の出現シーンから、ゴジラ・ラドンをX星に移送し、さらにX星で３大怪獣が戦うまでのシーンが本当に素晴らしく、是非、多くの方に観てほしいと思います。伊福部さんの怪獣大戦争マーチが素敵ですし、本多本編も健在です。
オーディオコメンタリーは土屋嘉男さん、SF好きの土屋さんの語る様々なエピソードが興味深いです。
特典の絵本「ゴジラ宇宙へ行く！」は、他の絵本ほど“ぶっ飛んで”いない出だしでしたが・・・（笑）です。
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