在日朝鮮人として生きる女の子の話。
大人たちが見て見ぬ振りをする世の中の矛盾に疑問を持ち、思春期スパイスも加わって派手に暴れ、泣き、抗っています。
冒頭では、過去に自分がしたことの告白、のようなニュアンスで物語が始まりますが、告白というよりは備忘録のように感じられました。
そして他の方も仰られてますが、作者自身在日韓国人だということでおそらく実体験を基にした物語なのかなと思います。
それ故になのか描写が妙にリアルで、文章に生を感じる作品と久しぶりに出会えました。
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ジニのパズル Kindle版
「日本には、私のような日本生まれの韓国人が通える学校が、二種類あるんだ」――。1998年、テポドンが発射された翌日、チマ・チョゴリ姿で町を歩いていたジニは、警察を名乗る男たちに取り囲まれ……。二つの言語の間で必死に生き抜いた少女が、たった一人で起こした“革命”の物語。全選考委員の絶賛により第59回群像新人文学賞を受賞した、若き才能の圧倒的デビュー作!
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2016/7/6
- ファイルサイズ225 KB
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商品の説明
著者について
崔 実
1985年生まれ、東京都在住。2016年、「ジニのパズル」で第59回群像新人文学賞を受賞。
1985年生まれ、東京都在住。2016年、「ジニのパズル」で第59回群像新人文学賞を受賞。
登録情報
- ASIN : B01HCFBLIU
- 出版社 : 講談社 (2016/7/6)
- 発売日 : 2016/7/6
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 225 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : 有効になっていません
- 本の長さ : 137ページ
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年3月2日に日本でレビュー済み
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在日3世の少女ジニの葛藤。
彼女が心を解放できたのは、アメリカのホームステイ先。
物語としては、中学生活を送っていた日本での、彼女の心の置き場所探しから生じた出来事。
小学校は日本の私学に通っていたジニ。
家庭的には、かなり恵まれているように思える。
家では、国籍とか、日本に暮らす在日としての不安とか、用心の心得とかは、教えずいたのだろうか。
朝鮮語が話せないのに、なぜ朝鮮学校に進学したのだろう。
中学1年で騒動を起こしたのち、精神病院に行くことになったように書かれているが、その場所がハワイだったのか?
正直言って、私には理解できなかった。
物語としてはよくわからないが、思春期の自分探しを懸命にしている少女ジニの純粋な心は、何となく懐かしく、愛おしく感じられ、一気に読んだ。
作者のますます活躍を期待する。
彼女が心を解放できたのは、アメリカのホームステイ先。
物語としては、中学生活を送っていた日本での、彼女の心の置き場所探しから生じた出来事。
小学校は日本の私学に通っていたジニ。
家庭的には、かなり恵まれているように思える。
家では、国籍とか、日本に暮らす在日としての不安とか、用心の心得とかは、教えずいたのだろうか。
朝鮮語が話せないのに、なぜ朝鮮学校に進学したのだろう。
中学1年で騒動を起こしたのち、精神病院に行くことになったように書かれているが、その場所がハワイだったのか?
正直言って、私には理解できなかった。
物語としてはよくわからないが、思春期の自分探しを懸命にしている少女ジニの純粋な心は、何となく懐かしく、愛おしく感じられ、一気に読んだ。
作者のますます活躍を期待する。
2020年9月6日に日本でレビュー済み
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最初から半分ほどは勢いのある文体で、面白く読むことができましたが、後半からは別人が書いたように思えるほど勢いがなくなり不思議でした。視点が一人称なので主人公の成長に合わせ文体を変えたとも考えられなくもないが、あまりにも突然失速するので、それも違うように思えます。
また、内容は昔読んだ『GO』と似ている気がしました。
ただ、最近の純文学の中では群を抜いて面白い部類だと思います。
また、内容は昔読んだ『GO』と似ている気がしました。
ただ、最近の純文学の中では群を抜いて面白い部類だと思います。
2016年7月8日に日本でレビュー済み
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在日という言葉を聞いただけで固定された何かを感じてしまう私たち。主人公のピュアな言動に心が揺すぶられます。傑作。
2019年12月19日に日本でレビュー済み
「小説」に、何を求めるか? それによっても、評価が分かれる、ということを前提に読んでいただけると幸いです。
ただただ圧倒されました。胸が張り裂けそうになりました。在日コリアンであるがゆえに、周囲と、そして、自分自身と戦うことを余儀なくされ、彷徨うジニ。他のクラスメートたちのように「うまく折り合いをつける」ことができなかったジニ。
小説としては、表現がやや粗雑に感じますし(しかし、このことは、私にとっては大きなマイナスではありませんでした)、構成や文章のつながりに、少しわかりにくいところもありました。しかし、著者がこの作品に込めた想いは、それらを補って余りあるインパクトを、私に与えてくれました。
ジニに幸あれ、そう祈りながら本を閉じました。
ただただ圧倒されました。胸が張り裂けそうになりました。在日コリアンであるがゆえに、周囲と、そして、自分自身と戦うことを余儀なくされ、彷徨うジニ。他のクラスメートたちのように「うまく折り合いをつける」ことができなかったジニ。
小説としては、表現がやや粗雑に感じますし(しかし、このことは、私にとっては大きなマイナスではありませんでした)、構成や文章のつながりに、少しわかりにくいところもありました。しかし、著者がこの作品に込めた想いは、それらを補って余りあるインパクトを、私に与えてくれました。
ジニに幸あれ、そう祈りながら本を閉じました。
2019年11月7日に日本でレビュー済み
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日本の朝鮮学校はどのように母国を捉えているのか疑問が有りました。全て解明した小説ではありませんが、一人の女性が辿る運命を生きる心境には深く共鳴出来ました。
2016年8月2日に日本でレビュー済み
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僕の自宅は作中にも登場する十条の朝鮮学校と電車で近い距離にある。勿論大部分の日本人がそうであるように、内部の実態までは知らない。
ジニはとにかく戦う。僕自身は日本人で身近な朝鮮半島出身者は---友人に在日三世がいます---ほとんど日本国籍に帰化してしまっている。それ位この国で暮らす事には差別を逃れ生きていかなくてはならない現実がある。作中でジニが日本名を名乗っていたという記述があるが、帰化しているかどうなのかは定かには書かれていない。
ジニがどんなに頑張っても外国籍のレッテルからは逃れられない。学校をチマチョゴリを着てサボっている間に警察を名乗る不審な男達にいたずらをされる。だが、屈しない。
わずか中学一年の年齢でジニは自分を縛り付ける金親子の肖像画をぶちこわす。いくら自由の国日本で暮らしていようとも独裁国家に出自を持つ彼女が取った行動や革命の狼煙は、恐るべき覚悟だ。僕はその部分を読んで著者の今後の人生が不安になってしまった。
だが、恐らく僕の杞憂だろう。著者は本書を生半可な気持ちで書いたのではない。相当に腹が座っている方なのだろう。
芥川賞候補にまで上がったが、まだ受賞できるほどの完成度ではなくプロットも文章も粗削りではあるが、そういうレベルを吹き飛ばす度胸がこの小説には内在している。
著者の魂の叫びがびんびんに伝わってくる快作だ。
ジニはとにかく戦う。僕自身は日本人で身近な朝鮮半島出身者は---友人に在日三世がいます---ほとんど日本国籍に帰化してしまっている。それ位この国で暮らす事には差別を逃れ生きていかなくてはならない現実がある。作中でジニが日本名を名乗っていたという記述があるが、帰化しているかどうなのかは定かには書かれていない。
ジニがどんなに頑張っても外国籍のレッテルからは逃れられない。学校をチマチョゴリを着てサボっている間に警察を名乗る不審な男達にいたずらをされる。だが、屈しない。
わずか中学一年の年齢でジニは自分を縛り付ける金親子の肖像画をぶちこわす。いくら自由の国日本で暮らしていようとも独裁国家に出自を持つ彼女が取った行動や革命の狼煙は、恐るべき覚悟だ。僕はその部分を読んで著者の今後の人生が不安になってしまった。
だが、恐らく僕の杞憂だろう。著者は本書を生半可な気持ちで書いたのではない。相当に腹が座っている方なのだろう。
芥川賞候補にまで上がったが、まだ受賞できるほどの完成度ではなくプロットも文章も粗削りではあるが、そういうレベルを吹き飛ばす度胸がこの小説には内在している。
著者の魂の叫びがびんびんに伝わってくる快作だ。
2018年6月16日に日本でレビュー済み
日本にあるコリアン系の学校の中で、韓国学校は1つだけで、あとは朝鮮学校だという基本的なことを、この本を読んで初めて知った。(全部朝鮮学校だと思っていた) 祖国の文化を愛し、友達や家族を愛するジニが、たったひとりの革命家にならなければならなかったのはなぜなのか。彼女のしたことは幼いかもしれないが、ひたむきで、痛々しいほどまっすぐな思いは胸を打つ。また、日本人として、彼女たちを卑劣なやり口で貶め、恐怖を与える日本のレイシストに怒りを感じるし、レイシストをなあなあに容認する人たちには恥ずかしさも感じる。
ジニが友達のジェファンに「池袋のゲーセン、パルコの・・・行かないで」と言った心情を考えると、切なくなる。
立場は違えど、ジニの物語は、自分は何者なのかと問うアイデンティティの物語として読むこともできると思った。
個々の単語や言葉には、必ずしも綺麗ではないものもあるのに、文体には流れるような美しさを感じた。芥川賞候補になったのもむべなるかなと思う。崔実さんの今後の作品も読みたい。
ジニが友達のジェファンに「池袋のゲーセン、パルコの・・・行かないで」と言った心情を考えると、切なくなる。
立場は違えど、ジニの物語は、自分は何者なのかと問うアイデンティティの物語として読むこともできると思った。
個々の単語や言葉には、必ずしも綺麗ではないものもあるのに、文体には流れるような美しさを感じた。芥川賞候補になったのもむべなるかなと思う。崔実さんの今後の作品も読みたい。