本書を購入したのは『ベーシックインカム』について、自説を書きたかったからです。
『ベーシックインカム』の概念自体はかなり前からありました。
しかしその財源をどうするかという点を中心に、現実的な実施について論じられることはなかったと思います。
私自身『ベーシックインカム』については以前は否定的でした。しかし何か心に掛かるものがあり4・5年前から折々に考えるようになりました。
筆者の井上氏はそのころから『ベーシックインカム』について研究している学者のひとりであり、ネット動画で視聴したのが知るきっかけです。
本書は2016年に発行されたものです。
現在、所謂「ベーシックインカム本」を検索すると相当数ヒットしますが、当時のことを思い出しながらこの本を購入してみました。
『ベーシックインカム』については、レビューを書き込んでいる時点すなわち、「パンデミック自粛期間」中に行われた全国民に対する10万円の一律給付金がそれに当たると言えます。
これが実現できたのは、MMTが主張されるようになり国債発行が原則的には無限に行えるという理論が理解されてきていることがひとつの要因だと考えています。
※国の財源は税であり、赤字国債発行は国民の借金を増やすこと。したがって財政は均衡させなければならないという「プライマリーバランス」論を厳守していたら実施されることはなかったのではないでしょうか?
最近の「MMT」の拡散により、国の財源は”スペンディングファースト”であり、税に依っていないこと。国債発行は通貨発行と同義であり、国民の預貯金と関連のないキーストロークマネーであるということを理解する人々も徐々に増えてきています。
このような理解に立てば、『ベーシックインカム』の財源論はクリアできるのではないか?というのが今の私の立ち位置になります。
さて、本書の内容は人工知能(AI)と経済の未来(ベーシックインカム)を関連付けて論が展開します。
著者は”AI”は必ずしも人間の能力を越えることはないだろうという予測に立っています。その上でシステムの効率化による人間の労働への関与が減少した場合の対策として社会における経済システムはどうあればよいかという解が模索されているのが本書だと理解していただければ結構だと思います。
ただ、この時点ではMMTがまだ殆ど認知されていない状態で、理想はあっても財源の問題で社会システムへの適用は難しいという印象が強かったと思います。
そこでここから、私が考える『ベーシックインカム』について私見を述べようと思います。特に財源についてはMMTを理論の下地に据え、それなりに実現が可能な段階に達したのではないかと自己評価できるようになりました。
以下に述べるのは私の私見であり、同時に試見(?)でもあります。
『ベーシックインカム』は現状でも実施可能だと思います。しかし私は本書に述べられているように、生産・供給部門における省力化が進み、雇用が失われた時に導入・実施することを想定しています。
そういう事態に対して、ワークシェアリングを行い、給料が下がる分をベーシックインカムで補填するという考えになります。
社会インフラ等、ストックが充実してくると銀行制度による信用創造機能が低下していくのは容易に想像できます。金が巡らなければデフレに陥り、その結果として格差が拡大していきます。
信用創造に対極する通貨発行が国債発行になります。ただその場合でも金の流れが富裕層に偏るという社会の構造的な問題が根底にあり、結果格差の拡大を惹起し、同時にデフレに陥ります。
通貨発行をしても10のうち7を3人の富裕層が手にし、残りの3を7人の庶民が分け合うということになれば富裕層は貯めこみ、庶民は物があっても買えないというキャッシュフローの不整合が起こってしまうと考えられます。
デフレは強者が弱者を淘汰し、結果的に「格差」を拡大させていくわけです。
格差の結果勝ち残った強者は政治にも強い影響力を持つようになり、自分たちに都合のいい内容を政策に反映させていきます。
現状日本の経済問題はここにあると思っています。財政均衡論。民営化(国民の財産を民間に手放し、民間が利益を得る)、分配政策の放棄。
累進性の強化より逆累進性の高い消費税からの税徴収。
この不条理を指摘しない資本側の支配を受けたマスメディア。
そしてこの風潮は今後世界的に拡大していく可能性が高いと思っています。
この状況はなんとか止められないものでしょうか?
MMTを正しく理解すれば、銀行による信用創造は経済成長に資するものですが、社会ストックが充実すればその機能は働かなくなっていくことが理解できます。(つまり銀行システムは経済的発展途上国にとっては有利な制度ということです)
したがって社会資本(ストック)が充実したあとの銀行機能(信用創造)低下後に求められる、デフレ(庶民の貧困化)対策としての経済システムについては斬新で思い切ったアイディアが必要となると思います。
その大きな解決策のひとつが『ベーシックインカム』にあると私は考えています。
ただその現実的な実施・社会システムへの導入については、課税の仕方や所得差のある条件下における支給・分配を平等にしていいのかなど、いろいろ考えるべき問題点があると思っていました。
しかしネットの中で「分離課税廃止」のアイディアを知り、財源論としても実現可能だと思うようになりました。
様々に社会実験されたベーシックインカムは失敗であったと喧伝されていますが、税制の改革に本腰を入れて目指すなら実施可能と考えています。
他の場から仕入れたアイディアと併せて、今の時点で私が考え得る具体例を書いておきます。
【基本概念】
・ベーシックインカムは今は実施する時ではない。(現実社会が今のシステムで回っています:ただ現状でも実施自体は可能)
・ベーシックインカムを行うのは、省力化が進行し、雇用が大幅に失われたとき。(これをチャンスとしてとらえる)。
※エネルギーや資源を自給できる状態なら今すぐでも行える(^^ )。
・上の条件下で仕事はワークシェアで分け合う形として個々人の労働時間は短縮する。給料は下がるがその分はベーシックインカムで補填されるという認識。
・ベーシックインカムは生産性が高い現代において商品とサービスの需要と供給がバランスすれば実施可能。(”デフレ”とは物はあるのに消費者に金がないから買えない状態を示しているので)
・ベーシックインカムは新自由主義者も主張しており、アマゾンのCE0ジェフ氏も賛成しています。自分はコストカットして税金は払わない。その分他から税金を取りベーシックインカムに回せという理論ですが・・・。
現状雇用が失われる状況を想定する場合、供給力(生産力)が需要を上回っているわけで、消費者に金を配り”消費行動自体を労働と見なす”と理解すればベーシックインカムは分かりやすいと思っています。
※供給>需要なので、ハイパーインフレにはなり得ません(^^ )。
・ベーシックインカムは日本人の国民に対して一律支給。一人あたりの金額は検討を要するが、ここでは”仮に”一人あたり6万円とする。(働くことが前提なので労働意欲を失わせる程度の支給は行わない)
・子供へはその半額程度支給。
・単身者には調整として加算。さらに老後はそれに加えて加算する。
・年金、生活保護などはなくなるが、65(?)歳からは一世帯あたり年金的調整として6万円程度加算支給。
※もちろんですが、労働ができない状況の人には(現在の生活保護的な)保護措置はとる。
これで最低限の生活は何とかなると思います。
【支給額まとめ】※金額は例です。
・夫婦+子供二人世帯
6+6+3+3=18万円
・高齢者二人世帯
6+6+6=18万円
・高齢者独身
6+6+3=15万円
※金額は検討すればいいと思いますが、これに仕事した分の賃金が加算されるということになります。
・(重要)✰ベーシックインカムは公共サービスが全てなくなると言って反対する人がいますが、徴税するわけですから健康保険制度などは残すことができます。
・健康保健などに関しては富裕層は100%自己負担。低所得者には100%(90%)健康保健適用という累進性を適用してもいいかもしれません。逆累進の不平等を均(なら)すという方針です。
【財源について】
基本的には世帯への総合課税としての所得税とその累進性の強化で成り立ちます。(ベーシックインカム分を合算するか、控除扱いとするかは検討を要します)
MMTを理論的な背景として使えば、国債や政府通貨発行で全ての公共サービスを賄うという手段はありますが(無税国家)、国債を一方的に発行すれば、国内に通貨が積み上がりインフレになる懸念が生じます。
これを調整するのが徴税です。
MMTを理論的背景に、国債発行で通貨を供給し公共サービスを賄うこと自体は構いませんが、現実的には「税」による財源確保が格差解消に一番資する政策であると今は思っています。税で不足する分は赤字国債発行で賄い、赤字を解消するためには国債を買い取れば済むことです。
※国債のように税を民間銀行の利子として支払うのは可能ならば止めるべきです:国債も解釈を変更すればそれでも可(永久国債化や国債の買い取りを認める)
これは現在行ったとしても財政問題を解決させる政策という意味では可能だと思っています。これができないのが今の政治の根源的な問題だと認識しています。
おそらくこういう税制を導入すると節税=脱税をしている層のみならず、一般労働者層においても”損”すると思う人が相当数出ることが予想されます。
そのため反対の意見も大きく、現実的な実施には難しい面もあるかと思いますが、この政策により福祉の維持ができることの方が長期的な視野に立てば国民全体にとってのメリットは大きいと考えています。
・仕事が減ってもワークシェア等で仕事に就くことは前提条件。
※ネットでは、あるMMT主張の言論人が派遣やウーバー的仕事を否定しているのを見ました。(最近は反対はしていないようですが、以前はベーシックインカムにも反対の見解を述べていました。)。
基本的には私もそれに賛成です。
しかし、「ベーシックインカム」を導入すれば上のような仕事も”あり”だと思っています。
「ベーシックインカム」があれば、タクシー会社に従来型の雇用形態で勤務し時間拘束されるより、ウーバーで自分の好きな時間を登録して働ければ個人の利益になるはずというような意味でです。
つまりベーシックインカムは個人の時間の自由度を広げると共に、企業の雇用者に対する処遇を変える可能性を秘めています。
消費者としての将来への不安が解消されやすくなりますから、企業にとっても消費が企業の利益を支えてくれるメリットがあるはずです。
財源としての税の徴収源としては、賃金+ベーシックインカム+金融所得などの収益。
※分離課税の廃止。
この総額に世帯単位で累進性を強化した課税をすれば財源を確保できるはずです。
分離課税をやめなくても、金融所得に累進課税をかけても構わないと思います。
・『富裕層』にもベーシックインカムは一律分配されます。
配っても世帯の総合所得に課税され、かつ所得税への累進性が強化されれば、高額所得層の税負担は増えるはずですから今よりは公平に徴収され(節税という名の脱税を防ぐ)、結果的には国家財源は増えると予想します。
・税のシステムは極力単純化すべきということです。
上の結果、生活の安定化と長期的な見通しが立てられるため消費はそれなりに維持され経済も回ります。デフレ状態を回避でき格差の解消にもつながります。
増えすぎても困る人口かもしれませんが、止めどのない少子化にはストップを掛けなければならず、この問題に対してベーシックインカムは有力な処方箋になるはずです。
大切なことですが、これは「共産主義」ではありません。「資本主義」の経済システムの上に立った、徴税システムの改革を基本に置いています。
各人は自由に起業したり働いて稼いで儲けてもいいわけです。
ただ富裕者にとって税金の負担は大きくなります。(こういう社会貢献意識についての教育が公教育で必要になります:ノーブレスオブリージュ)
要するに格差拡大に対する対策を行う政策だということです。
格差が完全になくなることはありません。ただベーシックインカムを導入することで、セーフティネットは改善するはずです。決定的な貧困には陥りません。
公共福祉サービスも維持されます。
本書を読む機会を通して、私が温めてきたアイディアも残しておきたいと考え、このレビューをお書きしました。
ベーシックインカムについては、今回の10万円一律給付という具体例を体験しています。
これを機会に学習してみてはいかがでしょうか?
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人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書) Kindle版
小説を書いたり、囲碁で世界的な強豪を負かしたりと、AIが目覚しい発展を遂げています。このまま技術開発が進んでいくとどうなるか……。
著者は「2030年には人間並みの知性を持ったAIが登場する可能性がある」と指摘。そうなるとホワイトカラー事務職は真っ先に職を奪われ、医者も弁護士も失業の危機に瀕するでしょう。「最大で人口の9割が失業する可能性もある」と著者は推定しています。
では、一部の資本家以外は飢えて死ぬしかないのでしょうか? AIによって奪われた労働は、BI(ベーシックインカム)で補完しよう!
それが著者の提言です。AIの発達が人類の幸福へつながるためにはどうすればいいのか。気鋭の経済学者の大胆予測。
【目次】
第1章 人類 vs. 機械
「ターミネーター」は現実化するのか?/よみがえる技術的失業/なくなる職業 など
第2章 人工知能はどのように進化するか?
ディープラーニングによるブレイクスルー/ロボットの身体感覚/AIは将棋盤をひっくり返すか? など
第3章 イノベーション・経済成長・技術的失業
日本は衰退する運命にあるのか/第二次産業革命の終わりとポストモダン/AIは雇用を奪うか? など
第4章 第二の大分岐――第四次産業革命後の経済――
第四次産業革命をめぐる覇権争い/全人口の1割しか働かない未来/全ての労働者は飢えて死ぬ など
第5章 なぜ人工知能にベーシックインカムが必要なのか?
生活保護は労働者を救うか?/ベーシックインカムとは何か/財源が問題ではない理由 など
著者は「2030年には人間並みの知性を持ったAIが登場する可能性がある」と指摘。そうなるとホワイトカラー事務職は真っ先に職を奪われ、医者も弁護士も失業の危機に瀕するでしょう。「最大で人口の9割が失業する可能性もある」と著者は推定しています。
では、一部の資本家以外は飢えて死ぬしかないのでしょうか? AIによって奪われた労働は、BI(ベーシックインカム)で補完しよう!
それが著者の提言です。AIの発達が人類の幸福へつながるためにはどうすればいいのか。気鋭の経済学者の大胆予測。
【目次】
第1章 人類 vs. 機械
「ターミネーター」は現実化するのか?/よみがえる技術的失業/なくなる職業 など
第2章 人工知能はどのように進化するか?
ディープラーニングによるブレイクスルー/ロボットの身体感覚/AIは将棋盤をひっくり返すか? など
第3章 イノベーション・経済成長・技術的失業
日本は衰退する運命にあるのか/第二次産業革命の終わりとポストモダン/AIは雇用を奪うか? など
第4章 第二の大分岐――第四次産業革命後の経済――
第四次産業革命をめぐる覇権争い/全人口の1割しか働かない未来/全ての労働者は飢えて死ぬ など
第5章 なぜ人工知能にベーシックインカムが必要なのか?
生活保護は労働者を救うか?/ベーシックインカムとは何か/財源が問題ではない理由 など
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2016/7/20
- ファイルサイズ9393 KB
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商品の説明
出版社からのコメント
「AIが発達すると、2030年以降には人口の1割しか働かない世界が有り得る――!?」 そんなショッキングな推計をするのが、経済学から見た人工知能研究の第一人者・井上智洋氏です。第四次産業革命は起きるのかどうか、経済学のみならず脳科学や最新のIT技術から、分かりやすく説明します。 失業した人類はAIに働いてもらって遊んで暮せるのでしょうか? はたまた、一部の富める人と貧しい労働者との格差が広がる悪夢が訪れるのでしょうか? 今後の経済の未来について、技術の紹介から経済の分析まで、優しい語り口でお答えします。 AI悲観論に飽き飽きしたビジネスパーソンにぴったりです!
著者について
井上智洋(いのうえともひろ) 駒澤大学経済学部准教授。早稲田大学非常勤講師。AI社会論研究会共同発起人・代表。 慶應義塾大学環境情報学部卒業。 IT企業勤務を経て早稲田大学大学院経済学研究科に入学。同大学院にて博士(経済学)を取得。 2017年から現職。専門はマクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論。 人工知能と経済学の関係を研究するパイオニア。 著書に『新しいJavaの教科書』(ソフトバンククリエイティブ)、 『人工知能と経済の未来』(文春新書)、『ヘリコプターマネー』(日本経済新聞出版社)、 『「人工超知能」』(秀和システム)、『AI時代の新・ベーシックインカム論』 (光文社新書)などがある。
登録情報
- ASIN : B01IGUA00K
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/7/20)
- 発売日 : 2016/7/20
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 9393 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 228ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 200,817位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 627位文春新書
- - 5,788位社会学概論
- - 6,644位社会学 (Kindleストア)
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イメージ付きのレビュー

5 星
すぐそこにある未来
2017年の新書大賞とのことですが、あと10年弱で起こり得る未来について書かれています。未来学、人工知能に興味がある私のような一般人にとって、とても興味深い内容です。古本ですが、ほぼほぼ新品でした。
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2020年5月23日に日本でレビュー済み
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2021年11月11日に日本でレビュー済み
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参考になりました
2023年5月3日に日本でレビュー済み
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数学的、或いは、定量的な予測は悪くない。が、人の感性や欲望などの心情までの予測ができていない。
予測における尺度が大きく正確性に欠けると思われる。
僕の推測ではまず、AIによりAIを扱う資本家が市民の供給を支配するようになり、AIの普遍化に従ってAIへの抵抗感が次第に減り、いずれAIにあらゆる決定の場を人は委ねていくものと思われる。
これは、主に人は楽に生きたいという欲求が根底にあるのが、大多数であるという心理面における、ある意味では定量的な基準による憶測になる。
このような、いわゆる人であるがゆえにデメリットや流れというものまで感知しきれておらず、良い面だけを捉えようとしている浅ましさが、なんとも滑稽だなと思える推測だった。
都合のよい解釈だけを書きなぞらえたような、いわゆる幼稚園児の空想みたいなもので、質的にいうとまだ幼稚園児の方が独創性があって価値があるように思える。
予測における尺度が大きく正確性に欠けると思われる。
僕の推測ではまず、AIによりAIを扱う資本家が市民の供給を支配するようになり、AIの普遍化に従ってAIへの抵抗感が次第に減り、いずれAIにあらゆる決定の場を人は委ねていくものと思われる。
これは、主に人は楽に生きたいという欲求が根底にあるのが、大多数であるという心理面における、ある意味では定量的な基準による憶測になる。
このような、いわゆる人であるがゆえにデメリットや流れというものまで感知しきれておらず、良い面だけを捉えようとしている浅ましさが、なんとも滑稽だなと思える推測だった。
都合のよい解釈だけを書きなぞらえたような、いわゆる幼稚園児の空想みたいなもので、質的にいうとまだ幼稚園児の方が独創性があって価値があるように思える。
2022年11月12日に日本でレビュー済み
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AIに何をさせるか、短期的、中期的に分けて書かれています。
後段はAIが普及した世界での経済政策。経営者、役人には有意義。
後段はAIが普及した世界での経済政策。経営者、役人には有意義。
2017年11月9日に日本でレビュー済み
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未来が見える!ぜひ、多くの方に読んで欲しい一冊です!
井上さんな別著作も読んでみます。
井上さんな別著作も読んでみます。
2022年4月21日に日本でレビュー済み
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2017年の新書大賞とのことですが、あと10年弱で起こり得る未来について書かれています。未来学、人工知能に興味がある私のような一般人にとって、とても興味深い内容です。
古本ですが、ほぼほぼ新品でした。
古本ですが、ほぼほぼ新品でした。

2017年の新書大賞とのことですが、あと10年弱で起こり得る未来について書かれています。未来学、人工知能に興味がある私のような一般人にとって、とても興味深い内容です。
古本ですが、ほぼほぼ新品でした。
古本ですが、ほぼほぼ新品でした。
このレビューの画像

2021年4月4日に日本でレビュー済み
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あまりあてにはできないことが書いてある。
2017年1月19日に日本でレビュー済み
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純粋機械化経済により経済成長率が高止まりする予想図は説得的であった。
しかし対策面では、労働力不要な社会では高税率によるBIは企業と資本家にとってメリットが無いため採用した国から資本が逃避していくと思われる。
本書では否定しているが、元労働階級を食わせていくには 国家が資本家になるかクーポン制で株を持たせるのが関の山であり、しかもそうした国家は資本家で構成された国家よりも再投資が遅れるゆえにやがて零落していくだろう。
ディストピア的な未来像のほうが現実的に思える。
しかし対策面では、労働力不要な社会では高税率によるBIは企業と資本家にとってメリットが無いため採用した国から資本が逃避していくと思われる。
本書では否定しているが、元労働階級を食わせていくには 国家が資本家になるかクーポン制で株を持たせるのが関の山であり、しかもそうした国家は資本家で構成された国家よりも再投資が遅れるゆえにやがて零落していくだろう。
ディストピア的な未来像のほうが現実的に思える。