週刊文春1983年 国内4位
1945年 終戦。安東桜子は、亡き夫真琴を恩人と慕うクレとともに、満州からの脱出を図るべく、朝鮮へ向かっていた。途中、三人の女性を行動をともにした桜子とクレだったが、日本への船路を目前として離ればなれになってしまう。36年後、日本を訪れたクレは、桜子が帰国していないことを息子の真人から聞かされる。が、桜子と乗船した女性達のうち、ひとりだけは、日本に辿りついていたのだった ・・・
サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。明らかに大賞の『虹へ、アヴァンチュール』(週刊文春1983年 国内2位)より面白い。
中国残留孤児問題を背景にしたミステリーなのだが、時も場所も異なる複数の殺人事件を、ひとつに収斂するストーリの仕立て方がすばらしい。文章も力強くて、簡潔で、敗戦時の過酷な状況に緊張感が漲っている。このあたりは、大賞作とまったく逆なんだなぁ。なぜこちらが選出されなかったんだろう。
特徴的なのは、クレ、桜子、真琴、真人、桜子の父耕作、登場人物が、それぞれとても良い人たちなのだ。でも嫌味がない。特に、クレの、桜子に対するあまりにもプラトニックな愛情が際立っている。圧倒的な悪意との対比がとても上手く描かれているので、それだけに、ラストのクレの行動が胸をうってしまう。
犯人は予想がついてしまうのだけれど、良質のミステリーに出会えた感が強い。廃刊になっているのが残念。
ご多分にもれずTV化されているが、こちらは未見。
期間限定キャンペーン
キャンペーンを詳しくチェック
- ポイント
キャンペーン
今回の購入で、次回以降のお買い物に利用できる
ポイントを獲得できます
Kindle 価格:
¥815
獲得ポイント:
408pt (50%)
Kindle 価格: | ¥815 (税込) |
獲得ポイント: | 408ポイント (50%) |
を購読しました。 続刊の配信が可能になってから24時間以内に予約注文します。最新刊がリリースされると、予約注文期間中に利用可能な最低価格がデフォルトで設定している支払い方法に請求されます。
「メンバーシップおよび購読」で、支払い方法や端末の更新、続刊のスキップやキャンセルができます。
エラーが発生しました。 エラーのため、お客様の定期購読を処理できませんでした。更新してもう一度やり直してください。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
桜子は帰ってきたか (文春文庫) Kindle版
究極の発掘本! 清張+山崎豊子の読み応え
敗戦の満州から桜子は帰ってきたのか? 戦争という過酷な運命のなか貫かれた無償の愛。
日本人が絶対に忘れてはならぬ歴史がここに!
終戦直後の満州。
韓国人青年・クレは恩人の妻・桜子に同行し1000キロ超の道のりを踏破、北朝鮮の港から船に乗せた。
36年後、クレは桜子が家族の元に帰っていなかったことを知る。
ある中国残留孤児の殺人事件を契機に、謎の封印が解かれていく。
過酷な運命のなか貫かれた無償の愛が胸を打つ傑作ミステリー、堂々の復刻!
解説・東山彰良
敗戦の満州から桜子は帰ってきたのか? 戦争という過酷な運命のなか貫かれた無償の愛。
日本人が絶対に忘れてはならぬ歴史がここに!
終戦直後の満州。
韓国人青年・クレは恩人の妻・桜子に同行し1000キロ超の道のりを踏破、北朝鮮の港から船に乗せた。
36年後、クレは桜子が家族の元に帰っていなかったことを知る。
ある中国残留孤児の殺人事件を契機に、謎の封印が解かれていく。
過酷な運命のなか貫かれた無償の愛が胸を打つ傑作ミステリー、堂々の復刻!
解説・東山彰良
登録情報
- ASIN : B01NBJUOVC
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/12/1)
- 発売日 : 2016/12/1
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 408 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 237ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 512,724位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう