人生の最期を病院で迎える。しかもそれが偏見を持たれやすい精神病院という場所での話なので
かなり重たく・読みにくい内容で敬遠するかと思いますが、文章が淡々と書かれていて、感情的な部分も少なくとても読みやすいです。
本書で出てくる患者さんの中には、家族が面倒見きれずに、病院に押し込んで連絡を遮断する方もいます(正直自身もその立場になったらそうするとは思います 生活破壊されるわけにはいかないので)。
本書で紹介されていた患者の例として
・50年以上病院で過ごされて 人生の殆どを病院で過ごされた方
・躁鬱状態の起伏が激しく、暴れたり・大声を出したりする患者
長年の友人が、頻繁に病院に見舞いに来る。
看護師さんなどは、患者の方に対して暖かく見守っていて楽しそうに話をしている。
描写があり、きちんと支えてくれる方が居るのは病気の症状が出ない時は、人に慕われる良き人であるのはよく伝わってきます。
また、亡くなる間際になり、家族の方に連絡すると、医師側の説明を聞き、考えた上で治療方針を決定しているのが伝わってきます。 実際に亡くなった際には、正直ホッとした肩の荷が降りたという愛憎複雑に混じり合った感情が見受けられますが、迷惑かけられても家族に対してはそういう感情を抱くのはそうだろうと思いました。
少子高齢化が進行し、毎年社会保障費が約2兆円膨張する世の中では 終末期の医療について真剣に考える。どこまでするかを真剣に考えることは避けて通れない道なので、本書の内容について一読して自分なりに考える価値は高いと思います。
私はkindleセールで半額で買えたので、文句なく星5としましたが、分量は少なめなので、定価で書籍を購入されると少し不満に思うかもしれません。 それはお伝えしておきます。
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精神科病院で人生を終えるということ Kindle版
人々の目に触れることがない、精神科単科病院の「身体合併症病棟」。
ここがどのような場所で、どのような人が生き、そして死んでいくのか
精神医療は、一般にも医療の中でもタブー視されているのではないかと考えます。本書は、少しでも精神医療を知るきっかけにしてほしいと、日経メディカルOnlineで執筆したコラムをまとめました。
・なぜ、長期間退院できないのか。
・なぜ、精神科医が身体疾患を診るのか。
・なぜ、転院を断られるのか。
・なぜ、家族は治療を拒否するのか。
・なぜ、精神科病院は人里離れた場所や山の麓に多いのか。
精神科単科病院で亡くなっていった人たちの人生や、家族・友人との人間関係を通して、精神科疾患を有する人の日常や精神科医療の実際を描き出すと同時に、胃瘻造設や延命治療の是非、誤嚥性肺炎、患者家族への説明の難しさなど、終末期医療に共通する医師の悩みも吐露されています。
特別編として、相模原障害者施設殺傷事件についても書き下ろしています。
ここがどのような場所で、どのような人が生き、そして死んでいくのか
精神医療は、一般にも医療の中でもタブー視されているのではないかと考えます。本書は、少しでも精神医療を知るきっかけにしてほしいと、日経メディカルOnlineで執筆したコラムをまとめました。
・なぜ、長期間退院できないのか。
・なぜ、精神科医が身体疾患を診るのか。
・なぜ、転院を断られるのか。
・なぜ、家族は治療を拒否するのか。
・なぜ、精神科病院は人里離れた場所や山の麓に多いのか。
精神科単科病院で亡くなっていった人たちの人生や、家族・友人との人間関係を通して、精神科疾患を有する人の日常や精神科医療の実際を描き出すと同時に、胃瘻造設や延命治療の是非、誤嚥性肺炎、患者家族への説明の難しさなど、終末期医療に共通する医師の悩みも吐露されています。
特別編として、相模原障害者施設殺傷事件についても書き下ろしています。
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2017/3/9
- ファイルサイズ2785 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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登録情報
- ASIN : B06XK85TRM
- 出版社 : 日経BP (2017/3/9)
- 発売日 : 2017/3/9
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 2785 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 181ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 300,550位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 2,365位臨床心理学・精神分析
- - 6,275位心理学 (Kindleストア)
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2023年4月19日に日本でレビュー済み
レポート
Amazonで購入
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2017年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
精神科の単科病院の内情は、世間では語ることがタブーとされてきた。
それを、現場の医師が発表する勇気。この「勇気」だけが、本書の価値である。
ただ、その勇気をもつ医師が圧倒的に少ないからこそ、
本書は他では読めない内容が多く、一読の価値がある。
また、口語調の語りかけるような、軽快な文章であり、1−2時間で読めるだろう。
ただ、苦言もある。
まず、3500円は高すぎる。ただの体験談であり、資料的裏付けのある文章は少ない。
精神科の社会的入院、そこで終末期を迎える人がどれくらいいるのか、など、社会的側面も添えて提示するのが、書籍としての
最低ラインではないのか?そうでなければ、読者の思考の糸口さえ提示されていないことになる。
ただの体験談であれば、作成にそれほど苦労してはいないだろう。この値段は・・・。
また、「死は希望だ」というキャッチコピーに見合うようなことは書かれていない。
「その人の死を次の人の診療にいかさないといけない」という、当たり前のことを言っているだけである。
本を売りたいという編集者?の気持ちはわかるが、これは、完全に釣り文句である。
「死でしか解消できないような、苦痛に満ちあふれた最期、壮絶な精神科の現場」みたいな、
想像をかきたてるキャッチコピーだと思うのだが、ミスリーディングである。
基本的に貴重な本であり、本書は1500円の単行本としての価値なら、星5つですが。
津久井やまゆり園の被害者の方の名前が、なぜ伏せられて報道されたのか?
本書で指摘されていることだが、そのような日本社会のことを考えるきっかけにもなるし皆さんに読んでもらいたいのだが、編集者の方。
売りたいからと言って釣り文句はよくないと思います。
想田和弘監督の「精神」というドキュメンタリーも、私たちがふだん目をそらしている精神科医療をみつめ直す、
とっても良い作品ですのであわせてどうぞ。
それを、現場の医師が発表する勇気。この「勇気」だけが、本書の価値である。
ただ、その勇気をもつ医師が圧倒的に少ないからこそ、
本書は他では読めない内容が多く、一読の価値がある。
また、口語調の語りかけるような、軽快な文章であり、1−2時間で読めるだろう。
ただ、苦言もある。
まず、3500円は高すぎる。ただの体験談であり、資料的裏付けのある文章は少ない。
精神科の社会的入院、そこで終末期を迎える人がどれくらいいるのか、など、社会的側面も添えて提示するのが、書籍としての
最低ラインではないのか?そうでなければ、読者の思考の糸口さえ提示されていないことになる。
ただの体験談であれば、作成にそれほど苦労してはいないだろう。この値段は・・・。
また、「死は希望だ」というキャッチコピーに見合うようなことは書かれていない。
「その人の死を次の人の診療にいかさないといけない」という、当たり前のことを言っているだけである。
本を売りたいという編集者?の気持ちはわかるが、これは、完全に釣り文句である。
「死でしか解消できないような、苦痛に満ちあふれた最期、壮絶な精神科の現場」みたいな、
想像をかきたてるキャッチコピーだと思うのだが、ミスリーディングである。
基本的に貴重な本であり、本書は1500円の単行本としての価値なら、星5つですが。
津久井やまゆり園の被害者の方の名前が、なぜ伏せられて報道されたのか?
本書で指摘されていることだが、そのような日本社会のことを考えるきっかけにもなるし皆さんに読んでもらいたいのだが、編集者の方。
売りたいからと言って釣り文句はよくないと思います。
想田和弘監督の「精神」というドキュメンタリーも、私たちがふだん目をそらしている精神科医療をみつめ直す、
とっても良い作品ですのであわせてどうぞ。
2021年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『精神科病院で人生を終えるということ』
このタイトルが気になって、ずいぶん前から本書を読みたいと思っていた。しかしながら、何故かついつい後回しになっていた。最近になり時間に余裕ができたので、読み始めることが出来た。
読み始めてみると、これがとにかく読みやすい。スイスイと読めてしまう。相当に“重たい”内容を扱っているにも拘らず、この読みやすさはなんだろう・・・?筆者は現役の精神科医師であるようだが、言葉(文字)を使って人にモノを伝える才能があるように思える。私は数時間で読み終えてしまった。
私は筆者の言わんとすることに同意する。若い医師がこういった問題を積極的に提起してくれる土壌がある限り、我が国の精神科医療の将来は明るいように思える。むしろ、こういった問題を提起すること無く甘受してきた精神科医療関係者に対して、少なからぬ憤りを感じる。
筆者に明るい未来が開けることを祈る。それは、おそらく我が国の精神科医療が明るくなる時だと思えるから。
このタイトルが気になって、ずいぶん前から本書を読みたいと思っていた。しかしながら、何故かついつい後回しになっていた。最近になり時間に余裕ができたので、読み始めることが出来た。
読み始めてみると、これがとにかく読みやすい。スイスイと読めてしまう。相当に“重たい”内容を扱っているにも拘らず、この読みやすさはなんだろう・・・?筆者は現役の精神科医師であるようだが、言葉(文字)を使って人にモノを伝える才能があるように思える。私は数時間で読み終えてしまった。
私は筆者の言わんとすることに同意する。若い医師がこういった問題を積極的に提起してくれる土壌がある限り、我が国の精神科医療の将来は明るいように思える。むしろ、こういった問題を提起すること無く甘受してきた精神科医療関係者に対して、少なからぬ憤りを感じる。
筆者に明るい未来が開けることを祈る。それは、おそらく我が国の精神科医療が明るくなる時だと思えるから。
2021年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
病院にこられた先生なので購入しました。
先生の経験談がメインなので新しい治療法や薬の使い方などではありません。一緒に働く上では先生の考え方がわかるので参考にはなりました。
ただ、やはり値段は高いと思いました。
先生の経験談がメインなので新しい治療法や薬の使い方などではありません。一緒に働く上では先生の考え方がわかるので参考にはなりました。
ただ、やはり値段は高いと思いました。
2018年6月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こちらの著者を読ませていただいて大変感動しました。
直接お話しを伺いたいと思い、著者である
東 徹 先生にご講演をいただきました。
参加者の方々にも大変好評で、病院の現場で起こる具体的な事例を交えてのお話しは本当に共感でき今後、職場でも活かしてゆけるものでした。
多分、本を購入された方が多かったと思います。
直接お話しを伺いたいと思い、著者である
東 徹 先生にご講演をいただきました。
参加者の方々にも大変好評で、病院の現場で起こる具体的な事例を交えてのお話しは本当に共感でき今後、職場でも活かしてゆけるものでした。
多分、本を購入された方が多かったと思います。
2017年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の薦めで購入し、今ちょうど半分まで読み進んだ、が。
いやだなこの本、読みたくない。私が心に蓋をして己に隠してきたものを、本が無理矢理こじ開ける。こう言う体験を、私も厭と言うほどしてきた。自分が書いた死亡診断書の数なんて、覚えちゃいない。死亡宣告をした患者の顔も名前も、あらかた忘れている。それなのにこの本は、そういう無くしたはずの私の記憶を、脳の底から引っ掻き回してさらけ出す。まるで私が若い頃作ったKOH'S WHO(http://www003.upp.so-net.ne.jp/kohswho/)というHPを、今更覗くような気分になる。若いと言えば、そう、著者が若すぎるというのも一つだろう。もう少し歳が入った人なら、こう言う体験もある種のオブラートにくるんで書けるんじゃ無いかと思うのだが、著者は若いだけに、剥き出しのままぽんと投げ出す。いや剥き出しではありません、事実に基づいた架空のエピソードですと断ってはいるけれど、似たような体験を繰り返してきた私からすれば、著者の「心象風景」が生々しすぎるのである。あと半分残っている。どうするかな。仕方が無いから酒でも飲もう。
(後書き)それにしても著者は、私の半夏厚朴湯や抑肝散の研究は全然ご存じないのだろうか。半夏厚朴湯を使っていれば、著者が体験した誤嚥性肺炎のかなりの部分が改善出来たかも知れないのに。せっかく英論文にして老年医学会のガイドラインにまで入れた意味が無いじゃ無いか。
いやだなこの本、読みたくない。私が心に蓋をして己に隠してきたものを、本が無理矢理こじ開ける。こう言う体験を、私も厭と言うほどしてきた。自分が書いた死亡診断書の数なんて、覚えちゃいない。死亡宣告をした患者の顔も名前も、あらかた忘れている。それなのにこの本は、そういう無くしたはずの私の記憶を、脳の底から引っ掻き回してさらけ出す。まるで私が若い頃作ったKOH'S WHO(http://www003.upp.so-net.ne.jp/kohswho/)というHPを、今更覗くような気分になる。若いと言えば、そう、著者が若すぎるというのも一つだろう。もう少し歳が入った人なら、こう言う体験もある種のオブラートにくるんで書けるんじゃ無いかと思うのだが、著者は若いだけに、剥き出しのままぽんと投げ出す。いや剥き出しではありません、事実に基づいた架空のエピソードですと断ってはいるけれど、似たような体験を繰り返してきた私からすれば、著者の「心象風景」が生々しすぎるのである。あと半分残っている。どうするかな。仕方が無いから酒でも飲もう。
(後書き)それにしても著者は、私の半夏厚朴湯や抑肝散の研究は全然ご存じないのだろうか。半夏厚朴湯を使っていれば、著者が体験した誤嚥性肺炎のかなりの部分が改善出来たかも知れないのに。せっかく英論文にして老年医学会のガイドラインにまで入れた意味が無いじゃ無いか。
2017年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほぼ同じ立場の精神科医として読ませていただきました。単科精神科病院の中の身体合併症治療。どのお話もうんうんとうなづけるところがあります。第13話の「手抜きをしてしまった」という言葉はじんわりと心に響きます。患者であり、人であり、医師であり、人である。
こういった本に出会えてうれしい気持ちと、その表現力、行動力への羨望を感じました。
こういった本に出会えてうれしい気持ちと、その表現力、行動力への羨望を感じました。
2018年9月27日に日本でレビュー済み
精神科の病院での事情や、お勤めされている先生の気持ち、またあらゆる患者さまの事を重くなく書かれた本です。
普通の精神状態である事と、心が壊れてしまう事、恐らく紙一重なのだと思います。
そして病院で一生を終えるしかなかった方々のこと。
読みながら切なくなる部分もありましたが、若い医師の一生懸命さが伝わる話で、とても良い本だと思います。
普通の精神状態である事と、心が壊れてしまう事、恐らく紙一重なのだと思います。
そして病院で一生を終えるしかなかった方々のこと。
読みながら切なくなる部分もありましたが、若い医師の一生懸命さが伝わる話で、とても良い本だと思います。