○○○○○○○○殺人事件という、タイトルの前半が、伏せ字になった本作品は、2014年に第50回メフィスト賞を受賞した、著者のデビュー作。
タイトルの伏せ字部分は何か、という新趣向で評判になっていたので、読んでみることにしました。
冒頭、いきなり読者への挑戦状が掲げられていて、タイトルを当てることができるか、投げかけられます。
そして、本編がスタート。
主人公は、沖健太郎という区役所職員。
視点人物である彼は、秘境好きのフリーライターの成瀬のブログで、同じ趣味の6人と知り合った。
このうちの2人である黒沼夫妻が、小笠原諸島にある孤島に住んでいて、夏になると、そこでオフ会を開くようになって、今回が4回目。
沖は、オフ会メンバーのひとりである女子大学院生・渚に恋心を抱いているが、告白できずにいる。
しかも、今回は、フリーライターの成瀬が、上木らいちという18歳の美少女を同伴して参加。
今までと違うオフ会となる中、孤島に到着した彼らを待ち受けていたのは、謎の失踪と殺人事件だった…。
本作品の大きな特徴は、昔風に言えば、ユーモアミステリーとなっていることでしょう。
それも、大人向けの。
つまり、エロい描写がかなりの頻度で出てくる。
殺人事件というグロさより、エロさの方が勝っている作風です。
この部分、重厚な作品好みの方は、敬遠してしまうかもしれません。
でも、孤島というクローズドサークルでの殺人事件や、密室の謎、論理的に導かれる真犯人、と言った、本格ものに必要な要素はひととおり盛り込まれているので、作風に違和感がなければ、楽しむことのできる作品だと思います。
もちろん、思いがけないところに、伏線が張られているのも、嬉しい部分です。
それにしても、肝心のタイトル当ての真相ですが、何とも人を食った結末でした。
確かにこの物語全体のある仕掛けを表しているのですが、その仕掛け自体が、人を食ったものなので…。
本作品、珍作か、傑作か、一度その目で確かめてみることをオススメします。
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○○○○○○○○殺人事件 (講談社文庫) Kindle版
アウトドアが趣味の公務員・沖らは、仮面の男・黒沼が所有する孤島での、夏休み恒例のオフ会へ。赤毛の女子高生が初参加するなか、孤島に着いた翌日、メンバーの二人が失踪、続いて殺人事件が。さらには意図不明の密室が連続し……。果たして犯人は? そしてこの作品のタイトルとは? 「タイトル当て」でミステリランキングを席巻したネタバレ厳禁の第50回メフィスト賞受賞作
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2017/4/14
- ファイルサイズ1678 KB
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登録情報
- ASIN : B071HB4TYQ
- 出版社 : 講談社 (2017/4/14)
- 発売日 : 2017/4/14
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 1678 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 268ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 40,374位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2022年2月17日に日本でレビュー済み
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意外性はあったが、犯人もトリックも想定内で作者も解答編の前にネタバラシをしてしまっている。
交通事故で顔しか損傷しなかったり、似た体型がマスクしただけで成りすませたり、無人のクルーザーをエンジンかけっぱなしで下船したりと現実味のない設定が多い。
交通事故で顔しか損傷しなかったり、似た体型がマスクしただけで成りすませたり、無人のクルーザーをエンジンかけっぱなしで下船したりと現実味のない設定が多い。
2020年10月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何年か前のミステリランキングの7、8位くらいで見たような気がしますが始めて読みました。
読んだらびっくり。むしろその年のランキング上位作品よりも、20年位してらトンデモミステリの名作としてミステリ史に取り上げられるかもしれません。
つまり、それぐらい意表を衝かれました。
出来るだけ予備知識が無いほうが楽しめると思いますが、冒頭で作者が挑戦状を書いているように、この仕掛け、使われたトリックを見破ることの出来る人は、そうはいないと思います。
読んだらびっくり。むしろその年のランキング上位作品よりも、20年位してらトンデモミステリの名作としてミステリ史に取り上げられるかもしれません。
つまり、それぐらい意表を衝かれました。
出来るだけ予備知識が無いほうが楽しめると思いますが、冒頭で作者が挑戦状を書いているように、この仕掛け、使われたトリックを見破ることの出来る人は、そうはいないと思います。
2023年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読んでて腹がたった。若い子には面白いのかもしれないけど、表現や言い回しなどが直接的すぎる。もっといい表現やウィットに富んでてもいいのになって思うんですが
2015年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まぁ、してもいいんだけど、映像にした時点で、犯人が絞り込めてしまうので。
”絶海の孤島”である必要性が明かされた瞬間、「やられた!」と思いました。
何というか、設定における叙述トリックですかね?我々の常識を逆手に取る的な。
キーマンのらいちは、探偵としても犯罪者としても、一流になれそうな資質をもっていやがる。
身体も張れるし(笑)。
その後の作品でも出てくるようなら、ちょっと読んでみたいかな~と思ってましたが、
他の方のレビューによると、他にも登場作品があるらしい。ちょっと調べてみよう。
タイトルの謎解きは、別にどうでもいいかな。
これが最初から提示されていたとしても、”あの設定”に結び付けられるとは思えない。
”絶海の孤島”である必要性が明かされた瞬間、「やられた!」と思いました。
何というか、設定における叙述トリックですかね?我々の常識を逆手に取る的な。
キーマンのらいちは、探偵としても犯罪者としても、一流になれそうな資質をもっていやがる。
身体も張れるし(笑)。
その後の作品でも出てくるようなら、ちょっと読んでみたいかな~と思ってましたが、
他の方のレビューによると、他にも登場作品があるらしい。ちょっと調べてみよう。
タイトルの謎解きは、別にどうでもいいかな。
これが最初から提示されていたとしても、”あの設定”に結び付けられるとは思えない。
2022年8月4日に日本でレビュー済み
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全体的に気持ち悪かったです。所々入る作者自身の無駄に挑戦的な語り、主人公筆頭にキャラ全般、終盤に明かされる意外なだけの設定、果ては最後に入る解説までキモかったです。
某所で誰も僕を裁けないが傑作だと見たので、とりあえず一作目のこの本から手に取ってみましたがちょっと自分には合わなかったです。
以下いちばん引っかかったとこ、ネタバレ↓
一番はあ?と思ったのは入れ替わりですね、仮面を付けてようが無理があり過ぎるでしょ……
いくら体つきが似ててしゃがれ声だと描写されても声質、元の性格が全然違うんですから喋り方も、体つきだって細かくは違うでしょう。どんだけ節穴だらけのメンバーだったんだよとしか思えませんよ。
まさかチ〇コしか見てなかったんですかねこの集まりの人たちは……
某所で誰も僕を裁けないが傑作だと見たので、とりあえず一作目のこの本から手に取ってみましたがちょっと自分には合わなかったです。
以下いちばん引っかかったとこ、ネタバレ↓
一番はあ?と思ったのは入れ替わりですね、仮面を付けてようが無理があり過ぎるでしょ……
いくら体つきが似ててしゃがれ声だと描写されても声質、元の性格が全然違うんですから喋り方も、体つきだって細かくは違うでしょう。どんだけ節穴だらけのメンバーだったんだよとしか思えませんよ。
まさかチ〇コしか見てなかったんですかねこの集まりの人たちは……
2020年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
"今回諸君に取り組んでいただくのは、犯人当てでも、トリック当てでも、動機当てでもなく、タイトル当てである。◯の数は伏せられている言葉の字数に対応する"2014年発刊の本書はメフィスト賞受賞作にて、孤島での事件から『タイトル当てに挑戦する』前代未聞の本格ミステリ。
個人的にはミステリ好きにすすめられ、また『すべてがFになる』の第一回受賞から続いているメフィストの受賞作として興味を持って手にとりました。
さて、そんな本書は語り手の公務員の沖も参加する"人跡未踏の山奥や海岸への冒険記をアップしている"アウトドア"ブログの常連たちによる孤島での【開放感溢れる夏休みオフ会】にて、メンバーの2人が失踪、続いて殺人事件が起きてしまうのですが。
最初に印象的だったのは、孤島に上陸するや、『南国モード発動。俺参上』と称してテンションが上がり、語り口調も僕から俺へと饒舌に変化する沖の勢い溢れる文章でしょうか。ユーモアさを感じるだけでなく、伏線にもちゃんとなっていて面白かったです。
また、沖がミステリマニアとして序盤から色々と他のミステリでのよくある仕掛けなどの解説をしてくれるので、てっきり本書の探偵役かと思いきや、今でも主人公のシリーズが続いている【意外な人物がデビュー作として】名推理であっさり解説してくれるのも驚きました。(しかし、この『タイトル当て』に成功した人がいるのですね。こっちもびっくり)
夏らしい開放感溢れる本格ミステリを読みたい人へ、また新しいことに挑戦した意欲作が好きな人にもオススメ。
個人的にはミステリ好きにすすめられ、また『すべてがFになる』の第一回受賞から続いているメフィストの受賞作として興味を持って手にとりました。
さて、そんな本書は語り手の公務員の沖も参加する"人跡未踏の山奥や海岸への冒険記をアップしている"アウトドア"ブログの常連たちによる孤島での【開放感溢れる夏休みオフ会】にて、メンバーの2人が失踪、続いて殺人事件が起きてしまうのですが。
最初に印象的だったのは、孤島に上陸するや、『南国モード発動。俺参上』と称してテンションが上がり、語り口調も僕から俺へと饒舌に変化する沖の勢い溢れる文章でしょうか。ユーモアさを感じるだけでなく、伏線にもちゃんとなっていて面白かったです。
また、沖がミステリマニアとして序盤から色々と他のミステリでのよくある仕掛けなどの解説をしてくれるので、てっきり本書の探偵役かと思いきや、今でも主人公のシリーズが続いている【意外な人物がデビュー作として】名推理であっさり解説してくれるのも驚きました。(しかし、この『タイトル当て』に成功した人がいるのですね。こっちもびっくり)
夏らしい開放感溢れる本格ミステリを読みたい人へ、また新しいことに挑戦した意欲作が好きな人にもオススメ。
2018年7月21日に日本でレビュー済み
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あまり余計な情報を知らずに読んでいただきたいため多くは語らないが、個人的には少なくともここ5年のメフィスト賞ではNo.1。
万人受けするとは言わないが。
万人受けするとは言わないが。