至福の音。軽快でメロディアス、ハーモニーも美しく、フィーチャーされている女性ボーカリストたちも素敵。そしてクリスシーリ神様か、と楽曲的/技巧的に思わされる瞬間も多々あるんですが、総じて、人間て素敵。人間て美しい。そんな音に溢れるアルバムだと思います。 チラチラ聞き取れる歌詞に、現在のアメリカに対する不安や憂いがユーモアを交えつつも色濃く表れていて、その中に登場する娘や家族、普段のありふれた日常の人々に対する彼の温かさ、愛情が静かに力強く感じられます。ともすると(歌詞的にも)天上の音楽かと思わされるような宗教的な荘厳さも聴き取れるんですが、それでもやっぱりこれは、クリスシーリというひとりの音楽家である前にひとりの人間である彼の謙虚さ、寛容さ、慈愛に溢れた、誠実な祈りのような音楽だと思います。 tr1.I Made This for Youから開けて、tr10.Thanks for Listeningで閉じる。個人的にアーティストからのあなたのため、という感覚、(捻くれているので)押しつけと捉えがちで苦手なんですが、ご清聴ありがとうございました、で結ばれたことで、とても素直に受け止めることができました。素敵な贈り物でした。
I have been listening to this album almost every day for the last couple of months. There is something magnificent happening when this guy sings and plays his mandolin. I cannot explain it any better than that.