必ずしもこの著者と同様にできるとも思いませんが、
指針としてアイデアを自分に持っているだけでも、
クレーム対応に前向きになれる気がします。
後半には”やってはいけない対応”も載っているので、
そちらも頭に入れておきたいですね。
クレーム対応に失敗すると、
人の生き死にに関わる事件にまで発展しますから…。
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役所窓口で1日200件を解決! 指導企業1000社のすごいコンサルタントが教えている クレーム対応 最強の話しかた Kindle版
「そうです」と言わせるだけ!
信じられないかもしれませんが・・・
お客さまのクレームは嘘のように消えます。
【新型クレームが続々登場】初めから大声で怒鳴る人、突然キレる人、理詰めの人、言い分自体が間違っている人、多人数でのクレームする人、お金を要求する人、「社長を出せ!」という人、「土下座」を強要する人、自宅や事務所に呼びつける人、「SNSで拡散する」という人、シニアクレーマー……
マニュアルが役に立たない時代の新しいクレーム対応術
ファミレス、病院、コンビニ、スーパー、デパート、飲食、居酒屋、保育園、学校、鉄道・バス、旅館……あらゆる場所で、クレームがあふれています。
クレームに現れたお客さまに対応することになったり、たまたま受けてしまったクレーム電話に延々と対応することになったら、この緊張する状況でまず何を話しますか?
お客さまの話に冷静にじっと耳を傾け、お客さまの立場に立って具体的な解決策を伝える・・・・・・
伝説的なクレーム窓口の担当者で現在はクレーム・コンサルタントとして数多くのクレームに悩む企業や人を支援している著者によれば、実はこれが最悪のクレーム対応の話し方なのです。
こうした従来なら正解とされてきたクレーム対応の方法は、現在はほとんど通用しなくなっていると言います。
「モンスター」「クレーマー」と言われることもある激しく怒るお客さまが増えたこと、そうした人たちは、こうしたマニュアル的な対応をすでに数多く経験して知っていることもあります。また、ネットで各社のクレーム対応のやり方が流布されていることもあります。さらに従来のクレーマーだけでなく、新しいタイプのクレーマーが増えていることも原因です。
そうした中、1つのクレームが炎上し、さまざまな場所で大問題化する事態が頻発しているそうです。
本書では、これまでのクレーム対応の話し方とはまったく違う画期的な話し方を紹介します。誰でもできる単純なスキルですが、どんなお客さまでもこれでうまくいき、ストレスやフラストレーションもぐっと減ります。
*ただし、プロのクレーマーを除きます。巻末にプロクレーマー判別チェックシートを掲載。プロクレーマーには特別な対応をします。
信じられないかもしれませんが・・・
お客さまのクレームは嘘のように消えます。
【新型クレームが続々登場】初めから大声で怒鳴る人、突然キレる人、理詰めの人、言い分自体が間違っている人、多人数でのクレームする人、お金を要求する人、「社長を出せ!」という人、「土下座」を強要する人、自宅や事務所に呼びつける人、「SNSで拡散する」という人、シニアクレーマー……
マニュアルが役に立たない時代の新しいクレーム対応術
ファミレス、病院、コンビニ、スーパー、デパート、飲食、居酒屋、保育園、学校、鉄道・バス、旅館……あらゆる場所で、クレームがあふれています。
クレームに現れたお客さまに対応することになったり、たまたま受けてしまったクレーム電話に延々と対応することになったら、この緊張する状況でまず何を話しますか?
お客さまの話に冷静にじっと耳を傾け、お客さまの立場に立って具体的な解決策を伝える・・・・・・
伝説的なクレーム窓口の担当者で現在はクレーム・コンサルタントとして数多くのクレームに悩む企業や人を支援している著者によれば、実はこれが最悪のクレーム対応の話し方なのです。
こうした従来なら正解とされてきたクレーム対応の方法は、現在はほとんど通用しなくなっていると言います。
「モンスター」「クレーマー」と言われることもある激しく怒るお客さまが増えたこと、そうした人たちは、こうしたマニュアル的な対応をすでに数多く経験して知っていることもあります。また、ネットで各社のクレーム対応のやり方が流布されていることもあります。さらに従来のクレーマーだけでなく、新しいタイプのクレーマーが増えていることも原因です。
そうした中、1つのクレームが炎上し、さまざまな場所で大問題化する事態が頻発しているそうです。
本書では、これまでのクレーム対応の話し方とはまったく違う画期的な話し方を紹介します。誰でもできる単純なスキルですが、どんなお客さまでもこれでうまくいき、ストレスやフラストレーションもぐっと減ります。
*ただし、プロのクレーマーを除きます。巻末にプロクレーマー判別チェックシートを掲載。プロクレーマーには特別な対応をします。
- 言語日本語
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2019/7/24
- ファイルサイズ3778 KB
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商品の説明
著者について
山下由美(やました ゆみ)
株式会社TCマネジメント代表取締役社長、ムジカ研究所代表
1955年札幌生まれ。地方公務員として30年間勤務。福祉部、税務部などでクレーム対応を担当。多いときには電話も含め、1日200件のクレームにさらされる。仕事の傍ら、プレイバックシアター(即興演劇)、心理学、コーチングなどを学び、それらの手法を活かしたクレーム対応手法を発見。みるみる効果を上げ、クレームに来た人が笑顔で帰って行くようになり、ついにはクレーム来訪者によるファンクラブまで結成される伝説的存在になった。
2005年、役所を早期退職、「ムジカ研究所」を設立。クレーム・コンサルタントとして活動を始める。そのメソッドは口コミで広がり、多くの企業のクレーム対応研修を手がけたことで、北海道新聞で「北海道クレーム・コンサルタントの第一人者」と評されるまでになる。現在は、クレーム対応プログラム、戦略ストーリー構築、キャリアアップ、教育支援など、全国でさまざまな企業研修を行い、大企業から警察、教育、医療機関まで対象を広げている。
IPTN プレイバックシアター プラクティショナー、NLPプラクティショナー、国家資格キャリアコンサルタント、日本産業カウンセラー協会 産業カウンセラー。
株式会社TCマネジメント代表取締役社長、ムジカ研究所代表
1955年札幌生まれ。地方公務員として30年間勤務。福祉部、税務部などでクレーム対応を担当。多いときには電話も含め、1日200件のクレームにさらされる。仕事の傍ら、プレイバックシアター(即興演劇)、心理学、コーチングなどを学び、それらの手法を活かしたクレーム対応手法を発見。みるみる効果を上げ、クレームに来た人が笑顔で帰って行くようになり、ついにはクレーム来訪者によるファンクラブまで結成される伝説的存在になった。
2005年、役所を早期退職、「ムジカ研究所」を設立。クレーム・コンサルタントとして活動を始める。そのメソッドは口コミで広がり、多くの企業のクレーム対応研修を手がけたことで、北海道新聞で「北海道クレーム・コンサルタントの第一人者」と評されるまでになる。現在は、クレーム対応プログラム、戦略ストーリー構築、キャリアアップ、教育支援など、全国でさまざまな企業研修を行い、大企業から警察、教育、医療機関まで対象を広げている。
IPTN プレイバックシアター プラクティショナー、NLPプラクティショナー、国家資格キャリアコンサルタント、日本産業カウンセラー協会 産業カウンセラー。
登録情報
- ASIN : B07TWF6Y3L
- 出版社 : ダイヤモンド社; 第1版 (2019/7/24)
- 発売日 : 2019/7/24
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 3778 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 178ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 76,928位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 692位マーケティング・セールス (Kindleストア)
- - 2,770位産業研究 (Kindleストア)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日々の業務のなかで、モンペのクレームに悩まされ、この本を購入しました。
ちなみに、モンペは自分が世界の中心だと思っています。
子どもが不利益を受けたというストーリー(妄想)をふくらませて、怒りをぶつけてきます。
勝手にひとりで盛り上がっているだけなので、子どもの同意なく、学校に連絡してくるケースがほとんどです。
なんなら、子どもの自立なんてどうでもいいのです。
モンペは子どもの進む道を整備したがります。
子どもが学ぶべきなのは、転ばない道を選ぶことではなく、転んでも立ち上がる方法なのに…。
愚痴はこの辺にして…この本のなかでも「ペーシング」という、相手の声量や勢いに合わせて無意識に好感を抱かせる方法は面白いなと思いました。
これまで常に冷静さを保つよう心がけてきましたが、理性を失った動物的なクレーマーからしたら、理性ある対応は調教されているような気持ちになったかもしれません。
これからは心は冷静でも、相手が早口なら私も早口、相手が怒鳴ってるなら私も大きな声で対応してみようと思います。
それから、「傾聴は時間の無駄」とは驚きました。
私の感覚だと、クレーマーは対話を求めておらず、とにかく感情を吐き出したい人が多いと感じるので、話が終わるまで聞き続けていました。
ただ、思い返してみれば、話を聞く間はクレーマーが感情的に同じような話を繰り返したり、言ってることが支離滅裂になったりと、話が終わるまで時間がかかってしまいます。
クレーマーは論理的な説明は求めていないし、説明を理解する力もありません。
そんな人のために時間を割いてまで話を聞くのは無駄なので、クレーマーの感情に同意しつつ、深いところまで入り込まずにヒラリとかわしたいと思います。
本を読んでいて、「なんで、わけのわからないクレーマー相手にそこまでしてやらなきゃいけないのか」とも思いましたが、ゲーム感覚でモンスターを退治していくつもりでいればいいのかなとも思います。
ちなみに、モンペは自分が世界の中心だと思っています。
子どもが不利益を受けたというストーリー(妄想)をふくらませて、怒りをぶつけてきます。
勝手にひとりで盛り上がっているだけなので、子どもの同意なく、学校に連絡してくるケースがほとんどです。
なんなら、子どもの自立なんてどうでもいいのです。
モンペは子どもの進む道を整備したがります。
子どもが学ぶべきなのは、転ばない道を選ぶことではなく、転んでも立ち上がる方法なのに…。
愚痴はこの辺にして…この本のなかでも「ペーシング」という、相手の声量や勢いに合わせて無意識に好感を抱かせる方法は面白いなと思いました。
これまで常に冷静さを保つよう心がけてきましたが、理性を失った動物的なクレーマーからしたら、理性ある対応は調教されているような気持ちになったかもしれません。
これからは心は冷静でも、相手が早口なら私も早口、相手が怒鳴ってるなら私も大きな声で対応してみようと思います。
それから、「傾聴は時間の無駄」とは驚きました。
私の感覚だと、クレーマーは対話を求めておらず、とにかく感情を吐き出したい人が多いと感じるので、話が終わるまで聞き続けていました。
ただ、思い返してみれば、話を聞く間はクレーマーが感情的に同じような話を繰り返したり、言ってることが支離滅裂になったりと、話が終わるまで時間がかかってしまいます。
クレーマーは論理的な説明は求めていないし、説明を理解する力もありません。
そんな人のために時間を割いてまで話を聞くのは無駄なので、クレーマーの感情に同意しつつ、深いところまで入り込まずにヒラリとかわしたいと思います。
本を読んでいて、「なんで、わけのわからないクレーマー相手にそこまでしてやらなきゃいけないのか」とも思いましたが、ゲーム感覚でモンスターを退治していくつもりでいればいいのかなとも思います。
2020年9月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白い実例が次々に登場し、それこそ面白い。ただ、余りにも話が整理されていない。また、怒鳴る理由は様々だろうが、クレーマーは実は困っており、助けを求めている(p25)とか、彼らを助けられるのは自分だけという熱い想い(p27)は、著者ならできることで、誰でもできることではない。
次の驚きは、「笑顔」でなく「驚き」で対応しなさい(p29)というアドバイスである。どの感情で対応するかではなく、不適当な感情で対応することがクレーマーを作るのだと思うのだが。例えばホックシールドのいう表層感情(surface acting)で対応することなどはよくないことであろう。
1表層感情(surface acting)で演技すべきでない
AR ホックシールド『管理される心―感情が商品になるとき』(世界思想社)は、感情労働という概念を提示した。多くの仕事で演技が必要とされ、感情をコントロールしなければならない。そのことが自分を偽ることになることを警告した。不安は悪いことで、喜びは良いこととするのではない。感情には、表層感情(surface acting)と深層感情(deep acting)があるのだ。
表層感情は、本当に感じていることを顧みることなく、マニュアルなどで要求されるままに感情を演技することである。一方深層感情とは、その場の状況が要求する線に沿ってより自然な感情を示すように努力するプロセスのことである。こう説明されると深層感情は、倫理と同じに見える。
本書の著者も、「クレーム現場で試されるのは、「自分はなんのために仕事をしているのか?」という仕事へのスタンスでもあるのです」とあり、職業倫理を重要視しているにもかかわらず、随所に表層感情で演技しなさいといっているように思える。
2整理してみた
本書の内容を次のように構成すればスッキリするだろう。ただし、スッキリしたとしても個々の内容には問題がある。
① 目的がはっきりしている場合とそうでない場合
要求を通すために怒鳴っているクレーマー(p69)と、対応が悪くクレーマーになった、なぜ怒ったのか、どうしてほしいのか分からないクレーマー(p70)に分ける。「100人いれば100通りの対応が必要になる」と著者もいうように、現場はケースバイケースなのだが、せめてこの二分類を採用して整理した方がよい。この二分法は著者のいう「難しいクレーム」と「悪質なクレーム」の分類とは異なる。ここで扱われるクレームはすべて難しいクレームであるはずだ。
はっきりした要求を持っているクレーマーは、担当者個人で対応するより、職場の同僚および管理職を含めた、職場ぐるみの対応が必要になろう。この集団での対応は本書のテーマではないようだ。
② NGパターン
NG集を整理することは必要であるものの、各項目には問題がある。著者は次のようにリストしているので、コメントを加えておく。
・過剰にサービスする;
これはリピーターをつくり、要求が明確なクレーマーに成長するだろう。
・怒鳴る相手に冷静に振る舞う;
深層感情で冷静に対応することは悪いことではない。頁27の冷静さと矛盾する。
・誤解を解こうと、正しい情報を伝えようとする;
相手を否定することになりかねないからだが、正しい情報は伝えるべきだ。
・ひたすら謝る;
謝るとこちらの非を認めたことになるので謝るなということだろうが、頁156や頁161の「謝る」と矛盾する。ただし「大きな声で」だそうだ。これこそ表層感情による演技だ。
・「ほかではやってくれた」という言葉を鵜呑みにする;
これこそ要求が明確なクレーマーの常套手段だろう。
・怒っている相手の話を傾聴する;
傾聴は鵜呑みにすることでも、時間をかけて聴くことでもない。共感的に聴くということである。相手に「共感してもらった」という感情は持たせるが(p89)、こちらは共感しなくてよいということか。「相手の立場の理解からスタートする(p96)」「心から喜びを伝えましょう(p102)」「人としての自然な思いやり(p103)」など、著者も共感を肯定している。
③ 超共感法のテクニック
著者の推奨する「超共感法」は、傾聴から始めないで、「そうなんです」と言ってもらえそうな言葉探しに集中することとなろう(p125)。そのテクニックは以下の五つである。
・相手のリズムに合わせる(ページング);
傾聴ではなく、体の動きを同期させるという面白い方法だが、相手の怒りに合わせてこちらも怒ってしまうのではないか。
・「そうなんです」と言わせる;
「そうなんです」と言わせる方法は、「そうなんです」と言わせることとなり、これでは同語反復だ。本文をよむと、「お詫びする」ことと解釈できる。
そもそも「何々で困っている」と言う相手に、「何々で困っているのですね」と言えば、相手は「そうなんです」というのが普通だろう。これはオウム返し(バックトラック)というカウンセリング技法である。
・引き続き言わせて、原因を探る;
原因を探るのに、「怒りの端緒は問題にしない(p117)」は問題がある。原因を探るには端緒しか手掛かりはないのではないか。
・相手の感情をキャッチする;
これこそ共感の一種である。だからこそ、100人100様の対応ができるのである。
・相手の気持ちを代弁する;
これはカウンセリング技法の明確化ないし言い換えという傾聴技法の一つである。結局、傾聴は必要なのではないだろうか。
3理論的背景
字数制限に引っかかりそうなので、超共感法の理論となりそうなものを一つ紹介しておこう。「脳は否定形を理解できない」などと言われているものである。専門用語では皮肉過程理論とかシロクマ実験などと呼ばれている。「シロクマのことを考えないでください」と言うと、よけいにシロクマのことを考えてしまうのだ。
例えば、「1週間飲まないと、効果が出ないこともありますので、薬を飲み続けてください(p113)」は、自分のクレームが否定されたことになり、否定されると余計にクレームにこだわってしまうことになる。
以上、願わくは私のクレームを貴重な機会ととらえていただき(p148)、ビジネスの成功(p54)に結びつくことを願っています。
次の驚きは、「笑顔」でなく「驚き」で対応しなさい(p29)というアドバイスである。どの感情で対応するかではなく、不適当な感情で対応することがクレーマーを作るのだと思うのだが。例えばホックシールドのいう表層感情(surface acting)で対応することなどはよくないことであろう。
1表層感情(surface acting)で演技すべきでない
AR ホックシールド『管理される心―感情が商品になるとき』(世界思想社)は、感情労働という概念を提示した。多くの仕事で演技が必要とされ、感情をコントロールしなければならない。そのことが自分を偽ることになることを警告した。不安は悪いことで、喜びは良いこととするのではない。感情には、表層感情(surface acting)と深層感情(deep acting)があるのだ。
表層感情は、本当に感じていることを顧みることなく、マニュアルなどで要求されるままに感情を演技することである。一方深層感情とは、その場の状況が要求する線に沿ってより自然な感情を示すように努力するプロセスのことである。こう説明されると深層感情は、倫理と同じに見える。
本書の著者も、「クレーム現場で試されるのは、「自分はなんのために仕事をしているのか?」という仕事へのスタンスでもあるのです」とあり、職業倫理を重要視しているにもかかわらず、随所に表層感情で演技しなさいといっているように思える。
2整理してみた
本書の内容を次のように構成すればスッキリするだろう。ただし、スッキリしたとしても個々の内容には問題がある。
① 目的がはっきりしている場合とそうでない場合
要求を通すために怒鳴っているクレーマー(p69)と、対応が悪くクレーマーになった、なぜ怒ったのか、どうしてほしいのか分からないクレーマー(p70)に分ける。「100人いれば100通りの対応が必要になる」と著者もいうように、現場はケースバイケースなのだが、せめてこの二分類を採用して整理した方がよい。この二分法は著者のいう「難しいクレーム」と「悪質なクレーム」の分類とは異なる。ここで扱われるクレームはすべて難しいクレームであるはずだ。
はっきりした要求を持っているクレーマーは、担当者個人で対応するより、職場の同僚および管理職を含めた、職場ぐるみの対応が必要になろう。この集団での対応は本書のテーマではないようだ。
② NGパターン
NG集を整理することは必要であるものの、各項目には問題がある。著者は次のようにリストしているので、コメントを加えておく。
・過剰にサービスする;
これはリピーターをつくり、要求が明確なクレーマーに成長するだろう。
・怒鳴る相手に冷静に振る舞う;
深層感情で冷静に対応することは悪いことではない。頁27の冷静さと矛盾する。
・誤解を解こうと、正しい情報を伝えようとする;
相手を否定することになりかねないからだが、正しい情報は伝えるべきだ。
・ひたすら謝る;
謝るとこちらの非を認めたことになるので謝るなということだろうが、頁156や頁161の「謝る」と矛盾する。ただし「大きな声で」だそうだ。これこそ表層感情による演技だ。
・「ほかではやってくれた」という言葉を鵜呑みにする;
これこそ要求が明確なクレーマーの常套手段だろう。
・怒っている相手の話を傾聴する;
傾聴は鵜呑みにすることでも、時間をかけて聴くことでもない。共感的に聴くということである。相手に「共感してもらった」という感情は持たせるが(p89)、こちらは共感しなくてよいということか。「相手の立場の理解からスタートする(p96)」「心から喜びを伝えましょう(p102)」「人としての自然な思いやり(p103)」など、著者も共感を肯定している。
③ 超共感法のテクニック
著者の推奨する「超共感法」は、傾聴から始めないで、「そうなんです」と言ってもらえそうな言葉探しに集中することとなろう(p125)。そのテクニックは以下の五つである。
・相手のリズムに合わせる(ページング);
傾聴ではなく、体の動きを同期させるという面白い方法だが、相手の怒りに合わせてこちらも怒ってしまうのではないか。
・「そうなんです」と言わせる;
「そうなんです」と言わせる方法は、「そうなんです」と言わせることとなり、これでは同語反復だ。本文をよむと、「お詫びする」ことと解釈できる。
そもそも「何々で困っている」と言う相手に、「何々で困っているのですね」と言えば、相手は「そうなんです」というのが普通だろう。これはオウム返し(バックトラック)というカウンセリング技法である。
・引き続き言わせて、原因を探る;
原因を探るのに、「怒りの端緒は問題にしない(p117)」は問題がある。原因を探るには端緒しか手掛かりはないのではないか。
・相手の感情をキャッチする;
これこそ共感の一種である。だからこそ、100人100様の対応ができるのである。
・相手の気持ちを代弁する;
これはカウンセリング技法の明確化ないし言い換えという傾聴技法の一つである。結局、傾聴は必要なのではないだろうか。
3理論的背景
字数制限に引っかかりそうなので、超共感法の理論となりそうなものを一つ紹介しておこう。「脳は否定形を理解できない」などと言われているものである。専門用語では皮肉過程理論とかシロクマ実験などと呼ばれている。「シロクマのことを考えないでください」と言うと、よけいにシロクマのことを考えてしまうのだ。
例えば、「1週間飲まないと、効果が出ないこともありますので、薬を飲み続けてください(p113)」は、自分のクレームが否定されたことになり、否定されると余計にクレームにこだわってしまうことになる。
以上、願わくは私のクレームを貴重な機会ととらえていただき(p148)、ビジネスの成功(p54)に結びつくことを願っています。
2023年11月4日に日本でレビュー済み
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私もお客様相談室に携わっていたキャリア経験則から、対クレーマーに正論で対峙とか逆効果。
如何に相手から「そうです」と言わせるように話を運ぶことがスムーズな解決への王道だ。
その為に相手がどういうカードを切ってくるか予め想定し、自分の返し手札を数パターン用意するよう
常に頭をフル回転させておかなければならない。
如何に相手から「そうです」と言わせるように話を運ぶことがスムーズな解決への王道だ。
その為に相手がどういうカードを切ってくるか予め想定し、自分の返し手札を数パターン用意するよう
常に頭をフル回転させておかなければならない。
2022年12月11日に日本でレビュー済み
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クレーマー対応に悩む方へ、1冊で解決策を教えてくれます。
一晩でクレーマー対策を考えられるようになる救世主な本です。
山下さん、ありがとう。
一晩でクレーマー対策を考えられるようになる救世主な本です。
山下さん、ありがとう。
2023年7月2日に日本でレビュー済み
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あっという間に読み終わりました。
何も難しい事は書かれて無いです。『クレーム処理とは相手の困り事を解決する事』であるという事を具体例を用いてわかりやすく説明した内容でした。
相手のテンションに合わせて話をすると言うのは本当にその通り。やってみれば分かるのですが、『相手が怒っている時は落ち着いて話す』の方が正しいと[思いたい人]が多いですね。やってもいないのに「余計に相手を煽る事になる」とかなんとか言ってやらない。あと、驚く方法も失礼に当たるとか言ってやらない人多いです。
問題なのは、クレーム対応に困っている部下に[落ち着いて、穏やかに、正論を言う]と指導してしまってる事。正論で納得してくれるならそもそもクレームになりません。
まずは勇気を持って[相手と同じテンションで、自分も一緒に困ってみる]をやってみると良いと思います。その具体的な方法がこの本には書かれていました。
何も難しい事は書かれて無いです。『クレーム処理とは相手の困り事を解決する事』であるという事を具体例を用いてわかりやすく説明した内容でした。
相手のテンションに合わせて話をすると言うのは本当にその通り。やってみれば分かるのですが、『相手が怒っている時は落ち着いて話す』の方が正しいと[思いたい人]が多いですね。やってもいないのに「余計に相手を煽る事になる」とかなんとか言ってやらない。あと、驚く方法も失礼に当たるとか言ってやらない人多いです。
問題なのは、クレーム対応に困っている部下に[落ち着いて、穏やかに、正論を言う]と指導してしまってる事。正論で納得してくれるならそもそもクレームになりません。
まずは勇気を持って[相手と同じテンションで、自分も一緒に困ってみる]をやってみると良いと思います。その具体的な方法がこの本には書かれていました。
2022年11月9日に日本でレビュー済み
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あっという間に読み切りました。内容もわかりやすく購入してよかったです。
2021年4月10日に日本でレビュー済み
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まだ、常識あるお客さんには、適応できると思うが、うちに来るお客さんは、少々常識の欠けた方や、酔っ払った勢いでのクレーマーが多いので、あまり参考にはなりませんでした。