歴史から学ぶと視座が上がり、視野が広くなる。見てきたように過去を語れるようになれば、同じように未来についても予測できるのだと感じる。
言い切るのは勇気が必要で、それだけリスクを背負って書かれた本。文庫で読めるのはとても嬉しいです。


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21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考
Audible版
– 完全版
本タイトルには付属資料・PDFが用意されています。ご購入後、デスクトップのライブラリー、またはアプリ上の「目次」でご確認ください。(Android:アプリバージョン2.40以上、iOS:アプリバージョン3.11以上)
私たちはどこにいるのか。そして、どう生きるべきか――。『サピエンス全史』『ホモ・デウス』で全世界に衝撃をあたえた新たなる知の巨人による、人類の「現在」を考えるための21の問い。
©2019 Yuval Noah Harari / Yasushi Shibata, Japanese translation published by KAWADE SHOBO SHINSHA Ltd. Publishers (P)2019 Audible, Inc.
- 再生時間15 時間 4 分
- 配信日(Audible)2019/11/19
- 言語日本語
- ASINB081DKJ8TH
- バージョン完全版
- フォマットオーディオブック
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登録情報
再生時間 | 15 時間 4 分 |
---|---|
著者 | ユヴァル・ノア・ハラリ, 柴田 裕之 |
ナレーター | 家中 宏 |
配信日(Audible.co.jp) | 2019/11/19 |
制作 | Audible Studios |
フォマット | オーディオブック |
バージョン | 完全版 |
言語 | 日本語 |
ASIN | B081DKJ8TH |
ナレーションのアクセント | Standard Japanese |
Amazon 売れ筋ランキング | - 413位Audibleオーディオブック (Audibleオーディオブックの売れ筋ランキングを見る) - 4位人類学 - 8位政治学 (Audibleオーディオブック) - 14位宗教・スピリチュアル |
イメージ付きのレビュー

4 星
みんながスゴイというから、少し疑って読んでみた
サピエンス全史、ホモ・デウスと2冊連続でベストセラーを放ったハラリ先生。ビル・ゲイツを始め、多くの著名人が絶賛し、日本でも多くのインフルエンサーが褒めそやしてます。特に、ビジネスでバリバリやってる/やりたい人に人気の作家です。僕も仕事で成功したいし、頭いいと思われたいので前2作読みましたし、面白いと思いました。ハラリ先生、SUGEEEE、って。だから、Amazonでこの『21 LESSONS』も予約してワクワクました。そんな時に、たまたま読んでいた佐藤優さんと副島隆彦さんの著書で、少しだけハラリ先生の話題が出てました。衝撃でした。当然、褒めていると思って読み進めると、批判的なんです。これは佐藤さん達の記述ではなくて、私が読んで受けた印象ですが、対等な相手として捉えてない批判の仕方に感じました。「全部冗談」、「遊びで書いている」、「本当に馬鹿みたいで面白い」って書いてます。ハラリ先生を学術ワールドの超新星、くらいに考えていた私はびっくりしてちびりました。(私は、副島さんはあまり知りませんが、佐藤さんの著書は10冊くらい読んで尊敬バイアスかかってます)で、タイミング的にちょうど良かったので、ハラリ先生の新著は、いちいち「本当かよ?」って疑うスタイルで読んでみました。その結果、面白かったです。普通に面白かった。勉強になった。読んで良かった。難しかった。(まだ1周目で理解はしてませんけどね)ただ、この本で語られていることの大枠のところどころは、例えばテクノロジーについては、堀江貴文さんや落合陽一さん、高城剛さんがもっとわかりやすい日本語で簡単に語ってると思いました。政治や宗教については佐藤優さんとか。今回の1番の収穫は、ハラリ先生マンセー、って態度から一歩引いて読んで、それでも面白かったこと。2番目は、ハラリ先生はほぼネタが尽きてる、ということ。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年3月18日に日本でレビュー済み
オーディブルで読みました(聞きました)。数十年先の未来までを想定して描かれており、著者の全2作に比べると短いタイムスケールの話です。
その分、身近な問題を扱い、特に宗教やイデオロギーなどの人間の思考の癖に焦点を当てています。
特に、人間は自然と物語を作り上げるという話は非常に興味深く、自分自身についても省みる良い機会を得られました。
その分、身近な問題を扱い、特に宗教やイデオロギーなどの人間の思考の癖に焦点を当てています。
特に、人間は自然と物語を作り上げるという話は非常に興味深く、自分自身についても省みる良い機会を得られました。
2019年11月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ITとバイオテクノロジーが融合することで、
間もなく何十億もの人が雇用市場から排除され、
自由と平等の両方が損なわれかねない。
ビッグデータを利用するアルゴリズムがデジタル独裁政権を打ち立て、
あらゆる権力がごく少数のエリートの手に集中する一方、
大半の人は搾取されるのではなく、
それよりはるかに悪いもの、
すなわち無力化に苦しむことになるかもしれない」(p11)
この問題意識が本書全体において貫かれている。
第1章の幻滅では、自由に焦点が当てられている。
民主主義・人権・自由市場・政府による福祉事業という4つが
パッケージされた自由主義から、
それらを全て放棄するのではなく、都合の良い所だけ選んで取ろうとする
ビュッフェ型の自由主義に移行しつつあるのかもしれないことが述べられている。
このことより、トランプ政権、イギリスのEU離脱、中国共産党の動向について
より深く、一貫性のある流れとして理解できる。
第2章の雇用では、AIによる雇用への影響に焦点が当てられている。
単純作業ではない警察活動や医療、銀行業務においても、
AIにとってかわられる危険があることが述べられており、
更に長期的には創造性の分野においても安全とは言い切れないと述べられている。
ベーシックインカムといった最低所得保障や
学校や医療を無料にする最低サービス保障について
より真剣に議論する時が来るかもしれないと書かれている。
現在日本でも幼稚園や保育園、高校の無償化が行われており、
私は「またバラマキか」と醒めた目で見ていたが、
本書からその本質を理解できた。
第3章の自由では、AIによる雇用以外の影響について書かれている。
まずは自動運転車の可能性。
完璧なアルゴリズムを設計することは不可能だが、
人間の運転に優っていれば良いと考えるならば、
決して難しくはないと書かれている。(詳しい説明はp85~91)
これは盲点だった。
2019年4月に起きた池袋での暴走事件が真っ先に思い浮かぶ。
自動運転車だったら、避けられたのではないか。
自動運転車には完璧な判断を求めていた。
人間の運転より優れているというレベルなら、
格段にハードルはさがり、
実現は遠くないように思われた。
著者は殺人ロボットの恐ろしさについて言及した後、
真の恐ろしさについて述べている。
それは、AIを使えば、独裁国家の方が民主国家より
はるかに効率が良くなるかもしれない(p96)、ということである。
AIについて説明している本章のタイトルが、自由である意味が深く分かる。
中国がなぜ強国になったのか。
人口は力ということなのかなと私は思っていたが、
真の理由を理解できた。
自由が制限された国が強国になるという構造は、本当に恐ろしい。
第6章の文明では、
現在単一のグローバルな文明にまとまりつつあることが述べられている。
例として、カナダ・日本・イラン・イスラエルの医師はみな、
人体と人体の疾病について、ほぼ同じ見方をしていることを挙げ、
病院の構造・貿易の仕方・課税の仕方・雇用制度が驚くほど似通っていると書いている。
千年前との比較がなされており、説得力がある。
随所でこのような視点で書かれているのが本書の特徴だ。
今ばかりを見るのではなく、過去を振り返り、視点を広げてみる。
はっとさせられる。
第7章のナショナリズムでは、ITとバイオテクノロジーの融合による技術的破壊と、
生態系の崩壊について述べられている。
両方ともグローバルな対応が必要で、
よきナショナリストはグローバリストである必要性について書かれている。
ここで、驚かさせられたのは、ロシアの存在だ。
ロシアは温暖化が進むと、北極海の海上交通路が活発になる恩恵を得られることを
本書を読んで知った。
各国の思惑が異なる中、グロ―バルな対応ができるのか。
グレタ・トゥーンベリさんへの最近の各国首脳の対応を見ていると、
悲観的にならざるをえないように私には思われた。
第8章では宗教が取り上げられている。以下の2点に惹かれた。
・宗教指導者の真の専門技術は物事を解釈することにある。(p175)
・宗教によって異なる服を着て、異なる祈りを唱え、
異なる禁忌を守っているのは、
単一の文明の上に存在している人類に境界線を引くためである。(p181)
第9章の移民では、
2つの架空の国を使った事例を通じて、
移民賛成派、移民反対派の両方とも正当な見方であり、
民主的な手続きを踏んで決着すべきであると述べられている。(p205)
第10章ではテロが取り上げられている。以下の4点に惹かれた。
・テロは敵に大した物的損害を与えられない非常に弱い組織が
恐れを引き起こす目的で採用する。(p212)
・現代国家は暴力を排除するのに成功し、
暴力が少ない国ほどテロの衝撃が大きい。(p219)
・テロへの最も効率的な対応は、しっかり情報活動を行い、
テロリストに資金を提供する金融ネットワークに対して
秘密裏に行動を取ることだ。(p219)
・テロリストが核武装する事態はなんとしても避けなければならない。
手に入れたら、グローバルな政治の性質が劇的に変わる。(p221)
第17章のポスト・トゥルースでは、洗脳を避け、現実と虚構を区別する方法を
2つ紹介している。
1つは、信頼できる情報が欲しければ、たっぷりお金を払うこと。(p315)
もう1つは、もし何らかの問題が自分にとって格別に重要に思えるのなら、
関連した科学文献を読む努力をすること。(p316)
yahooニュースやスマートニュースばかり読んでいてはダメだな。
ヒマ潰しには良いかもしれないが、きちんと知りたい事柄には
手間とお金をきちんとかける必要があることを、改めて実感した。
第19章では教育が取り上げられている。
今後必要とされる能力については、
情報の意味を理解したり、重要なものとそうでないものを見分けたりする能力、
そして何より、大量の情報の断片を結びつけて、
世の中の状況を幅広く捉える能力だと断言している。(p338)
何を教えるべきかについては、
多くの教育専門家が主張していることとして、
4つのC、
①critical thinking(批判的思考)
②communication(コミュニケーション)
③collaboration(協働)
④creativity (創造性)を挙げた後、
筆者の意見として、変化に対処し、新しいことを学び、
馴染みのない状況下でも心の安定を保つ能力だろうと述べている。(p339)
その章の本筋ではないものの、感銘を受けた箇所もある。
・愛や友情やコミュニティがなければ、幸せになれる人などいるだろうか?
自分本位の孤独な生活を送っていたら、惨めになることはほぼ確実だ。
だから幸せになるためには、少なくとも家族や友人やコミュニティの仲間は
気遣う必要がある。(p262)
・多くの資本主義者が現場の実情に関係なく、自由市場と経済成長という言葉を
呪文のように繰り返している。現代化や工業化や民営化から、
ときおりどれほどひどい結果が生じようと、資本主義の狂信者はただの
「産みの苦しみ」として片付け、あともう少し経済が成長すれば、
万事うまくいくと約束する。自由主義者による総選挙に関する主張も同様だ。(p274)
著者は西欧の歴史のみならず、イスラム世界、中国、インドの歴史、
各宗教の聖典といった多分野への理解が深い。
日本も随所で取り上げており、
井上日召や田中智学といった、日本人である私が知らない人物も扱っていた。
ユダヤ教やイスラエルへの皮肉が非常に鋭く、
こんなこと言って平気なのか?と
こちらがヒヤヒヤするぐらいのことを言っている。
平易な言葉で、全く知らなかったこと、想像すらしていなかったことが
たくさん書かれている。
ただただ感心してしまうことが多かった。
そのため、読んでの感想をあまり書けず、
驚いた箇所の列挙に終始してしまった。
何度も何度も読み返し、理解を深め、私なりの意見を持てるようになりたい。
そんな気持ちにさせてくれる、真の良書だ。
間もなく何十億もの人が雇用市場から排除され、
自由と平等の両方が損なわれかねない。
ビッグデータを利用するアルゴリズムがデジタル独裁政権を打ち立て、
あらゆる権力がごく少数のエリートの手に集中する一方、
大半の人は搾取されるのではなく、
それよりはるかに悪いもの、
すなわち無力化に苦しむことになるかもしれない」(p11)
この問題意識が本書全体において貫かれている。
第1章の幻滅では、自由に焦点が当てられている。
民主主義・人権・自由市場・政府による福祉事業という4つが
パッケージされた自由主義から、
それらを全て放棄するのではなく、都合の良い所だけ選んで取ろうとする
ビュッフェ型の自由主義に移行しつつあるのかもしれないことが述べられている。
このことより、トランプ政権、イギリスのEU離脱、中国共産党の動向について
より深く、一貫性のある流れとして理解できる。
第2章の雇用では、AIによる雇用への影響に焦点が当てられている。
単純作業ではない警察活動や医療、銀行業務においても、
AIにとってかわられる危険があることが述べられており、
更に長期的には創造性の分野においても安全とは言い切れないと述べられている。
ベーシックインカムといった最低所得保障や
学校や医療を無料にする最低サービス保障について
より真剣に議論する時が来るかもしれないと書かれている。
現在日本でも幼稚園や保育園、高校の無償化が行われており、
私は「またバラマキか」と醒めた目で見ていたが、
本書からその本質を理解できた。
第3章の自由では、AIによる雇用以外の影響について書かれている。
まずは自動運転車の可能性。
完璧なアルゴリズムを設計することは不可能だが、
人間の運転に優っていれば良いと考えるならば、
決して難しくはないと書かれている。(詳しい説明はp85~91)
これは盲点だった。
2019年4月に起きた池袋での暴走事件が真っ先に思い浮かぶ。
自動運転車だったら、避けられたのではないか。
自動運転車には完璧な判断を求めていた。
人間の運転より優れているというレベルなら、
格段にハードルはさがり、
実現は遠くないように思われた。
著者は殺人ロボットの恐ろしさについて言及した後、
真の恐ろしさについて述べている。
それは、AIを使えば、独裁国家の方が民主国家より
はるかに効率が良くなるかもしれない(p96)、ということである。
AIについて説明している本章のタイトルが、自由である意味が深く分かる。
中国がなぜ強国になったのか。
人口は力ということなのかなと私は思っていたが、
真の理由を理解できた。
自由が制限された国が強国になるという構造は、本当に恐ろしい。
第6章の文明では、
現在単一のグローバルな文明にまとまりつつあることが述べられている。
例として、カナダ・日本・イラン・イスラエルの医師はみな、
人体と人体の疾病について、ほぼ同じ見方をしていることを挙げ、
病院の構造・貿易の仕方・課税の仕方・雇用制度が驚くほど似通っていると書いている。
千年前との比較がなされており、説得力がある。
随所でこのような視点で書かれているのが本書の特徴だ。
今ばかりを見るのではなく、過去を振り返り、視点を広げてみる。
はっとさせられる。
第7章のナショナリズムでは、ITとバイオテクノロジーの融合による技術的破壊と、
生態系の崩壊について述べられている。
両方ともグローバルな対応が必要で、
よきナショナリストはグローバリストである必要性について書かれている。
ここで、驚かさせられたのは、ロシアの存在だ。
ロシアは温暖化が進むと、北極海の海上交通路が活発になる恩恵を得られることを
本書を読んで知った。
各国の思惑が異なる中、グロ―バルな対応ができるのか。
グレタ・トゥーンベリさんへの最近の各国首脳の対応を見ていると、
悲観的にならざるをえないように私には思われた。
第8章では宗教が取り上げられている。以下の2点に惹かれた。
・宗教指導者の真の専門技術は物事を解釈することにある。(p175)
・宗教によって異なる服を着て、異なる祈りを唱え、
異なる禁忌を守っているのは、
単一の文明の上に存在している人類に境界線を引くためである。(p181)
第9章の移民では、
2つの架空の国を使った事例を通じて、
移民賛成派、移民反対派の両方とも正当な見方であり、
民主的な手続きを踏んで決着すべきであると述べられている。(p205)
第10章ではテロが取り上げられている。以下の4点に惹かれた。
・テロは敵に大した物的損害を与えられない非常に弱い組織が
恐れを引き起こす目的で採用する。(p212)
・現代国家は暴力を排除するのに成功し、
暴力が少ない国ほどテロの衝撃が大きい。(p219)
・テロへの最も効率的な対応は、しっかり情報活動を行い、
テロリストに資金を提供する金融ネットワークに対して
秘密裏に行動を取ることだ。(p219)
・テロリストが核武装する事態はなんとしても避けなければならない。
手に入れたら、グローバルな政治の性質が劇的に変わる。(p221)
第17章のポスト・トゥルースでは、洗脳を避け、現実と虚構を区別する方法を
2つ紹介している。
1つは、信頼できる情報が欲しければ、たっぷりお金を払うこと。(p315)
もう1つは、もし何らかの問題が自分にとって格別に重要に思えるのなら、
関連した科学文献を読む努力をすること。(p316)
yahooニュースやスマートニュースばかり読んでいてはダメだな。
ヒマ潰しには良いかもしれないが、きちんと知りたい事柄には
手間とお金をきちんとかける必要があることを、改めて実感した。
第19章では教育が取り上げられている。
今後必要とされる能力については、
情報の意味を理解したり、重要なものとそうでないものを見分けたりする能力、
そして何より、大量の情報の断片を結びつけて、
世の中の状況を幅広く捉える能力だと断言している。(p338)
何を教えるべきかについては、
多くの教育専門家が主張していることとして、
4つのC、
①critical thinking(批判的思考)
②communication(コミュニケーション)
③collaboration(協働)
④creativity (創造性)を挙げた後、
筆者の意見として、変化に対処し、新しいことを学び、
馴染みのない状況下でも心の安定を保つ能力だろうと述べている。(p339)
その章の本筋ではないものの、感銘を受けた箇所もある。
・愛や友情やコミュニティがなければ、幸せになれる人などいるだろうか?
自分本位の孤独な生活を送っていたら、惨めになることはほぼ確実だ。
だから幸せになるためには、少なくとも家族や友人やコミュニティの仲間は
気遣う必要がある。(p262)
・多くの資本主義者が現場の実情に関係なく、自由市場と経済成長という言葉を
呪文のように繰り返している。現代化や工業化や民営化から、
ときおりどれほどひどい結果が生じようと、資本主義の狂信者はただの
「産みの苦しみ」として片付け、あともう少し経済が成長すれば、
万事うまくいくと約束する。自由主義者による総選挙に関する主張も同様だ。(p274)
著者は西欧の歴史のみならず、イスラム世界、中国、インドの歴史、
各宗教の聖典といった多分野への理解が深い。
日本も随所で取り上げており、
井上日召や田中智学といった、日本人である私が知らない人物も扱っていた。
ユダヤ教やイスラエルへの皮肉が非常に鋭く、
こんなこと言って平気なのか?と
こちらがヒヤヒヤするぐらいのことを言っている。
平易な言葉で、全く知らなかったこと、想像すらしていなかったことが
たくさん書かれている。
ただただ感心してしまうことが多かった。
そのため、読んでの感想をあまり書けず、
驚いた箇所の列挙に終始してしまった。
何度も何度も読み返し、理解を深め、私なりの意見を持てるようになりたい。
そんな気持ちにさせてくれる、真の良書だ。
2023年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
近未来の予測、シナリオはその通りだと思います。それれらの課題を克服するための解決策も示されていますが、かなり消極的な感じです。具体的な事はネタバレになるので控えます。あと、著者が民主党支持(反トランプ)の立場であることが随所に見受けられる部分は、色々な評価があると思います。
2019年11月19日に日本でレビュー済み
待望の翻訳が発売されました。
本書は、著者のベストセラー作、サピエンス全史とホモ・デウスの出版後の雑誌記事を再編集するなどして制作されており、前二作から派生したものですが、今日の具体的な課題に回答を試みることで新鮮さに満ちた作品に仕上がっています。
たとえば、著者は、前二作で触れなかった、AI時代の教育にも第十九章「教育」で触れています。その分析は日本の教育の専門家の一般向けの著作よりはるかに鋭いと思います。
具体的には、著者は本書で、”21 Century Skills(21世紀のスキル)”(Bernie Trilling, Charles Fadel著)や"The New Education(新しい教育)"’ Cathy N. Davidson著) などの書物を紹介し、AI時代には、Cではじまる4つのスキル、すなわち論理的で批判的な思考、コミュニケーション、協力、創造力 (The Four Cs : critical thinking, communication, collaboration, and creativity) が大事であり、変化に対応し、新しいことを覚え、未知の環境でも心の平安を保てることが必要であり、 新しいアイディアや商品を創造するのみならず自分自身こそを再創造していく必要がある現実を受け入れなければならないと主張しています。
本書が前二作より新しい、ということよりさらに重要なことは、歴史学者である著者が、一貫して地球規模で考える立場と、進化する人類の歴史を考える立場をとっていることです。これは、前二作より本書で一層明確になりました。
交通・運輸・通信の技術と市場経済が発展することにより世界が一つになり、その地球環境が急激に変化しつつあることに加え、生命科学はついに人類が遺伝子操作をできるところまで発展した今日において、自然淘汰によりゆっくり進化し続けてきた人類が地球環境で今後いかに変化していくことについて考えることの重要性を主張するという、これまでの歴史家にない著者の姿勢そのものが、著者の著作の核心です。このアプローチは、今日において意味を持つようになりました。
本書において、著者はこの新しい視点で、前作同様に驚くほど大量の資料をもとに、終始冷徹に人類が今日直面する多くの様々な問題のひとつひとつに向き合っています。どの問題も容易に解決できそうにないのですが、著者が真摯かつポジティブな姿勢をとっているため、読者は虚無に陥ることなく読書を楽しめます。
著者は、この視点から、情報テクノロジーと生物テクノロジーによりリベラリズムなどこれまでの価値観や社会体制が地球上のどこにおいても機能しなくなったこと、それら変化は加速度的であること、この共通点によって現代文明は一つであること、地球の温暖化のように地球規模の大きな課題が発生する一方、現在の人類が生まれ備わった能力や性向が、非常にゆっくりした進化という過程を通じたものであるという制限のために、それら新しい問題に対応することがそもそも困難であることを説明しています。さらに、人間もアルゴリズムで動くシステムに過ぎず、どういうアルゴリズムを組むかについての選択の機会は人間に与えられていないし、世界に意味があるわけではない、と冷徹に主張し、第五部に課題の解としてResilienceを上げています。さらに、最終章で、生きているとはどういうことか、瞑想によって追究することを勧めています。瞑想を通じて、著者自身もアルゴリズムに過ぎないのか、自問しているのでしょう。そして、様々な難問に対しては、謙虚になれ、実際に苦しんでいる人々を救え、と主張しています。
ところで、このResilienceは、日本語版では工夫なく、レジリエンスとカタカナに置き換えられているだけですが、英和辞典では、復元力とか回復力とか訳されています。判り難いのでオクスフォード現代英英辞典を引くと「ショックや怪我等の不愉快なことの後で速く立ち直ることができること」という趣旨で説明されています。本書英語版のreviewerのひとりのNAGATAさんは、「負けない強さ」と訳されています。なるほど。
著者の視点の鋭さには舌を巻きますが、日本の現代史の記述には、やや、浅さを感じざるを得ません。参考文献が英語の出版物のみであり、これらに頼っているからでしょう。著者の主張は新しく鋭いものであるものの、話題が広すぎてこのように浅い部分がほかにもある懸念があります。また、人類全体を主人公とした歴史の視点は重要ですが、様々な国家や民族を主人公とした歴史学の重要性は今後も続くでしょう。歴史には人間の数だけ視点の数が存在し得ます。また、ゲイである著者の立場を尊重することを頻繁に主張しています。読者は著者を歴史学者として、いや、個人として尊重するでしょう。
本書は書名に準じて次の21の章で構成されています。各章の題と副題は巧妙に本文の内容を表しています。それらの日本語と英語は以下の通りです。各部の冒頭にメッセージの要約がされているので、読後、そのメッセージを再読すると、効率よく復習することができます。括弧内にその要約をつけます。
第一部 テクノロジー面の難題 ”The Technological Challenge”
(Biotech とinfotech によりこれまで世界中で最も価値がある政治信条とされたLiberalismがその価値を失う。)
第一章 幻滅/先送りにされた「歴史の終わり」”Disillusionment “,“The End of History Has Been Postponed”
第二章 雇用/あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれない“Work “,“When You Grow Up, You Might Not Have a Job”
第三章 自由/ビッグデータがあなたを見守っている”Liberty “,”Big Data Is Watching You”
第四章 平等/データを制する者が未来を制する”Equality”, “Those Who Own the Data Own the Future”
第二部 政治面の難題 "The Political Challenge"
(現代文明はBiotech とinfotechにリードされている点で一つである。Biotechとinfotechは、現代社会の基礎であるLiberalismのみならずEquality(平等主義)をも脅かす。それに対応するには世界中で協力することが必要であるところ、Nationalism, 宗教、文化の差異がそれを困難にしている。)
第五章 コミュニティ/人間には身体がある”Community”, “Humans Have Bodies”
第六章 文明/世界にはたった一つの文明しかない”Civilization”, “There Is Just One Civilization in the World”
第七章 ナショナリズム/グローバルな問題はグローバルな答えを必要とする”Nationalism”, “Global Problems Need Global Answers”
第八章 宗教/今や神は国家に仕える”Religion”, “God Now Serves the Nation”
第九章 移民/文化にも良し悪しがあるかもしれない”Immigration”, “Some Cultures Might Be Better than Others”
第三部 絶望と希望 "Despair and Hope"
(人類の直面する課題はこれまで経験したことのないものであり、人類の間の非合意は頑固なものだが、人類が恐怖心を抑え謙虚になることができればこの難局に対処できる)
第十章 テロ/パニックを起こすな”Terrorism”, “Don’t Panic”
第十一章 戦争/人間の愚かさをけっして過小評価してはならない”War”, “Never Underestimate Human Stupidity”
第十二章 謙虚さ/あなたは世界の中心ではない”Humility”, “You Are Not the Center of the World”
第十三章 神/神の名をみだりに唱えてはならない”God”, “Don’t Talk the Name of God in Vain”
第十四章 世俗主義/自らの陰の面を認めよ”Secularism”, “Acknowledge Your Shadow”
第四部 真実 "Truth"
(地球上の人類の危機にどうしてよいか分からなくなるのは当然だ。現代世界はだれにとっても複雑すぎる。ではどうやって真の世界像を知ることができるか?)
第十五章 無知/あなたは自分で思っているほど多くを知らない”Ignorance”, “You Know Less than You Think”
第十六章 正義/私たちの正義感は時代後れかもしれない”Justice”, “Our Sense of Justice Might Be Out of Date”
第十七章 ポスト・トゥルース/いつまでも消えないフェイクニュースもある”Post-Truth “ , “Some Fake News Lasts Forever”
第十八章 SF/未来は映画で目にするものとは違う”Science Fiction”, “The Future Is Not What You See in the Movies”
第五部 レジリエンス "Resilience"
(過去の知識や価値観が無効になりそれに代わるものが見つからないという混乱に際してどう生きるか?)
第十九章 教育/変化だけが唯一不変”Education”, “Change Is the Only Constant”
第二十章 意味/人生は物語ではない”Meaning”, “Life Is Not a Story”
第二十一章 瞑想/ひたすら観察せよ”Meditation”, “Just Observe”
私は英語版を読みました。英語版は、前二作同様、わかりやすい単純で明快な、しかし、退屈しない英語で書かれており、高校までの課程を済ませてあればだれでも十分読むことができると思います。いやむしろ、著者の意味することが明確にわかります。日本語版の日本語は、よくできていると思いますが、やや、直訳的で堅い部分があるような気がします。日本語版を読んで、腑に落ちないな、と思われた読書人は、英語版をご参照ください。KindleのWordwiseを使いながらであれば、語彙面でも案外楽に読み進むことができます。廉価でもあります。英語kindle版にある、付録 ”Q&A with Yuval Noah Harari" は日本語版にはないようです。
本書は、著者のベストセラー作、サピエンス全史とホモ・デウスの出版後の雑誌記事を再編集するなどして制作されており、前二作から派生したものですが、今日の具体的な課題に回答を試みることで新鮮さに満ちた作品に仕上がっています。
たとえば、著者は、前二作で触れなかった、AI時代の教育にも第十九章「教育」で触れています。その分析は日本の教育の専門家の一般向けの著作よりはるかに鋭いと思います。
具体的には、著者は本書で、”21 Century Skills(21世紀のスキル)”(Bernie Trilling, Charles Fadel著)や"The New Education(新しい教育)"’ Cathy N. Davidson著) などの書物を紹介し、AI時代には、Cではじまる4つのスキル、すなわち論理的で批判的な思考、コミュニケーション、協力、創造力 (The Four Cs : critical thinking, communication, collaboration, and creativity) が大事であり、変化に対応し、新しいことを覚え、未知の環境でも心の平安を保てることが必要であり、 新しいアイディアや商品を創造するのみならず自分自身こそを再創造していく必要がある現実を受け入れなければならないと主張しています。
本書が前二作より新しい、ということよりさらに重要なことは、歴史学者である著者が、一貫して地球規模で考える立場と、進化する人類の歴史を考える立場をとっていることです。これは、前二作より本書で一層明確になりました。
交通・運輸・通信の技術と市場経済が発展することにより世界が一つになり、その地球環境が急激に変化しつつあることに加え、生命科学はついに人類が遺伝子操作をできるところまで発展した今日において、自然淘汰によりゆっくり進化し続けてきた人類が地球環境で今後いかに変化していくことについて考えることの重要性を主張するという、これまでの歴史家にない著者の姿勢そのものが、著者の著作の核心です。このアプローチは、今日において意味を持つようになりました。
本書において、著者はこの新しい視点で、前作同様に驚くほど大量の資料をもとに、終始冷徹に人類が今日直面する多くの様々な問題のひとつひとつに向き合っています。どの問題も容易に解決できそうにないのですが、著者が真摯かつポジティブな姿勢をとっているため、読者は虚無に陥ることなく読書を楽しめます。
著者は、この視点から、情報テクノロジーと生物テクノロジーによりリベラリズムなどこれまでの価値観や社会体制が地球上のどこにおいても機能しなくなったこと、それら変化は加速度的であること、この共通点によって現代文明は一つであること、地球の温暖化のように地球規模の大きな課題が発生する一方、現在の人類が生まれ備わった能力や性向が、非常にゆっくりした進化という過程を通じたものであるという制限のために、それら新しい問題に対応することがそもそも困難であることを説明しています。さらに、人間もアルゴリズムで動くシステムに過ぎず、どういうアルゴリズムを組むかについての選択の機会は人間に与えられていないし、世界に意味があるわけではない、と冷徹に主張し、第五部に課題の解としてResilienceを上げています。さらに、最終章で、生きているとはどういうことか、瞑想によって追究することを勧めています。瞑想を通じて、著者自身もアルゴリズムに過ぎないのか、自問しているのでしょう。そして、様々な難問に対しては、謙虚になれ、実際に苦しんでいる人々を救え、と主張しています。
ところで、このResilienceは、日本語版では工夫なく、レジリエンスとカタカナに置き換えられているだけですが、英和辞典では、復元力とか回復力とか訳されています。判り難いのでオクスフォード現代英英辞典を引くと「ショックや怪我等の不愉快なことの後で速く立ち直ることができること」という趣旨で説明されています。本書英語版のreviewerのひとりのNAGATAさんは、「負けない強さ」と訳されています。なるほど。
著者の視点の鋭さには舌を巻きますが、日本の現代史の記述には、やや、浅さを感じざるを得ません。参考文献が英語の出版物のみであり、これらに頼っているからでしょう。著者の主張は新しく鋭いものであるものの、話題が広すぎてこのように浅い部分がほかにもある懸念があります。また、人類全体を主人公とした歴史の視点は重要ですが、様々な国家や民族を主人公とした歴史学の重要性は今後も続くでしょう。歴史には人間の数だけ視点の数が存在し得ます。また、ゲイである著者の立場を尊重することを頻繁に主張しています。読者は著者を歴史学者として、いや、個人として尊重するでしょう。
本書は書名に準じて次の21の章で構成されています。各章の題と副題は巧妙に本文の内容を表しています。それらの日本語と英語は以下の通りです。各部の冒頭にメッセージの要約がされているので、読後、そのメッセージを再読すると、効率よく復習することができます。括弧内にその要約をつけます。
第一部 テクノロジー面の難題 ”The Technological Challenge”
(Biotech とinfotech によりこれまで世界中で最も価値がある政治信条とされたLiberalismがその価値を失う。)
第一章 幻滅/先送りにされた「歴史の終わり」”Disillusionment “,“The End of History Has Been Postponed”
第二章 雇用/あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれない“Work “,“When You Grow Up, You Might Not Have a Job”
第三章 自由/ビッグデータがあなたを見守っている”Liberty “,”Big Data Is Watching You”
第四章 平等/データを制する者が未来を制する”Equality”, “Those Who Own the Data Own the Future”
第二部 政治面の難題 "The Political Challenge"
(現代文明はBiotech とinfotechにリードされている点で一つである。Biotechとinfotechは、現代社会の基礎であるLiberalismのみならずEquality(平等主義)をも脅かす。それに対応するには世界中で協力することが必要であるところ、Nationalism, 宗教、文化の差異がそれを困難にしている。)
第五章 コミュニティ/人間には身体がある”Community”, “Humans Have Bodies”
第六章 文明/世界にはたった一つの文明しかない”Civilization”, “There Is Just One Civilization in the World”
第七章 ナショナリズム/グローバルな問題はグローバルな答えを必要とする”Nationalism”, “Global Problems Need Global Answers”
第八章 宗教/今や神は国家に仕える”Religion”, “God Now Serves the Nation”
第九章 移民/文化にも良し悪しがあるかもしれない”Immigration”, “Some Cultures Might Be Better than Others”
第三部 絶望と希望 "Despair and Hope"
(人類の直面する課題はこれまで経験したことのないものであり、人類の間の非合意は頑固なものだが、人類が恐怖心を抑え謙虚になることができればこの難局に対処できる)
第十章 テロ/パニックを起こすな”Terrorism”, “Don’t Panic”
第十一章 戦争/人間の愚かさをけっして過小評価してはならない”War”, “Never Underestimate Human Stupidity”
第十二章 謙虚さ/あなたは世界の中心ではない”Humility”, “You Are Not the Center of the World”
第十三章 神/神の名をみだりに唱えてはならない”God”, “Don’t Talk the Name of God in Vain”
第十四章 世俗主義/自らの陰の面を認めよ”Secularism”, “Acknowledge Your Shadow”
第四部 真実 "Truth"
(地球上の人類の危機にどうしてよいか分からなくなるのは当然だ。現代世界はだれにとっても複雑すぎる。ではどうやって真の世界像を知ることができるか?)
第十五章 無知/あなたは自分で思っているほど多くを知らない”Ignorance”, “You Know Less than You Think”
第十六章 正義/私たちの正義感は時代後れかもしれない”Justice”, “Our Sense of Justice Might Be Out of Date”
第十七章 ポスト・トゥルース/いつまでも消えないフェイクニュースもある”Post-Truth “ , “Some Fake News Lasts Forever”
第十八章 SF/未来は映画で目にするものとは違う”Science Fiction”, “The Future Is Not What You See in the Movies”
第五部 レジリエンス "Resilience"
(過去の知識や価値観が無効になりそれに代わるものが見つからないという混乱に際してどう生きるか?)
第十九章 教育/変化だけが唯一不変”Education”, “Change Is the Only Constant”
第二十章 意味/人生は物語ではない”Meaning”, “Life Is Not a Story”
第二十一章 瞑想/ひたすら観察せよ”Meditation”, “Just Observe”
私は英語版を読みました。英語版は、前二作同様、わかりやすい単純で明快な、しかし、退屈しない英語で書かれており、高校までの課程を済ませてあればだれでも十分読むことができると思います。いやむしろ、著者の意味することが明確にわかります。日本語版の日本語は、よくできていると思いますが、やや、直訳的で堅い部分があるような気がします。日本語版を読んで、腑に落ちないな、と思われた読書人は、英語版をご参照ください。KindleのWordwiseを使いながらであれば、語彙面でも案外楽に読み進むことができます。廉価でもあります。英語kindle版にある、付録 ”Q&A with Yuval Noah Harari" は日本語版にはないようです。